猫やなぎの日常

ゆるやかに、生ぬるく、気楽に、思いついたことや考えている事を書いていくつもりです。 …

猫やなぎの日常

ゆるやかに、生ぬるく、気楽に、思いついたことや考えている事を書いていくつもりです。 仕事に関することから離脱した内容にするつもりなので、誤解を招く名称は変えました。

最近の記事

銀河鉄道の夜 生命

つづき 前回は、カムパネルラが居なくなったところまででした。 ジョバンニは気が付くと、元の黒い丘にいました。知らぬ間に寝てしまい、目が覚めます。 夕飯を食べずに待っているお母さんの為に、もう一度牛乳を取りに行きます。今度は丁寧に対応されて、無事に牛乳を受け取ります。しかも、採れたてなのかまだ温かい。 家に帰る途中に、川に掛かった橋のたもとに人だかりがあり、カムパネルラが川に落ちたと知らされます。 川に落ちたザネリを助けようとして川に入り、そのまま戻ってこない。 カムパネルラ

    • 銀河鉄道の夜 銀河の中心へ

      九、ジョバンニの切符(つづき) 前回は、鳥捕りが居なくなり、もっと話をすれば良かったと後悔する二人、というところまで書きました。 ここからは特に、星座の配置がわかるものを見ながら、本を読んでいく事をお勧めします。 カムパネルラが持っている地図(星座早見)などがあれば尚いいです。 ※苹果は りんご です。こういう字があるとは知りませんでした。 今では林檎が一般的ですね。 ここで新たに乗客が加わります。青年と二人の子供の三人です。 二人の子供は姉と弟で、名前は「かおる」と「

      • 銀河鉄道の夜 またまた考察

        七、北十字とプリオシン海岸 車窓の景色では三角標の他に「りんどう」の花が出てきます。 りんどうの花は秋の花で、お彼岸にも使われる事で知られています。 星座早見から夏とされていましたが、ここだけを見ると秋で、りんどうの開花時期からも9月~10月と考えられます。 青白い後光が射した十字架を過ぎると、白鳥の停車場に着きます。 停車時間は20分ですが、到着時刻は二人の会話から11時だと明かされます。 夏の夜空が一瞬で秋の夜空に変わりました。 因みに、星座早見を9月下旬の11時に合

        • 銀河鉄道の夜 これまた考察

          四、ケンタウル祭の夜 これまで「銀河のお祭」とか「星祭」と言われていた祭りの正式名称が「ケンタウル祭」という事が章題によって明らかになります。 ケンタウルというのは、ギリシャ神話に出てくる半人半馬のケンタウルスの事で、星座のケンタウルス座の意味も含んでいると思われます。 又、ここまでは章ごとに場面が転換してきましたが、この四章では、章の中で場面が目まぐるしく変わり、動きのある章となっています。 ・届いていなかった牛乳を取りに出かけたジョバンニはまず坂を降りる。 ・途中

        銀河鉄道の夜 生命

          銀河鉄道の夜 あれこれ考察

          宮沢賢治と法華経について、前回の投稿で書かせて貰いました。 そのことが切っ掛けで、何年ぶりかで改めて銀河鉄道の夜を読み返してみました。 初読は小学校5年の夏休みです。当時はテレビアニメの銀河鉄道999が放映されていましたし、その影響もあって、夏休み前に学校で配られる、新潮文庫の100冊という小冊子の中から選んで購入したのが最初。その後も何度か読み返してきました。 私が読んでるのは新潮文庫の「新編銀河鉄道の夜」 この本は短編集です。銀河鉄道の夜もページにして78ページほどの短

          銀河鉄道の夜 あれこれ考察

          宮沢賢治と法華経を読んで

          宮澤賢治は法華経に傾倒していたというのは、様々に聞き及んでいたが、彼の作品から法華経的な思想や価値観、人生観や生命観をあまり感じなかったので、実際のところどうなのか?と思っていた。 有名な「雨ニモマケズ」のデクノボーは、確かに法華経 常不軽菩薩品(じょうふぎょうぼさつほん)の不軽菩薩っぽい。 銀河鉄道とは何か銀河鉄道の夜 これも有名な作品です。 これは賢治の死後発表されたもので、死ぬまで手元に置き、何度も改稿された跡がある作品で、ある意味で未完のものと言えるかもしれません

          宮沢賢治と法華経を読んで

          同じ思いの仲間を可視化する

          久々の投稿です。 以前の投稿でカーリングについて書きました。 北京五輪では日本代表チームが銀メダルを獲得するという快挙を成し遂げ、前大会の銅に続き、2大会連続のメダル獲得でした。 大健闘したロコソラーレのメンバーによる、凱旋報告などでメディアに取り上げられ、報告会イベントも一息ついたような感じですね。 そういった報告に触れていて思った事や、気付いた事を書きます。 選手たちが帰国後に言っている事の中で、印象的なことは 4年前と違って「観る人の目も肥えた」 と言っている

          同じ思いの仲間を可視化する

          無題

          正直言って驚いてます。 高梨沙羅さんのインスタを見てショックを受けました。 あそこまで全ての責任を自分一人で背負い、あれほど自責の念を抱いて謝罪する彼女の姿勢に愕然としました。 これが、オリンピアンというものか。 そうやって一人の女性が背負いきれるとは到底思えない重圧を、自ら課して、4年に一度のこの大舞台に全身全霊を傾けてきたのかと思うと、その崇高な死闘に最大限の賛辞を送りたい。 私の失格のせいで皆んなの人生を変えてしまったことは変わりようのない事実です。 謝っても

          もうすぐ北京五輪

           冬季オリンピックと言えば フィギュアスケート、スピードスケート、スキージャンプなどでしょうか。  個人的に注目しているのは カーリング です。  今でこそ注目される種目の一つとなっていますが、以前はマイナーで且つローカルなスポーツでしたね。  注目される切っ掛けとなったのは、トリノ五輪(2006年)からと言っていいと思います。 男子と女子に分かれて争われる競技(4人制)とミックスダブルスという男女混合の競技(2人制)があります。 ※因みに、MD(ミックスダブルス)が五

          もうすぐ北京五輪

          直木賞だってさ

           米澤穂信さんが直木賞を受賞したようですね。 個人的には、こういった文学賞にあまり価値を見出せないので、誰が受賞したかなどには全く関心が無いのですが、今回は好きな作家さんの受賞だったので「お!」となりました。  直木賞がどんな作品(作家)に贈られるかは詳しくはわかりません。 当初は「新進気鋭の作家による大衆文学」というようなものだったようですが、長い歴史を経る内に権威化されてきたようで、現在では新人に限らず中堅作家の作品でも受賞するようになってます。  直木賞の選考委員は

          直木賞だってさ

          DIY ひとまず完成(?)

          前回はここまででした。 この上にテーブルの天板を付ければ概ね完成ですが、前回もチラッとご紹介しましたが、少し問題があります。 手元にある材料には “2つの穴” があり、これをどう処理するか。 穴埋めするほどのモノでもないですし、自分が使うものですから気にしなきゃいいや。 と思ってましたが、なんとか穴あき箇所を使わないようにできないかな。。。と下のように考えました。 板には二か所L型の穴があります。(以前別の用途で使っていた板の使い回しなので。。。) 真ん中の絵の点線

          DIY ひとまず完成(?)

          絵を描く技術

           自宅の本棚にはマンガが少しだけあります。  子供の頃は週刊雑誌で読むのが基本スタイルでしたし、雑誌を保管するという習慣もなく、どちらかというとマンガは通り過ぎるだけの消費される存在でした。(短期的消費)  とはいえ、どうしても手元に置いておきたいと思うものや、時間をおいて数年後に、また読みたくなったりしたものを単行本で買うという感じですが、それもあらゆる買い物の中での優先度は低いので、多くは持っていません。  又、マンガは小説などに比べて、物理的に大きい。場所を取る。と

          絵を描く技術

          この20年の読書を振り返り、今年最初に読む本は?

          新年 明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 と、一応一年の初めなのでご挨拶から入りました。 節目を迎えると、これまでの振り返りや今後へ向けての思いなどをついつい考えてしまいます。 年末が近づくと何かにつけて「振り返る」ようになってしまい、新年を迎えると「これから」を考えがちです。 私は、比較的 読書好きな方だと思います。比較の対象はあくまでも、日ごろ周囲で接する人達という事になります。 「好き」というのも「多く読む」からそう評価しているだ

          この20年の読書を振り返り、今年最初に読む本は?

          草薙水素「多重人格説」の明示的根拠

           スカイ・クロラシリーズの 「僕」は多重人格という説は、特に新鮮でも斬新でもなく、既に多くの読者が認識している事です。 前回の投稿で長々書きましたが、個人的に分かりやすい証拠というか、根拠というか、考え方の一つとして「これだな」と思われる箇所を挙げておこうと思います。  なぜ、前の投稿で書かなかったかというと、軽いネタバレになっちゃうかな。。。?と思ったので、控えた訳です。  でも、言うほど大した事ではないので、ま、いいかな。と思いなおしました。  普段の私は、一切の先入

          草薙水素「多重人格説」の明示的根拠

          やっぱり避けて通れない

          レビュー的なものを記憶に頼って書いてきましたが「さすがにそれは。。。?」と思ったので やっぱ避けて通れないなあ。。。ということで「ナ・バ・テア」~「スカイ・クロラ」再読しました。 このシリーズは前にも書きましたが、物語の時系列通りの順番で出版されておらず、この「ナ・バ・テア」は出版順だと二作目ですが、時系列で言うと一作目となります。  出版順/「タイトル」/時系列順 1/「スカイ・クロラ」/5 2/「ナ・バ・テア」/1 3/「ダウン・ツ・ヘブン」/2 4./「フラッタ・リ

          やっぱり避けて通れない

          スカイ・クロラの世界観

          スカイ・クロラの世界観を書いておこうと思います。 メインのキャラクタは「キルドレ」と呼ばれている普通ではない人間です。 その特徴は 成長しない。 つまり、老化もしないし、永遠に子供のまま。 何も無ければ永遠に生きる事ができる存在で 特殊な体質(?)を持った生命。 この特殊な体質を持った「キルドレ」は戦争の道具として戦闘機に乗り、民間の軍事産業の一部として社会的に機能している。 戦争は無くすことができない必要悪として社会構造に取り込んでおり、その戦争の目的は国家間における

          スカイ・クロラの世界観