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秋(空き)時間さんの世界文学案内 第五十五回:時計じかけのオレンジ アントニイ・バージェス作

 キューブリックの映画なんかで名前の知られている小説ですが、まぁ、小説と映画の内容が違うことはままあることで、この小説の内容も映画とは全く違うんですよ。
 映画はあんなオドロオドロしいお話ですが、小説はそれとは全く違って世界一美味しいと言われるオレンジを巡る爽やかな物語なんですね。ある日世界一美味しいオレンジを求めて南の島に出かけたセレブのカップルは市場でその世界一美しいオレンジを見つけます。早速オレンジを買った二人は、袋に入れてもらったオレンジを滞在するホテルに持って帰りました。そして部屋に入ると、二人はわぁ、と喜んで袋からオレンジを取り出して、オレンジを間近で見ようと顔を近づると、手で持っているオレンジから微かな音が聴いたのです。オレンジの音を聞いた二人は、やっぱり世界で一番美しいと言われるオレンジって音までするのね、と感激して、あなたぁ~早くオレンジ切ってぇ!とか初めてのオレンジはお前に譲るよとか言ってイチャイチャしはじめました。そうしている間にオレンジの中の針は音が鳴るごとに円のてっぺんにある赤い印へと進んでいきます。

 さぁ、二人が食べたかった世界一美味しいと言われるオレンジはどんな味がするのか?乞うご期待ですね。


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