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合格した人は知っている! 東洋英和女学院小学部 面接で聞かれる質問と狙い

「面接で聞かれる質問と狙い」シリーズ、第3弾!

第1弾では、青山学院初等部、第2弾は、早稲田実業学校初等部についてまとめましたが、第3弾は、女子校の東洋英和女学院小学部です。


東洋英和女学院小学部の募集人員は50名(東洋英和幼稚園からの進学者30名を除く)の中、2022年度の出願者数は595名、出願倍率は11.9倍の超人気校です。

参考元:東洋英和女学院小学部 ホームページ

2018年度まで、東洋英和女学院小学部の試験日は、多くの人気校が試験日にする「11/1をあえて避けた日」に設定されていました。

ところが、2019-2020年度に、試験日を「11/1」に変更してから出願者数が100-200名ほど減少し、出願倍率も大きく低下した時期もあります。


その後 2021年度から、「11/1を避けた日」に試験日を戻したことで、出願者数や出願倍率を元の水準まで戻しました。

2022年度は、2021年度よりも出願者数が3名増加し、過去最高の出願者数となったという経緯があります。

学校側としては、東洋英和女学院小学部を第一志望としているお子さんに入学してほしいと考えたのか、他の人気校と同等の扱いをされるべきだと考えたのかはわかりませんが、結果として100-200名ほどの出願者数が減ったことで、そのまま11/1で試験を実施し続けることをやめるという判断をしています。

11/2に試験を実施するメリットとしては、11/1の人気校には落ちた優秀な子を拾えることにもつながりますし、学校経営の視点で言えば、入学検定料25,000円+募集要項500円となるため、200名分で約500万円超のインパクトもあります。


さて、東洋英和女学院小学部の面接の話に移りましょう。

東洋英和女学院小学部では、親子同席で面接が行われます。

お子様の考査の前に「事前面接テスト」という形で実施され、父親、母親、そしてお子様それぞれに質問がされます。

お子様に関しては、今通われている園の名前やどのように遊んでいるか、好きな食べ物や動物など、それほど難しい質問はされません。

普段通りに、会話ができていれば問題ないと言えます。


一方で、ご両親に対する質問は、東洋英和女学院小学部への深い理解がないと、答えづらい質問が多いのが特徴です。

東洋英和女学院小学部らしい質問も出ますので、事前にしっかりとした対策が必要ですね。


私たちも、お受験では、「面接対策」にたくさんの時間を費やしてきました。

面接では、全ての受験校で強い手ごたえを得て、合格をいただきました。

そこで気づいたのは、面接で聞かれる「質問」を理解することも大切ですが、その背景にある「質問の狙い」を的確に理解すること方が、もっと大切だったということです。

塾によっては、面接で聞かれる質問をまとめて書類で配布したり、口頭でお伝えしてくれるのですが、学校側が何故その質問をしているかという「質問の狙い」までは、詳細に教えていただけません。

お受験の面接では、その小学校の「教育理念」「建学の精神」「ビジョン」などを元に質問をされます。


面接の質問の背景


「志望理由」「お子様の性格」「母親/父親の役割」などの質問は、どこの小学校でも聞かれます。

どこでも使えるようなテンプレート回答を作り、全ての小学校の面接で使いまわそうとすると、うまくいかないでしょう。


学校側は、その学校独自の「教育理念」「建学の精神」「ビジョン」などを、しっかり理解したうえで、回答をしているかを見ているのです。

面接直前で、質問内容だけ暗記して、その場を取り繕った回答をしても、深く質問を掘り下げられると、途端に回答できなくなるのが小学校の面接です。


また、各学校が抱える問題や課題をそのまま問う質問もあります。

例えば、某男子校では「生徒同士で喧嘩をしたときは、どうされますか」という質問が毎年でます。

その男子校では、喧嘩がよく起き、お友だちに怪我をさせてしまったり、自分が怪我をしてしまうといった子ども同士のトラブルが度々あり、そこからご家庭同士のトラブルに発展しやすいので、「お子様が学校で喧嘩をしてしまったときにどのような対応をとるご家庭か」を把握するために、そのような質問をされます。

何も考えずに「学校側でトラブルの背景をきちんと解明していただき、非がある方をきちんと叱っていただき~・・」のような回答をしてしまうと、学校としては「そういった回答を求めているのではないのだけど・・、トラブルがあったとき、何も行動をおこさないで学校に全てを押し付けるご家庭なのか?」と捉える恐れがあり、面接での評価にも影響するでしょう。


また、似たような質問で「お子様が、学校から泣いて帰ってきたとき、どのような対応をとりますか」と、某女子校では毎年聞かれます。

私たち家族もこの学校を受験しましたが、必ずこの質問が聞かれるのです。

この学校は「親のクレーム」に度々頭を悩ませている、ということを通われているご家庭から事前に知りました。

つまり、子どものトラブルがあったときに、親からクレームの連絡が入ったり、(少数ではあると思いますが)実際に乗り込んでくるご家庭がいるため、学校としてもそのようなご家庭を事前に落としたいという意図があります。


同じような質問ですが、「親の関与を求めている質問」なのか、逆に「親からの過度な関与を避けたいと思っている質問」なのかを理解したうえで、的確に回答しなければ、良い評価は得られないでしょう。

面接で聞かれる「質問」に加え、大切なのは、「質問の狙い」まで理解して回答することです。


※面接で聞かれる質問は、我が家のお受験経験や、お受験ママ/パパ友だちのネットワークを通じて集めた質問の中から、これを押さえれば大丈夫!と考える「ベスト10問」と、1問ずつ「質問の狙い」を丁寧にまとめています。

東洋英和女学院小学部に絶対合格したい!と考えているご家庭は、ぜひご参考になさってください。


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