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  • #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記

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    出雲にっきとすずめ園による「ひだりききクラブ」 自由律俳句で交換日記をします。毎週水曜日22:00ごろ更新。

最近の記事

孤高のパフェ日記

2024年3月17日(日) 今日はいちご畑に行き、たくさんのいちごを摘んだ。 去年に行った時よりも大きないちごは少なく、小さくて赤いいちごを注意深く観察しながら集めた。 家族連れやカップルが多くて肩身が狭かったが、わたしは孤高のパフェ職人だから、といった表情を浮かべ、せっせとツヤのあるいちごを集めた。 パックにぎっしりと赤いいちごと少しの白いいちご(そういう品種)を詰め、うれしい重みを提げて帰った。 家に帰るとさっそくいちごパフェを作った。 材料は調達したいちご、家

    • 日比谷日記

      2024年3月9日(土) 日比谷のシネマシャンテに「PERFECT DAYS」を観に行った。朝早い時間の上映だったけれど、眠気に屈することなく外出をすることができた。 映画がすごく良かった。 トイレの清掃員をしている無口な主人公の平山の表情の移ろいと周辺の世界をゆっくりと眺めていく作品。 (ネタバレ自体がほとんどない作品ですが、感想を見たくない人はわたしがスコーン食べたそうにしているところまで読み飛ばしてください) 木々を愛し、玄関を開けて空を見上げてほほえむ平山の見

      • 失敗ショートトリップ

        土曜日、昼下がりの盛岡に到着した。 曇っていて小雨も降っているので、昼とは思えないほど空気がどんよりしていた。この日の東京の最高気温が20度を超えるのに対して、こちらは6度しかない。この気温差に怯え、しっかりと防寒をしてきたのであまり寒く感じなかった。 駅の北口から大きな公園のある方面へと歩く。 振り返って駅の方を見ると、そういえば何度も来たことがある場所であることを思い出す。 盛岡に来たのは3度目か4度目で、はじめて一人旅をした時にも訪れた町だった。 その時は駅の近くで

        • 残暑お見舞い二十三

          溶け出した氷が動き出す 水色カランをひねって夏の温度 安くて美味いスーパーの桃包囲網 ーーーーーーーーーーー  月 日(金) 喉の痛みで起きる。 一晩中冷房をつけて乾燥しているのか、コロナだからかわからない。両方かもしれない。 頭はすっきりしていて、もう熱が出る様子はなさそう。 朝ごはんにビタミンCのマルチゼリーを食べて、TVerで「こっち向いてよ向井くん」2話と「ツギクル芸人グランプリ2023」を観た。 昨日は寝過ぎて寝れなくて困っていたけれど、今は薬の副作用で

        孤高のパフェ日記

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          旅と蓋 〜長野・清里で日常をつらぬく旅をする〜

          6月17日(土) 早朝の中央線に乗っていた。 下り方面の電車の中、たくさんの山を登りそうな格好の人たちと一緒に高尾まで揺られる。わたしもそこそこ大きなリュックを背負っていたが、山なんて登りそうもない可愛い服を着て、徐々に建物の背が低くなっていく郊外の風景を一人で眺めていた。 わたしが毎日生きていて、本当にやりたいことって何なのだろうか。 わたしにはいくつか夢があるけれど、時間をかけて成し遂げるような大きなものもあれば、今月中に牛角に行きたい、なんていうのもある。 仕事中の

          旅と蓋 〜長野・清里で日常をつらぬく旅をする〜

          散る散るピンクのアスファルト

          拝啓 出雲にっきさま にっきちゃんこんにちは! 久しぶりすぎる更新!遅くなっちゃってすみません、、!!😭 あの頃はまだゴールが見えないほど冬だったのに、いまは夏の気配すら感じています。 この空白の期間はケーキを作ったり掌編小説を書いたり、散歩しつつも、主に引きこもり、人間生活に苦しんだりたまに順応したりしてなんとか過ごしてきました。 今年に入ってからおおよそ月一ペースでやっているケーキ作りなのですが、これがたのしいのです。 ふわふわのスポンジケーキを焼き、きれいに生クリ

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          さよならを吐けば白いCO2

          拝啓 出雲にっきさま にっきちゃんこんにちは! そしてあけましておめでとうございます🎍㊗️2022年までに更新するはずが、とっくに年が明けてしまいました…!のんびりすぎてすみません すたすたと進んでいくのは難しいけれど、しっかり踏みしめるような歩みで、今年もにっきちゃんとひだりききクラブをやっていきたいです 2023年もどうぞよろしくお願いいたします! 前回のにっきちゃんの交換日記は冬のぬくもりスペシャルでしたね 頭のなかで勝手にそう名付けちゃった🧶🧶優しさ、やわらかさ

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          カップ蕎麦日記

          2022/12/29 皆仕事を納めたらしく、コンビニの冷蔵棚に並ぶ食べ物の種類が豊富で、うらめしかった。 昼休みを使って昼ごはんを買いに行くのがもったいないから、朝に買うことになるのだけど、腹が減っていない状態で、昼のわたしのためにごはんを買うのがつらい。 つらいというか、自分が自分のために、食べたいものを探すはずなのに、コンビニでごはんを買うことを楽しみにできなかった。 家の近所に、まあまあよく行く蕎麦屋がある。定食や、丼も出すタイプの蕎麦屋だ。なんとなく、年内にはその

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          たまに椅子で眠る

          仕事を始めてから、寝落ちをしてしまうことが増えた。 何かの作業中が多くて、今日は目が覚めたとき、机の上にある卵形のキティちゃんの時計はもうすぐ3時を指すところだった。 これは深夜の3時のほうであることは部屋の暗さからして間違いなさそうだ。寝落ちをして、真夜中にパッと目覚めたとき特有の、へんな目の冴え方をしているが、頭は再起動直後のため、さっきまでしていたことが全く思い出せない。 いまお腹すいてないし、夜ごはんは絶対に食べた。まだ3時だから、今からちゃんとベッドで数時間ほど

          たまに椅子で眠る

          あの人が眠る町を鈍行で通過

          拝啓 出雲にっきさま にっきちゃんこんにちは! おひさしぶりの交換日記、うれしいです☕︎ ひだりききクラブの交換日記を約半月(わたしは順番が後だったから1ヶ月くらい)お休みしている間、以前より本を意識的に読むようにしたり、noteにも日記を少しだけ載せたりしました。自由律俳句に触れる頻度は少し減ったけれど、やっぱりにっきちゃんの言葉は恋しかったです…! 回ってきた交換日記を読み始めたとき、いままでたくさん読んで触れてきたにっきちゃんの文章の感じが懐かしくて、「おかえり〜

          あの人が眠る町を鈍行で通過

          しおやき

          今日のわたしは、「はじめて魚焼きグリルを使ってサバを焼くこと」をモチベーションに生きていたようなものだった。 魚焼きグリルが備わっているコンロを持っていながら、いままで一度も使ったことがなかった。実家でも、たぶん掃除がめんどうくさいという理由で魚焼きグリルが使われていなかったので、大人になってからも使ったこともなければ、使い方すらよくわからなかった。(もうすぐ26さいなのに) それまで魚はフライパンで焼いて食べるので十分だったけれど、先週くらいにスーパーで買った塩鮭がフラ

          しおやき

          自転車を漕いでミスドへ

          2022年10月30日(日) 以前はよく自転車に乗っていたけれど、一人暮らしを始めて駅へ徒歩で行けるようになってから随分と乗る回数が減った。 たしか最後に乗ったのは夏で、漕ぎ始めた瞬間にパンクしていることに気づいてアパートの駐輪場に戻して以来、ずっとそのままにしていた。 すぐに空気を入れに自転車屋さんまで行けば良かったのに、自転車を押して歩いていくのがめんどうだったから、わたしは自転車に乗らない生活の方を選択した。 しばらく経ったある日、自転車のカゴに新聞が捨てられている

          自転車を漕いでミスドへ

          焼きそば弁当日記

          10月16日(日) 今日は渋谷で開催されている雑貨やファッションのフリーマーケットのようなものに行こうと思っていた。 しかし昨日の夜からひどくお腹が痛む。薬を飲んでも効きはいまいちだし、痛みの波が来るたびに指先までわずかに痺れる感覚があり、楽しみにしていたウォーキングデッドの視聴もままならないほどだった。 翌朝にもうっすらと体調不良の気が残っていたからか、わたしは予定していた時間より2時間遅く起きた。それでも、なんとか今日は出かけようと化粧も髪の毛のアイロンも済ませたけ

          焼きそば弁当日記

          たくさん電車に乗る旅②(鳥取編)

          たくさん電車に乗る旅①のつづきです。 10月9日(日) 昨日は、ドッコちゃんのマンホール蓋を撮影した福知山から、宿泊地である江原に向かう電車に乗って出発を待っていたら、京都での人身事故の影響で遅れが出ていて、乗り換え客を待つため出発が15分ほど遅れるとアナウンスがあった。 遅れた乗客を待ち、パンパンになった車内がようやく動き出した。 もう少し明るい時間に江原駅に到着できると思っていたが、駅舎を出るとものすごく暗かった。駅前はかろうじていくつかの街灯に照らされていたが、わ

          たくさん電車に乗る旅②(鳥取編)

          たくさん電車に乗る旅①

          10月8日(土) 午前3時。 ありえない時間にiPhoneとiPadから大音量のアラームが鳴り出す。2時間半前に布団に入ったばかりなのに、もう起きる時間になってしまった。始まったばかりの三四郎のオールナイトニッポンZEROを聴きながら身支度をして、真っ暗で静かな町を駅まで歩いた。JRの改札の前には、始発を待つようにうずくまって眠る人がたくさんいた。 5:20 東京駅 これから長い旅がはじまる。 今回の旅のテーマは、電車の中でたくさん眠り、たくさん読書をすること。最近は電

          たくさん電車に乗る旅①

          つとめて澄んだ竹ぼうきの音

          拝啓 出雲にっきさま にっきちゃんこんにちは 文学フリマ札幌お疲れ様でした! 文フリ前は毎回(自分の計画性がなさすぎるせいで)寝不足でボロボロになるのですが、みなさまのお手元に届く瞬間を迎えられる日は本当にしあわせで、頑張って作って良かったなあと思います。自分たちが心を込めて作った本を、読みたい・買いたいと思ってくださる気持ちが毎度嬉しすぎる… これからもわが子を可愛く育ててゆくつもりで本作りをしたいと思います。 さて、前回の交換日記はいつもよりも日記らしさが滲み出てい

          つとめて澄んだ竹ぼうきの音