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地方に住むということー高知編ー

 私は高知県高知市に住んでいる。住宅街の中に家があり、生活に不満は感じない。徒歩10分圏内でスーパーは3つ、コンビニは2つ。農家の産直市まである。書店、古着屋、百均、それにチェーン店、なぜかヴィレヴァンまである。車で30分も行けば、キャンプが出来る海&山。モノが欲しければ車で15分のイオン(もちろん駐車料金はタダ)か、近場の蔦屋書店。新幹線も地下鉄もないが、別に必要性を感じない。ちなみに主な交通手段は車だが、路面電車が走っているので少し待てば用事は足る。

高知の路面電車は派手だ

 自然が恋しくなれば、思い立ったが吉日でどこでも遊びに行けるのが良い。地方住まいの私から見ても「ど田舎」と思うような地域は、行けば行くほどその魅力に取りつかれる。新鮮な野菜を手に入れ、人懐っこい地元の人々(とにかく人が珍しい&お遍路さんのお接待文化があるため、排他的ではない)から情報を得て、大自然のど真ん中を貸し切り状態でキャンプする。最高だ。

こういう場所がほぼ貸し切り状態

 よく言われる話で、四国4県のうち愛媛は広島を向き、香川は岡山を向き、徳島は関西を向いている中で、高知だけは太平洋を向いている。それだけ他の3県と県民性が違う。下から巻き上がるような激しい雨が降ったかと思えば、強烈な太陽の陽射しがジリジリと肌を焼く。豪快な県民の気質はその気候からも影響を受けている。昼間から街中にコタツを持ち出し、「べろべろの神様」という下ネタ満載の神様をたてまつってお酒を飲みまくる「土佐の大おきゃく」。県外から来た人は、「東京ではあり得ない、もう最高!」と興奮している。高知県民にとっては、そんなノリは当たり前だ。

べろべろの神様。股間からお酒が出るらしい(!)

 変に都会化をせず、今あるもので地域活性化をしていこうとする高知が、私は好きだ。高知県民の、地元に対する誇りと愛着は大きい。皆この「ど田舎で遅れているが、どこかおかしくて憎めない」高知を愛している。海沿いをドライブしていると、サーファーの群れや河原でテントを張っている家族連れ、磯で釣竿を垂らす釣り人にモーターパラグライダーでゆっくり空を舞う人達を、当たり前のように見る。そんな風景が日常の中にあるのだ。空はどこまでも高く、澄み渡っている。海は永遠に広く、水平線が丸く見える。山々は奥のそのまた奥まで連なり、川は底まで透き通っている。そんな自然と共に、私は暮らしている。

この眺めを独り占め
アウトドア好きには最高
自然のプール。一日中遊べる
この奥には平家の落人の子孫が住むと言われている

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