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中東紛争が大統領選にも多大な影響 第3勢力台頭で揺れる2大政党体制


ガザ攻撃の長期化に伴い
イスラエル支持の世論は反落

 10月7日にイスラム組織ハマスによるイスラエル急襲で始まった中東での新たな戦争は、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻で激化し、長期化する中で民間人の死傷者を増やし続けている。

 パレスチナ情勢に関する米国の世論は変わりつつある。米有力シンクタンクのブルッキングス研究所は、メリーランド大学がイプソス社と共同で行った世論調査を分析し、「イスラエルはハマスの攻撃後に得た支持の多くを失った(Israel loses much of the support it gained after Hamas’ attack)」(11月8日付)と題するレポートを発表した。

 11月3~5日に実施された世論調査によると、「イスラエル・パレスチナ紛争で米国はどのような立場に立つべきか」との問いに対し、「イスラエル寄りであるべき」との回答は全体の36.8%、「パレスチナ寄りであるべき」との回答は7.7%、「中立であるべき」との回答が53.5%となった。

 10月20~22日に行われた調査ではそれぞれ42.9%、6.1%、48.2%だったので、「イスラエル寄り」が減る一方、「パレスチナ寄り」と「中立」が増える形となった。6月調査ではそれぞれ25.4%、5.6%、66.2%だった。

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