見出し画像

1,000円で朝活ならぬ、1人の夜活してみた

夜に予定があると、ちょっとわくわくする。
18時を過ぎてもまるで日中のような明るさが続くようになってきた6月。
気温は27度、湿気も多く思考の5%が常に「暑い...」ということを考えているような時に、私は1人の夜活を実行した。

ある土曜日の夕方

普段の土日は朝から夕方まで外で活動し、それ以降は家でまったり... が多いのだが、その日はあえて逆のことをしてみた。

朝一で家事をし、夕方まではそのまま家で調べものをしたり勉強をして過ごした。

そして夕方になると干していた洗濯物を取り込み、いざ自宅を出発。

カバンの中には文庫本を入れてきた。

最寄りの駅に着くと、これから帰宅をするのであろう人が電車の中に雪崩れ込んできて、その波と逆向している自分にひっそりとわくわくした。

駅から歩き、たどり着いたのは本日の目的である、チーズケーキのカフェ。

私はチーズケーキに目がなく、ふわふわで軽いものも良いが、目からさらにきらきらの光線が出るのはクリームチーズをそのまま成形したかのようにどっしりねっとりしたものだ。

そこのカフェには一度日中に来たことがあった。
毎月といっていいほどの頻度の高さで変わるチーズケーキの味の変化&種類の多さと、暗めの照明で賑やかでなく静かすぎもしない空間という、私にとって理想の隠れ家のような場所だ。

時々夜の営業を行っていることは知っていたので、思い切って今回の夜活の舞台にしてみた。

窓際の席に外を眺めるような向きで座る。
目線の右上には、くすんだワイン色のドライフラワーが飾ってある。

ノートに手書きされたメニューを開き、ページを何度も行ったり来たりして、ようやくチーズケーキとドリンクを注文した。ライムの甘酸っぱいジャムがたくさんかかったチーズケーキと、夏のドライフルーツがゴロゴロ入った紅茶だ。

レモンより口にする頻度の少ないライムが香るケーキは初めてだったが、レモンとは異なる爽やかさがありつつも、ねっとりしたチーズを程よくさっぱりさせていて美味しかった。

読書も捗った。
持ってきていたアガサ・クリスティーの「終りなき夜に生れつく」は、カフェにいる間に読み終わった。

ふと外を見ると、店内の照明よりも真っ暗になっていて時間の経過を感じた。

私は名残惜しくも残りの紅茶を楽しみ、空になったチーズケーキのお皿と紅茶のポットを再度眺めてからお店を後にした。

今回の夜活は、カフェ代の約1,000円と交通費。

もちろんお金を使わずに家で読書をすることもできるが、1週間頑張った自分へのご褒美として、そして普段と違うことをすることで味わえるわくわくのためのお代として考えると満足度の高いお金の使い方をしたなあと思った。


日常にわくわくすることを取り入れる、これからも意識していきたい。

頂いたお礼は知識と経験を得て世界を知るために使わせていただきます。