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【読書記録・日記】めんどくさがり屋、波に乗る。

こんにちは。長尾早苗です。

新刊詩集のお問い合わせなど、お仕事的にうれしい悲鳴な毎日です。
まいどありがとうございます。

今週のふりかえり、ふりかえられることがあってうれしい。


*今週の読書

安達茉莉子『私の生活改善運動』三輪舎

いつも心に自由の風を。自由港書店さんで購入した本。

生活をより豊かにするためには、自分が「実は好きじゃない」を見逃さないようにすること。水筒、本棚、食事……やりたいことは選択の連続で多くあるけれど、より豊かになるためには必要なこと。

柊月めぐみ『星降る森の波音』土曜美術社出版販売

よい詩からは、ふかくうるおいのある声が聞こえてくる。柊月さんの詩からは、全編声が聞こえてくる。「結婚報告」では田植えをしていた語り手が、「産科病棟の夜」で若い母親と共に集まり、「縄」で家庭を持つ。わたしたちに星は降る。

青柳菜摘『そだつのをやめる』thoasa

時間について考えたい時、この詩集を読む。

繰り返されるユキちゃんと語り手の人間の時間、夜の箱の中の虫たちと共に生きる時間、商店街、学校、校庭、妹。人間として感じられる営みや虫たちが生きる時間について、青柳さんの詩は本当に素晴らしい。

ハン・ガン『引き出しに夕方をしまっておいた』クオン

回復するとはどういうことなのだろうか。

豊かに人間として過ごす時間の中で、限りなく深く励まし、なぐさめ、癒し続ける営みを日々繰り返していく。夕ご飯を食べるときの時間、人間として成長していく毎日。文化というもの。

鈴木美紀子『金魚を逃がす』コールサック社

ばかみたいばかみたいと一人でつぶやきたい夜がある。
みんな心の中に一匹の金魚を抱えてともに暮らしている。かつてのわたし、これからのわたしもきっと、苦しい金魚と共に暮らしていくのだろう。いろいろなわたしを重ねる歌集。

向坂くじら『とても小さな理解のための』しろねこ社

美容院から帰ったら、くじらさんのことばや声に触れたい。 それは週末前の夜であったり、シャワーを浴びる前の夏の夕暮れであったりする。おとこをおとこと呼べること、線とハサミで自分のことをきちんと尊び、守ること。

*5年たちました。結婚記念日を祝う。

このひとともなんだかんだあったけど、5年がたったんだなあ。

すごく短かったというわけでもなく、それなりに長い時間を過ごせていたように思う。
5年前のふるさとの小さな教会ではめちゃくちゃ雨だった。
でも、わたしもわたしで若かったし、彼も彼で若かった。
あの時からどこか老夫婦じみていたけれど、今になって思えば自然なことのように思う。

長く生きて、たくさんよい詩を書きたい。
生きることがそのまま書くことに密接につながっているわたしと生活してくれて、なおかつそんなわたしのことを全力で支えてくれる夫にはもう、感謝しかない。

梅雨入り前のうなよしさんへ。
かば焼きと白焼き、ハートランドで乾杯。
酔わないくらいにはお酒は強くなれた。

*五感をととのえるならならの日々

長年持っていた悩み。
モノにあふれる生活を幸せとは思えない。
好きなもの、自分でこだわりのある、量は少なくても長く使えるものに囲まれていれば幸せ。なんか他と違う。ほかのひとと違う。
それでも、それは間違いじゃなかった。育てられ方の違いだった。

大人になるにつれ、「なんでも持ってる」ことが自慢になっていた子ども時代から少し距離を置いたり、価値観が変化していきます。
30代はその変化が一番見えやすい時期。
子どもからそのまま大人になったひと、考え方を何かのきっかけでよく考えて変わっていったひと。いろいろなひとがいると聞きました。
普段からお年寄りのみなさんと接していると、すごく勉強になります。

わたしの父の話をさせてください。
わたしの父はなんでもこしらえる人でした。
本棚も、仕事も、野菜も、お菓子も。全部、こしらえる人。
そんな変わり者の父にわたしは似ました。
それは決して、悪い意味ではなく、わたしにとってよりよく生きるための知恵だったように思います。
限られた時間やモノの中でひらめきをかたちにする。それは、こしらえることなのかもしれない。デザインやものづくりの世界なのかもしれない。
ならならのひとびとは、みな五感をととのえています。

ある日の朝の奈良川。

*BRUTUSウェブ記事に写真が掲載されました。

文学フリマ東京で撮影していただいたわたしの写真が、BRUTUSのウェブ記事に載っています。

いろいろあってお知らせがたいへん遅くなり、すみません!!

青柳菜摘さん(だつおさん)、カニエ・ナハさん、そしてわたしと掲載されています。

*ラジオ川越で詩が朗読されます。

コミュニティFMラジオ川越内、104heroの文芸秘密基地にて、詩誌La Vague準備号に寄稿した「ここではいつだって午後だ」を朗読していただきます。
104heroさん、ありがとうございます。
この詩は朗読用に作った詩だったので、誰かに読んでいただけることは非常に光栄です。
2024年6月20日深夜、ラジオ川越にての放送です。
YouTube配信もあるようです。


*連詩Blue in Green

国際ポエイーシスサイト、crossing linesにて連詩Blue in Greenの第二巡目が公開されました。
石田瑞穂さん、渡辺めぐみさん、二宮豊さんと楽しく巻きました。
既存の連詩にとらわれない詩をとのことですので、いろいろルール違反をしています。(笑)
石田先生が楽しんでおられる(笑)
楽しんでください!


*私家版新詩集が各書店さんでお取り扱い開始

七月堂さまにて、新詩集『暦の中で吹く風と』のお取り扱いが開始されました!

数に限りがございます。すべてサイン本となっております。
どうぞよろしくお願いいたします。

*近況のようなもの

たいへん、あついですね……

木造一戸建ての我が家も、すのこを買ったり除湿を入れたり、虫と共存する方法を考えたり、紫陽花がきれいに咲いたり……

にぎにぎしい季節になりました。

相変わらず毎日、雨が降ったら中止の6:30からの近所のラジオ体操と、午後の半身浴、週に2回のレバー習慣はつづけています。

布団も家族会議を重ね、それぞれ寝心地のよい寝ころび方ができるように変えました。生活はだいじ。

おふろ入りたい……が疲れてきたらくちぐせ。のぼせない程度のぬるめの長風呂とバスローブ代わりのワンピースがありがたいです。

おやつを食べています。
一日2合を一人で食べきる。時々夏場になると成長期のような食欲が出てきます。

日々の教訓。
袖なしの服でエアコンの冷気にあたってはいけない。
いけないぞ、わたし。

いまさらですが、進撃の巨人の最終話まで見終わりました…
長い長い物語だった。
やなせたかしさんの『わたしが正義について語るなら』を併読していたのもよかったのかもしれません。
愚かさを愚かさとして見て、それを繰り返さないこと。

今日はよく晴れたし、どこかへ散歩に行こう。

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