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お湯が沸くのを待ちながら

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お湯が沸くのを待つ間にも読める超絶短編小説集 思いつくまま書いた話をUPしていきます。 何かを待っている、ほんの隙間に読んでくれると嬉しみ。
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#殺人

超短篇小説22 "やり返し"

超短篇小説22 "やり返し"

私は今、学校のトイレの中で雑巾を食べさせられている。
いじめられっ子というやつだ。

そして、私はかつてはいじめっ子だった。

よくある話だが、元々いじめっ子をしていた人間が何かの拍子で立場が逆転し、いじめられっ子になることがあるだろう。
それに私もなってしまった。

また、今、私をいじめているやつのリーダー格はかつては私がいじめていた元いじめられっ子だ。

謂わゆる、報復のような形でいじめられて

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超短篇小説16 "殺人推奨制度"

超短篇小説16 "殺人推奨制度"

「もう女なんか信用できない」

私は今、1人しかいない部屋で"そう"呟いた。

こうなったのは、私と同い年の35歳の彼女が50代の男と浮気をしていたからである。

彼女とはマッチングアプリで知り合い、半年前から付き合い始めた、そして、つい1週間前に浮気をしていることを知り、彼女に問い詰めたところ、
「だからなんなの!あんたみたいなクソガキよりあの人の方がよっぽどマシよ!」と逆上され、カッとなり手元

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