なつ

書くごとに、自分にとって大切なものが浮かび上がる感覚が楽しいです。

なつ

書くごとに、自分にとって大切なものが浮かび上がる感覚が楽しいです。

最近の記事

満開の桜に背を向ける。自分との約束を守るために。

やわらかい日がさして、暑くも寒くもない今日。 満開まであと少しと、アクセルをブンブンふんでる桜の木々を横目に、私はカラオケルームの扉を開けた。自分との約束を守るためだ。 いま、私は週に一度、自分ひとりで"挑戦"する時間を作っている。 一時間でもかまわないから、週に一度、新しい体験や、ずっとやりたかったけれどできていなかったことをやる。予定を立てたら、できるだけ動かさない。そして、一人でやる。 気楽にできそうな条件に思えるのだけれど、これがまあ、難しかった。 予定を立

    • また、大好きなものを手放すタイミングがやってきたみたい

      私は、お酒を飲み始めたころから日本酒が大好きで、以来ことあるごとに飲んできた。ラベルのコレクションも100枚ではきかない。旅行先の酒蔵は可能な限り寄ってきた。 そんな大好きな日本酒を、ここ最近はほとんど飲んでいない。一年くらい前から、ぱったりと飲みたくなくなってしまったのだ。 日本酒が嫌いになったわけじゃなくて、距離ができた。変わらず愛し続けているけれど、飲みたくはない。 「卒業」という言葉がピッタリの感覚で、それはいまも変わらず、日本酒を飲む機会は少ないままだ。 そ

      • 価値観も、ちゃんと試着してから身につける。

        身長163cm。 トップスはMサイズ。 スカートはLサイズ。 デニムのサイズは…パッと言えなかった。 以前の私は、自分の服のサイズなのに、あまりにずさんな把握の仕方をしていました。 その後、ファッションコンサルの方から「これからは、試着した物以外買っちゃダメよ。着なきゃ絶対分からないから」と言われて、試着の習慣が身につきました。 お店の人は、一ミリも気にしてないから! ガンガン試着してね! 買わなくたってもちろんいいの、そんなお客さんがほとんどなんだから。 勢いよく私

        • 無意識の「ブロック」を見つけ出すために、またまた本気出して自分と向き合ってみた

          先日、私にとっての「幸せ」を書き出してみて、気持ちがかなりスッキリしました。 そして、次は、タイトルにもある「無意識のブロック」です。 やる気を出した自分が踏み出そうとすると、で「でも無理だよね」と湧き上がる、アレのことですね。 正直なところ、自分の弱い部分や、うじうじと悩んでいる部分を文章にするのはとても勇気がいることでした。 しかし、向き合うと決めた以上、洗いざらい、書いてみようと思います。 またまたばっしーさん。そしてはなさん。ありがとう。 幸せを書き出すき

        満開の桜に背を向ける。自分との約束を守るために。

        • また、大好きなものを手放すタイミングがやってきたみたい

        • 価値観も、ちゃんと試着してから身につける。

        • 無意識の「ブロック」を見つけ出すために、またまた本気出して自分と向き合ってみた

          私にとって「幸せ」とはなにか、本気出して考えてみた

          今朝見た、ばっしーさんの投稿に刺激を受けて、私にとっての幸せを考えてみました。 かなり頭がスッキリして、心地よい状態です。ばっしーさんありがとう! ■自分にとっての幸せとは?を書き出す方法 私は、考える軸を4つに決めて書いてみました。 その4つとは、【①シーン・環境 ②状態・あり方 ③人との関わり ④自分の好きなこと】 具体的に、詳細に書いてみたり、キーワードを思いつくままに並べてみたり。とにかく湧き上がる言葉を書き留め、数を出すことに集中しました。 なんとなく書

          私にとって「幸せ」とはなにか、本気出して考えてみた

          「鬼滅の刃 無限列車編」考察の断片

          ※私が「鬼滅の刃 無限列車編」を見てすぐに書いたメモです。 鬼になった禰豆子 不可抗力からなってしまった「社会から消されるべき存在」になってしまった 希望はいつだって子ども 無惨ですら、炭治郎に希望を繋ごうとした 一人ひとりの個性を自覚して伸ばすことが何よりも大切で それを極めた人が「柱」となる 柱って、神様の数え方でもあり 人柱という「生贄」でもある 支える根幹という意味もある 自分の特性を理解しながら 進むべき方向は皆同じで、 そちらをまっすぐ見ながら で

          「鬼滅の刃 無限列車編」考察の断片

          部屋はあんまり片付かないけど安心は続く。わたしの「ていねいなくらし」

          「ていねいな暮らし」にあこがれていました。 すっきりと家を整えて、こだわりの食べ物を口にして、本をじっくり選び、ときどきふーっと息をはきながら遠くの景色をながめる時間をもつ。 そんなふうに暮らせたら、きっと充実した日々が過ごせるにちがいない。そう思っていました。 ただ、すぐに挫折しました。私の好きなものは移ろうし、夫はなぜかどんどん家具を買ってくる。イライラしながら「物を増やさないで!」と叫んだところで「ていねいな暮らしって、気持ちが安定した日々をおくるためにやるんじゃ

          部屋はあんまり片付かないけど安心は続く。わたしの「ていねいなくらし」

          あなたと出会えたご縁に、心からの感謝を。

          先月、友人が亡くなりました。 もう何年も会っていなかったけれど、勝手に「心の師」とあおぎ、ときどき美味しい日本酒を送りあう、そんな付き合いをさせてもらっていました。 闘病は数年間、続きました。頭がきれ、いつも美しく小気味好い言葉をつむいでいた彼は、ひたひたと近づく「この世界との別れの足音」をどのように聞いていたのでしょう。 私にできることは、SNSでメッセージを送ったり、手紙を書いたり、下手な刺し子のふきんを送ることくらいでした。「肌触りがいいから、いつもふきんで顔を拭

          あなたと出会えたご縁に、心からの感謝を。

          私は私の名前で人と出会い、心を交わしていきたい。

          私は、大学を卒業してから10年ほど会社勤めをしていた。通勤は電車で片道1時間半かかった。朝が来るたび満員の中央線に揺られる、それが私の日常だった。オフィスからかける電話では、ワントーン高い声で社名と所属、そのあとに自分の名前を名乗っていた。 いまは、ウェブメディアの会社にお世話になっている。ほぼ在宅ワークなので出勤時間は0秒だ。社内のコミュニケーションはチャットツールかzoomを使っている。会社員のころと比べると働く環境は大きく変わった。ただ、いまも仕事で電話をするときは、

          私は私の名前で人と出会い、心を交わしていきたい。

          ガーゼブランケットは菜の花の色

          ふにゃふにゃの赤ちゃんを睡眠不足で半分意識を飛ばしながらお世話していたり、イヤイヤ期で地面に転がり泣き叫ぶ子をなんとか連れ帰ったりしていると、知らないうちになくなってしまうものがある。 靴下やミニタオル、カラカラと音のするおもちゃなどが、ときどきフッと私の前から姿を消すのだ。 数日後に気がついて「ああ、なくしちゃったか」とわずかに胸がちくんと痛むものの、日々の育児は待ってくれない。なくしたもののことはじきに忘れてしまうことがほとんどだった。 ただ、ひとつだけ、今も心に残

          ガーゼブランケットは菜の花の色

          父が顔をおおって泣くとき

          私の父は、東京の生まれだ。男子ばかりの工業高校を出たあとに就職し、25歳で母と結婚した。塗装を生業とする職人の祖父のもと、四人兄弟の三男坊として育ったせいか、競うように食べる習慣が抜けず、いまも早食いだ。 そんな父は、どうしても女の子がほしかったらしい。私の名前の由来をたずねたときには「高校生のとき、頭の中に降りてきたんだ」と嘘か本当か分からないエピソードを披露していた。 あまり治安のよくない都会にいた若いころの話をするときは「抗争」「どざえもん」という言葉もちょくちょく

          父が顔をおおって泣くとき

          「いまここ」に戻るための灯台

          私は、実家では「ぱなし」と呼ばれていた。 引き出しを開けっぱなし、ものを出しっぱなし。いつしか、そんな私に母は「もう、ぱなし!」と叫ぶようになり、だらしなさを叱られるたびに「ぱなし」の名前は定着していった。 私は、片付けが苦手というより物事を終わらせることが苦手だ。 たとえば、ハサミを使って封筒を開けることができたら、入っていた手紙に意識が向かってハサミを私の世界から消してしまう。新しい刺激にすぐに飛び移ってしまうのだ。 こんなしゃぼん玉のように軽く不規則な動きをする

          「いまここ」に戻るための灯台

          あなたの大好きなものの話を聞きたい。熱く語れる「好き」を聞きたい。

          大好きなことを、ちょっと人に話したら「え...?」って引かれてしまって、人前では話さなくなってしまった。こんな経験はありませんか? 私の強みは知的好奇心があること。 だから、人からオタクでコアな話を聞きたくて、うずうずしています。 好奇心がエンジンとなって行動してしまう、なんでも体験して感じたい、知らないことを知りたい、そんなタイプです。 うすうす気づいてはいましたが、私は「好きを熱く語る人」が好きなのだと自分の中でとてもつよく納得しました。 それは、作り手だけでは

          有料
          1,000

          あなたの大好きなものの話を聞きたい。熱く語れる「好き」…

          呼ばれる名前と私の輪郭

          「自分で選んだ相手こそが家族である」 NASAの考えるこの家族の定義を知ったとき、私は深く納得するとともに、体の力が抜けるほどのため息をついた。心の奥底でそう確信していながら、言葉に出すことをどこか恐れていたからだ。 ここでいう家族には、直系家族と拡大家族の二種類がある。直系家族にあたるのはパートナーと子どもと、子どもの配偶者までで、親や兄弟は拡大家族に分類されるそうだ。 NASAでは、直系家族だけがシャトルの打ち上げが見られる特別室に招待され、宇宙飛行士に万が一の事が

          呼ばれる名前と私の輪郭

          距離をとることで、愛を伝えられる関係。

          最近ようやく両親と「ベタな家族の思い出」をつくれるようになってきた。この夏、私の両親と弟が私の住む町に遊びに来てくれた。夫や息子、家族みんなで地元屈指の映えスポットで写真を撮ったのだけれど、できあがった写真を手にしたときは感慨深いものがあった。 実家にいる時、私はとにかく苦しかった。毎日ハレーションを起こすようにピリピリと神経をとがらせ、憤っていた。それから一人暮らしをして、結婚して、少しずつ実家と距離が生まれると、ようやく「親孝行しようかな」「今暮らしてる場所の観光地を案

          距離をとることで、愛を伝えられる関係。

          「運命の人」かどうか、一発で分かる方法。あのこと、覚えてる?

          夫との初めての顔合わせは、いきなり二人きりだった。最初は、あいだに入ってくれた夫の部下の男性と三人で会う約束だったけれど、直前になって忙しさを理由に逃げられてしまったのだ。 「大丈夫ですよ! うちの課長はアツいけど優しい人だから。お酒も好きだし盛り上がると思います!」 バチーンとウインクの音が聞こえてきそうなメッセージに彼の狙いを察し、これはもう何を言っても来てはくれないだろうと、私は二人で会う覚悟を決めた。 待ち合わせの場所は新宿駅の西口で、金曜の夜ということも

          「運命の人」かどうか、一発で分かる方法。あのこと、覚えてる?