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腸内革命で健康を取り戻す!腸内バランスを大改善する生活の知恵#食事編10

今回は腸内環境について話してみたいと思います。
最近、腸内環境や細菌やフローラなどよく耳にしませんか?
腸って第2の脳とも呼ばれるくらい重要な器官とも言われていますが、何でそんなに我々にとって大事なのかをわかりやすくまとめていこうと思います。では早速いってみましょう!


そもそもなんで腸って大事なのか

そもそも、なぜ腸が大事なのでしょうか。
腸の重要性を理解するには、まず腸がどのような役割を果たしているかを考える必要があります。腸は、私たちが摂取する食物と直接触れる臓器であり、そのため食べたものの影響を最も受ける臓器とも言えます。食物は口から入り、食道と胃を経由して腸に、そして肛門へと繋がっています。この経路は、一本の道に例えることができます。この道の内部は実際には外とも繋がっており、腸も体内にあるようでいて、実際には外の世界の一部と考えることができます。腸は口から入った食べ物を消化し、栄養素を吸収する大事な役割も担っていますので、腸の粘膜を保護し、正常な状態を維持することは、外の影響から私たちの身を守る上でも極めて重要です。

腸内環境は、主に大腸などの消化器官に生息する様々な種類の微生物によって構成されています。これら腸内細菌は、ヨーグルトなどに含まれるビフィズス菌や乳酸菌など有名ですね。その数およそ100~1000兆、人体の細胞の数全てより多いとも言われています。腸内環境は年齢、食生活、生活習慣、生活環境、薬の使用、遺伝的要因などの様々な要因によって大きく影響を受けるとされます。
では腸内環境についてもう少し深掘りしてみましょう。

栄養の吸収とエネルギー代謝の調整

  • 腸内細菌は、アミノ酸や食物繊維などを材料にして、ビタミンといった重要な成分を合成します。

  • また、栄養の吸収を助けたり、消化されにくい食物成分(特に食物繊維)を分解してエネルギーに変えたり、脂肪酸を生成して腸の健康をサポートします。

  • さらに乳酸などの腸内細菌はエネルギー代謝のサポートをしてくれます。身体がエネルギーをうまく使えるようにしてくれています。

免疫機能と病原体からの防御

  • 腸内細菌は、栄養の吸収などだけでなく、細菌やバクテリアなどに対する免疫機能も持っています。病原体が腸壁に付着するのを防いだり、有害な細菌の成長を抑制してくれます。

  • さらに、アレルギー反応や自己免疫疾患(免疫系が誤って健康な細胞や組織を異物と認識し、攻撃する状態)などのリスクを減少させてもくれます。

言い換えれば、私たちがどれだけ健康に配慮した食生活を行っていても、腸内細菌がダメだったら健康的な食生活の恩恵を最大限に受けられないわけですね。
さらに健康な腸内環境を維持することは、様々な臓器の健康、免疫系の強化、さらには心理的な健康にも影響を与え、全身の健康状態を良好に保つために大事とされています。
では腸内環境が悪くなるとどのような影響が出てくるのでしょうか。

腸内環境が及ぼす健康への影響

それでは腸内環境が悪化するとどのような症状が出てくるか一覧にしてみました。

症状一覧
・謎の体調不良や疲労
・ブレインフォグ(頭に霧がかかったように集中力の低下、記憶力の悪化、思考の不明瞭さや頭がぼんやりする感じを指します)
・抑うつや不安
・記憶力低下
・不眠症
・体重減少または体重増加
・ガス、便秘、下痢、胸やけ、逆流
・食物アレルギー
・自己免疫系の疾患
・ほてり、気分変動、PMS
・炎症性の腸疾患
・皮膚の健康(にきび、吹き出物、乾癬、湿疹など)

腸内環境がより良くなれば、下記の症状などに改善が見込れると言われています。この中の症状のどれかに当てはまる方もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。腸内環境を良くしたから絶対治るというわけではありませんが、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

リーキーガット(腸もれ)とは

劣悪な食生活や様々な環境によって炎症を起こした腸では、腸の粘膜が傷つき、細胞と細胞をつなぐ接着剤の役目を果たすタイトジャンクションがゆるんで、腸管壁に穴が開き、腸もれを起こします。 この腸のバリア機能が破れた状態を「リーキーガット症候群(腸もれ症候群)」といいます。

いったんリーキーガットが起きると、腸の穴から未消化の食物や毒素などの有害物質が血管に侵入。これに反応した人体は免疫システムを作動させ、体内のあらゆるエリアに慢性的な炎症を発生させていきます。こうなってしまうと、どんなに健康的な生活をしても、なかなか効果は出ません。いくら野菜を食べようが、毎日運動をしたり、たくさん眠ろうが、腸のバリアを突破した毒素が体内で暴れ続けるからです。  

そして、この「腸もれ」は、そのまま「脳もれ」につながっていきます。「腸もれ」の症状がある人は、もれなく「脳もれ」の症状も見られるようになると言われています。つまり、腸の状態が悪い人は、脳の状態も悪くなってしまうということなのです。

腸内細菌を取り除いた無菌マウスの実験

腸内細菌を取り除いた無菌マウスの実験では、下に示すようにマウスにあらゆる不調がみられたようです、もちろんに人間にも全て当てはまるかはわからないところですが、似たような変化は人間でも確認されているようです。まだはっきりはしていませんが、大多数の病気に腸内細菌が関わっていると言われているくらいです。改めて下に書かれている不調の数や種類はすごい、、逆に言うと、上で書いた症状一覧以外に、下に書いているような不調も腸内環境を整えたら改善できる可能性があるかもしれませんね。

・肥満
・糖尿病
・癌
・心血管疾患
・肝臓病
・痛風
・胃腸障害
・慢性疲労
・神経変性疾患
・統合失調症
・自閉症スペクトラム障害
・多発性硬化症
・てんかん
・鬱
・不安
・躁病
・双極性障害
・依存症
・関節リウマチ
・多発性硬化症
・甲状腺疾患
・喘息
・アレルギー
・食物不耐症
・皮膚の状態
・骨粗鬆症
・性機能障害
・その他の自己免疫疾患 etc..

腸内環境を改善する方法 

ではこうしたあらゆる不調の原因になりそうな腸内環境をできるだけ整えるにはどうしたら良いのでしょうか。
改善ステップは次の3つです。

STEP1. 体に悪影響を与える毒素をなるべく「入れない」

・抗生物質をむやみやたらに使わない
抗生物質の乱用を避けましょう。最近では無闇に抗生物質を処方するお医者さんも少なくなってきていますが、抗生物質が腸内環境を壊すことを示した研究は多く報告されています。さらに抗生物質によって一度悪化した腸内環境は元に戻すのが大変です。もちろん医師の指導に沿う必要はありますが、自身でもどういった細菌感染が疑われるのかは確認するようにしましょう。ただの風邪などに抗生物質を使うのは厳禁ですね。

・除菌グッズや殺菌グッズもむやみやたらに使わない
抗生物質に続いて、除菌グッズや薬用ソープなどに使われる抗菌成分が、肌に住み着く有益なバクテリアまで殺してしまう点も見逃せません。
コロナの影響もあり、手洗いの重要性は皆さんもよく知るところですが、米国食品医薬品局(FDA)は薬用石鹸でなく、従来の普通の石鹸でもコロナなどのウイルスに対しても、十分効果があることが示されています(ただし20秒以上の手洗いが望ましいです)。腸内環境を考えると、できるだけ抗菌グッズなどは控えるようにしましょう。

・加工食品を控える
腸内細菌は加工食品が苦手です。特に高脂肪で食物繊維が少ない食品(ファストフードなど)や、精製糖の多い商品(スナック菓子やジュースなど)の摂取量が増えるほど、腸内細菌が死にやすくなったり、悪い細菌やカビが増えてしまうことがわかっています。全く食べないようにすることは難しいと思いますが、できるだけ控えるように工夫しましょう。

・糖質を摂りすぎない
腸のトラブルを抱えている人の多くは糖質(炭水化物や甘いもの)を好んで食べています。糖質は腸内細菌(カンジダ菌などの好物)を増殖させ、腸の粘膜を傷つけるなどして腸内環境の悪化を招きます。もちろん糖質を極端にに減らす必要はありませんが、身の回りには糖質が溢れかえっています。父を大量に摂ることによる血糖値スパイクも様々な弊害をもたらしますし。一度食生活を見直してみることをオススメします。

・部屋の環境を整える
腸内の「細菌」の話をしてきましたが、「細菌」は腸内だけに生息しているわけではありません。体の外にも生息しており、私たちの腸内環境にも影響を与えています。現代では「シックハウス症候群」と呼ばれる悪性のカビなどの影響で私たちの体に頭痛や謎の疲労などの不調をもたらすことが知られています。

特に日本などの湿度が比較的高い国や現代の換気があまり良くない建物などで特に影響が大きくなると考えられます。アメリカの環境保護庁も2007年に全米の喘息患者の21%はカビ毒が原因だと推測していたり、日本の研究でも1/4近くの住宅でシックハウスの可能性があるとも推測されていたりもします。これらカビ毒などによる対策として下記が挙げられます。

1. 部屋の換気をこまめに行う
2. 水回りのトラブルはすぐに直す
3. 室内での喫煙は厳禁
4. 空気清浄機を導入(HEPAフィルタ搭載がオススメ)
5. 部屋の湿度を30~50%に保つ

6. 観葉植物を置く

部屋の環境を整えることは腸内環境にも左右します。ぜひ試してみてください。これら対策で不調が改善できるなら、やる価値はありそうです。

STEP2. 毒素はためずに、こまめに「出す」

・便秘を解消しよう
さあ、STEP1で腸へ悪影響を与える毒素を「入れない」ようになってきましたね。次のステップは毒素を「出す」です。腸から「出す」といえば、皆さんもお分かり、お通じですね。腸が大事であることは広く知られてきたように感じますが、腸が解毒(毒素を出す)機能を認識している人は意外に少ないように思います。考えてみたら当たり前のことですが、体に不要なものを便にして排泄(毒素を出す)してくれているのです。逆にいうと、便秘などで排泄していない状態は、腸内に毒をためていることと同じことを意味します。

実際に便秘の方は腸内環境の乱れも相まって、アレルギーや疲労感、頭痛や集中力の低下など様々な不調に見舞われがちです。便は体の毒素の7~8割を排出しているとも言われるので、ぜひ便秘の方は解消したいですね。健康のバロメーターとして、1日2回のお通じを目指すのが良いと言われています。難しければ少なくとも1日1回はお通じをしておきたいところですが、皆さんはいかがでしょうか?トップアスリートになると、1日3回の排泄をしているとも言われます。それくらい便の状況と腸内環境からくる日々の体調に影響を与えるということなんだと思います。

ちなみに私は普段は毎日1回のお通じで、調子が良い日は2回だったりしますが、不摂生をした日(前日に飲みすぎたり、あまり体に良くないものを食べたりした日)には便が出なかったりします。そんな時は腸は素直だなぁと感心したりします。
それでは一体どのようにして便秘を解消することができるのでしょうか?

便秘の解消方法1
「体に悪影響を与える毒素をなるべく入れない」
を実践することです。STEP1の内容をまずは実践してみてください。

便秘の解消方法2
「しっかり寝る」
です。腸には蠕動(せんどう)運動と言われる排泄に繋がる活動があるのですが、この蠕動運動は睡眠中によく起こります。つまり睡眠時間が短くなれば、腸の活動時間も当然短くなり、便秘に繋がるのです。しっかり睡眠時間を確保しましょう。詳しくは下の記事もご覧ください。

また、寝る直前に食事を摂ると、腸が消化や吸収に忙しくなり、しっかりとした睡眠をとっても蠕動運動が起こりづらくなるので、寝る3時間前には夜ご飯を済ませましょう。下記も参考までに。

便秘の解消方法3
「適度な水分を摂る」
です。皆さんはちゃんと水分補給しているでしょうか
。いくら腸内環境を良くしても、適度な水分を補給しなければ便は柔らかくなりません。腸だけでなく体にとっても大事な水分ですが、意外に忘れがちな水分補給。そして朝からコーヒーを飲んでいる方もいらっしゃるかと思います。コーヒーが悪いわけではありませんが、コーヒーには利尿作用があるため、飲むと逆に脱水になる可能性もあります。

1日に飲んでおきたい水の量としては1~1.5L程度
です。食事に含まれている水分は含めていませんので、純粋にとりたい「水」ですね。一度に取る必要はありませんので、1日かけてゆっくりと飲むのが良いかと思います。

便で体の毒素の7~8割を排出しているとお伝えしましたが、「尿」は毒素の2割を排出していると言われます(残りは皮膚からの汗などです)。
ゆっくりと水分を摂ることで、解毒(デトックス)効果も高まると思いますので、ぜひ試してみてください。飲み水はミネラルウォーターや特別な水を飲む必要はありませんのでご安心を。私は比較的体を動かすので、ミネラル補給も兼ねて海水塩をひとつまみ入れて飲んでます。オススメですよ。

*水分補給は疲労回復にも効果あり
たとえ軽度の脱水症状でも人間は精神的疲労が増加するし、頭の回転が鈍くなるという結果も報告されています。いくつかの臨床試験では、水分補給で疲労感が一気に回復し、その後の疲労感の増加を防ぐことも報告されています。意外と見過ごされがちな原因なんで、心当たりのある方はお気をつけください。

STEP3. 体に良い腸内細菌を「入れる」

・ここまでのステップをこなした上で、腸に有益な食材を「入れる」
ここまでのステップが腸内環境を整えるのにとって重要になります。
えっ、発酵食品や食物繊維って健康や腸に良いって言うけど、大事じゃないの?という声も聞こえてきそうですが、皆さんの中には健康や腸に良いって聞くから発酵食品をたくさん食べてるけど、なんだか余計にお腹が張ってしまったり、食物繊維を増やしたけど全く実感がないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に発酵食品の効果は個人差が多いとも言われ、効果が出る人と出ない人の差があると言われます。では一体何が原因なのでしょうか。発酵食品といって多種多様な発酵食品がありますし、大きな原因として長年の不摂生などにより腸内の善玉菌が少なくなり、悪玉菌が大量に発生している可能性が考えられます。そうなると発酵食品や食物繊維などの腸内に良いとされている食材を体内に入れても、それらを餌に悪玉菌がより繁殖してしまうため、逆効果に繋がるわけです。もちろん発酵食品や食物繊維をとって調子がよくなる人は続けても問題ないかと思います。

ステップ2までの大事さがわかっていただけたかと思います。まずは腸内環境を悪化させている原因を取り除くこと。
「足すよりも引く」私たち現代人にとって大事なフレーズですね。

さて、ではステップ2までをしっかりこなせたら、いよいよ腸にとって好ましい食事を「入れる」ステップに入っていきましょう。

・腸を改善する食事法

1. さまざまな種類の野菜や果物を食べる
これは前回別の記事でも記載しましたが、様々な種類の野菜や果物は腸内環境だけでなく、さまざまな面で健康に対するメリットがあります。

2. キノコやナッツも食べる
キノコは腸内細菌にとってかなり有益な食材なので、腸を整える目的としおすすめの食材です。キノコの種類はなんでもいいので、お好きなものを食べられてください。
ナッツ類は腸内環境に大きなメリットがあるのでこちらもオススメです。とはいえ、1日20~30g(手の平一杯程度)以上食べても効果がないどころか、逆にカロリーオーバーや別のデメリットが生じる可能性もあるのでご注意を。

3. 良い油をとる
こちらも前回別の記事で記載しましたが、飽和脂肪酸(赤肉やバターなどの動物性脂肪)やトランス脂肪酸(スナック菓子やケーキなど)を控えて、不飽和脂肪酸や(魚介類やアマニ油など)、オリーブオイルなどのオメガ9系(一価不飽和脂肪酸)の油を摂取すると腸内環境にとっても良いですね。

4. 魚介類をとる
これも前の記事にも書きましたね、魚介類はメリットが多いですね。例えば栄養価も高く、腸内細菌に有益なオメガ3系の脂肪が豊富です。お肉を食べがちな方も魚介類もしっかり食べましょう。タンパク質も豊富ですね。

5. 発酵食品をとる
発酵食品も腸内改善においては大事ですね、とはいえ、効果があまり明確でないものもありますので、あまり特定の食品ばかり食べないようにご注意を。納豆やヨーグルトやキムチなど、発酵食品は、それぞれに特有の細菌を持っていますので、同じものばかりを食べると、腸内細菌の多様性が限られてしまいます。できるだけ幅広いジャンルの発酵食品を取り入れてください。ただし塩分が多く含まれている発酵食品も多いので、食べる量は少量程度にしておくのが良いかもしれませんね。

*腸内環境の改善にかかる期間は?

ここまででだいぶ腸内環境の影響と改善ステップについて知ることができたと思いますが、腸内環境を改善するにあたって、どの程度期間がかかるか気になる人も多いと思います。改善にかかる期間と維持について、下記のような報告が挙げられています。

  1. 腸内環境は、3日ほど(食生活を極端に変えた場合)でも改善できる(徐々に改善をする場合、数週間は想定しておいた方が良いと思います)

  2. ただし、腸内環境に良い食事は、ずっと続けないと、すぐ元の状態に戻りやすい

つまり、腸内環境を改善するためには結構短期間で改善するかもしれませんが、腸内に良い食事ってのは、ずっと続けないと意味がないかもしれないと言うことです。なかなか簡単にはいきませんね笑
とはいえ、ステップ2までをしっかり日々の生活の中でおさえた上で、ステップ3も意識してみる。日々の少しの意識の違いが大きなメリットをもたらしてくれると思います。ぜひ一緒に試してみましょう!

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