毒親の悩み、なぜ「母娘」に多い?毒母の手綱(たずな)を切れない理由
「毒親」の多くが「毒母」、さらにその関係が「母娘」なのはどうしてなのでしょうか。
考えられられる要因として、
【 互いに「産む性」である 】ことに焦点をあててみたいと思います。
子どもを産むことができるのは、女性だけです。
これは、これだけは!どんなに努力しても男性には不可能なこと。
そして出産は、想像以上にたいへんな営みです。
産んだ経験のある女性は、「その通り!」とみなさん口をそろえて共感するのではないかと思います。
政治家さんは女性にたいして、少子化だー!産んでー!とかんたんに言いますが、ホントに大事業なのです。
体の中に新しい命がやどり、日々成長する。
お腹が大きくなる。
中で動き回る。蹴る。
自分の体が、自分だけの体ではない感覚。
胃がおされて食欲がない。
膀胱がおされてトイレが近い。
お産は、何時間もの凄まじい痛み
出口に麻酔、そして切開、縫合…
産後は、眠れないほどの子宮の収縮。
夜中の授乳、不眠。
あー、書いていてよみがえります(笑)
すみません、男性も読むことを想定して、ここまでにしますね!
とにかく、疲労困憊(ひろうこんぱい)、満身創痍(まんしんそうい)です。
「母親」という存在は、出産・育児の大先輩です。
このような大事業の未知領域に、女性が大きな不安をもち、先輩を頼りたくなるのは、ごく普通のこと。
私自身、思春期以降、毒母に苦しめられてきた一人です。
結婚に猛反対され、夫や義父母の悪口で心はボロボロでしたが、子どもを産むまではと、最終的なところで母親を自分から切り離すことができない。
その存在に多くの苦しみを与えられてきたにも関わらずです。
産前産後の面倒を見てもらうかどうかという物理的なこと以上に、漠然とした不安に対して、最後の糸を切らないよう計らっていた気もします。
女性脳特有の計算高さと、我が子のためならどんな苦しみにも耐えられるという母性本能が、毒母からの苦しみを上回るのかもしれません。
「私から離れるとあなたは困るはず」という毒母の手綱(たずな)を、娘は自ら切れないし、切らない。
母娘が共依存の関係におちいる要因の一つがここにあるのです。
実際は、母親がいなくたって、出産はできるわけです。
世の中、誰の力も借りずに産んでいる人はたくさんいますからね。
実はわたしは、第一子の産前産後、夫の実家にお世話になりました。
毒親に縁のない人には驚かれます。
たまたま出産直前に父が入院し、父のことで母が大変な状況になったからです。
母はなんとしても帰省して欲しかったようで(自分の気持ちが最優先なので)、さんざん攻撃されました(泣)
ですが私は勇気を持って、引く形で帰省をとりやめました。
間接的に帰省を逃れられる状況になり、安堵している自分がいました。
本当は、手綱を切りたかったんだ!という
自分のほんとうの気持ちに気づけた瞬間です。
義父母は、互いのゾーンを守ろうとする人たちなので、そういう意味では、実母よりずっと気持ちが楽でしたが。
親子(母娘)の形はさまざまです。
勇気をもって、ぜひ自分の気持ちを大切に人生を生きてください。
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