自撮りチャレンジ

　自撮りこそ私の存在理由。

　意識を高く持ち続けるには毎日自撮りして己の状態を知らなくてはいけない。だから私は毎日自撮りをしている。自撮りといっても地鶏ではない。鳥肌になった自分なんて意識の底の底だ。毎朝のランニング、バランスの良すぎる食事、徹底的な運動、そうして鍛えた体をカメラの前で晒しまくる。

　自撮ったボディはなんて素敵なんだろう。私は早速スマホで友達に送りまくる。さぁ、みんな私の意識の高すぎるボディを見て！

　ここで私は自分が大失敗したことに気づいた。なんと知らずにバカの同僚にも送ってしまっていたのだ。あのモデル顔でセクシーボディでツルツルの顔をしている女はこんなところてんボディを隠し持っていたのか！そう彼は考えてストーカーになるかもしれない。だから私は写真には顔が写っていなかったので、そいつにこれアートだから。私じゃないのよとごまかしのメールを送った。

　するとすぐに同僚からメールが返ってきたがそこにはこんな事が書かれていた。

「そっか、お前じゃないのか。まぁ、どうでもいいけど、この写真の女ひでえ体しているよな。まるで地鶏のカスみてえな体しやがって」

　私は頭にきて翌日このバカ同僚をセクシャルハラスメントで訴えてやった。