僕は家を出る
こんな事を言っても君は笑うだけかもしれない。だけど僕は本気なんだ。僕は家を出る。こんな家から出ていくんだ。君は僕の言葉を聞いてもまだ冗談だと思うだろうね。口だけよ。あなたにそんなことする勇気なんかないからだなんて。いいさ。君がなんて言おうが僕は家を出るんだ。家にはウンザリさ。外にはもっと広い世界が僕を待っているんだ。だから全てさようなら。君たちとは二度と会うことはないだろう。もし街で僕を見かけても声なんてかけないで。きっと僕は君のことなんて覚えていないから。焼却炉に君ごと僕の過去をぶち込んでやるつもりさ。さようなら僕を馬鹿にした君たち。さようならこの狭いだけのこの部屋。僕は今から自由になるんだ。
翌日
「お兄ちゃん、やっぱり帰ってきたんだね。パパもママもやっとお兄ちゃん引きこもりから卒業したって喜んでいたのに可哀想。私ももしかしたらって思ってだけどやっぱりだった。だけどたった一晩で帰ってくるってなに?お兄ちゃん、一晩中なにしてたのよ!」
「うううううっ!僕ちんやっぱり部屋でネムネムしたいお!昨日はポチ子を追い出してずっと犬小屋で寝てまちた!早く部屋に入ってフカフカのベッドに寝たいよぉ!」
「お兄ちゃん、私のポチ子になにすんのよ!マジで叩き出してやる!」
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