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わたしも裁かれたい。きっと全noterが城崎温泉に行きたくなる。―万城目学『城崎裁判』

城崎温泉でしか買えないご当地本。

もうこの時点でわくわくなんですが、
万城目学氏の書下ろし小説があるというではありませんか!
これは絶対に面白い!まちがいない!読みたい!今すぐに!

しかしネットでは買えない。
城崎温泉に来てもらうための撒き餌である。
よろこんで食いつこうじゃないですか。

ということで。
まんまと策略にはまり、城崎温泉に行ってきました。


城崎温泉といえば、やっぱり志賀直哉の『城崎にて』。
2013年、志賀直哉の来湯100年を機に、次なる温泉地文学を生み出すべく立ち上がったレーベル「本と温泉」。

万城目学さんの『城崎裁判』、
城崎温泉にまつわるお話であることはもちろんなのですが、
本にカバーがかかっていて、それがなんとタオル地なんです!
しかも、温泉につかりながら読めるように耐水ペーパーを使っているという。

アイディアが最高すぎませんか。


かくいう中身はというと、
もちろん、万城目ワールドでした。

万城目ワールドをご存じの方はわかると思いますが、説明するのがとても…難しい……


かつて志賀直哉の『城崎にて』の中で、イモリが殺されました。
それを根にもっているイモリ一族は、小説家がやってくると裁判をおこすんです。
今回も然り。スランプに陥って湯治に来た小説家が、イモリに裁かれてしまうわけですが…温泉につかればイモリに話しかけられ、コウノトリに話しかけられ、逃げても逃げても逃げられない…
有罪判決を受けたあとに、待ち受けていたものは。


ほら、難しいんだ。自分の筆力不足がにくい。

でも、これだけは言える。
私もイモリに裁かれたい。

そして物書きは皆おなじように思うはずだ。
城崎温泉に行けば何かが変わるかもしれない、と。


ということで皆さん城崎温泉に行きましょう。
そして万城目氏の本を読んでください。
この面白さを誰かと共有したいー!




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