Nathan(ねーさん)

法的観点を含む社会問題についても、事実に基づき整理しています。

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    最近の記事

    • 固定された記事

    性犯罪・性的被害の暗数、日本と海外の国際比較:The burden of crime in the EU

    上掲の記事で第2回法務省調査時の国際比較の結果を乗せましたが、情報が古く、また、考察に必要な情報が法務省の報告書等では不十分でした。 法務省の暗数調査では、国際犯罪被害実態調査(ICVS=International CrimeVictimizationSurvey)において統一された調査様式と方式を用いた調査に参加する形で実施されていますが、ICVSについて,多数の国をカバーした調査は,2005年の調査以降実施されていない模様です。 そして、ICVSのサイトを見ても現在は

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      • 開示請求対象文書を廃棄することの違法性について:暇空茜Colabo問題の場外戦

        東京都において開示請求対象となったDVセーフティーネット強化支援補助金に関する文書で、暇空茜氏への非開示決定の場合は存在する前提で別の理由で通知がなされていたが、浜田聡参議院議員秘書の末永ゆかり氏が同じ資料を開示請求したところ、「廃棄済み」として通知されていました。 ※追記※ 1月28日の川松真一朗都議の説明によると、暇空氏に不開示とした生活文化スポーツ局のメールとされたものはColaboと都とのメールの文面ではなく、【Colaboが東京都以外の者と行ったメールのやり取り

        • 暇空茜住民監査結果とColabo弁護団の誤魔化し

          暇空茜氏の都へのColaboに関する住民監査請求の結果が正式に公表されましたが、その理解を誤魔化す論法があるので。 暇空茜住民監査結果とColabo弁護団の誤魔化しhttps://twitter.com/colabo_official/status/1610510654313762816 Colabo弁護団は「その主張の大半は監査委員によって退けられました」などと書いています。 ここに誤魔化しがあるわけです。 「その主張」とは、暇空氏が住民監査請求において主張した内容

          • Colabo問題愉快犯による「暇アノン」への殺害・爆破予告メールの奇妙な点について

            本件、文章の内容に、おそらく私ともう一人くらいしか気にならない、妙な点があります。 「暇アノン」への殺害・爆破予告メール「暇アノン」というのは犯人の用語法。Twitter上でColabo問題に関心があると見える者のうち、犯人が恣意的に選んだアカウントの名称が羅列されています。 Colabo擁護者というよりも、現時点では単なる「愉快犯」とみるべきでしょう。 また、送信者のメールアドレスがWEBで公開されているフォームなどで使われているものであるため、「成りすまし」の側面も

            同性婚訴訟東京地裁判決の報道格付けチェックと産経新聞の記事改ざんについて

            同性婚訴訟東京地裁判決の理解は上掲記事で。 「同性愛者が家族となる法制度が無いことは憲法24条2項に違反する状態だが(民法や戸籍法などの)本件諸規定は憲法24条2項に違反しない」との判断を下した、というのが特徴のある本件の説明として最適です。 その観点から各所の報道ぶりを格付けした結果が以下。 その他、読売新聞はかなり簡潔に書いてて情報量が少なすぎますが、上掲のコアな部分を落としていないのでA判定。時事通信はF。共同は本文は正確ですがタイトルが「同性婚制度なし「違憲状態

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            なぜ当事者に「セカンドレイプ」と言ってはいけないのか?

            冒頭画像の魚拓 「セカンドレイプ」という言葉の使い方が不適切な人が多いと思う。 セカンドレイプの定義・用法「セカンドレイプ」(性的二次被害)とは、性犯罪・性暴力(性的嫌がらせなど含む)の被害者に対して、その被害経験に関する心無い言動によって更なるダメージを与えること、という意味がなんとなくの公約数的理解。 公的な定義があるわけではありません。 具体的には、性被害の苦痛を思い出させるような言葉を投げたり、被害を受けた原因の一端が被害者自身にもある、というような発言など。

            佐藤九段のマスク不着用での反則負けと非科学のゼロリスク思考

            佐藤九段のマスク不着用での反則負け後、日本将棋連盟による説明文の公開、そして佐藤九段による不服申立書の公開がありました。 それを受けて今回話題となったルールそのものとその適用・判断の問題について上掲記事で書きましたが、現行の様々な規制等をそちらで見ている前提で、そこでは書ききれなかったこと補足的に書いていきます。 非科学のゼロリスク思考に基づくルール冒頭記事でも書いてますが、汗が飛び散り呼気に晒されることが多いコンタクトスポーツですら、マスク無しで行われています。それは、

            椎名林檎グッズの赤十字マークヘルプマーク酷似問題の整理と感想

            本件に必要な法律や商標、政府の考え方について上掲記事でまとめてます。 ここでは本件の問題の整理と表で騒がれていることについて、その主張の当否の検討について、戦前の赤十字標章に関する勅令などの追加的な情報も含めて個人的な見解を書いていきます。 ※10月10日未明時点でのもので、仮にその後にオフィシャルな対応・見解提示があったとしてもそれは反映していません。赤十字社の許可を取っていないという前提で論じています。 椎名林檎グッズの赤十字マークヘルプマーク酷似問題の整理大きく①

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            故安倍晋三元内閣総理大臣の功績と足跡を偲ぶ

            大勲位菊花章頸飾を受章された故安倍晋三元内閣総理大臣(従一位) 彼の功績と足跡を学び、偲ぶ記事を書きたいと思いました。 SNS上では箇条書き的に「功績一覧」と書かれているものはあっても、その中身(成立時の状況、どのような障壁があったか、もともと存在していた問題にどう対応するものだったか、問題は解消できたのか、評価はどうなってるのかなど)に触れているものに出会う事は少ないです。 これはある意味当然で、国政というのは多数の専門分野から成り立っており、あらゆる国家活動に精通す

            安倍政権時に拉致被害者2人の一時帰国拒否という報道の読み方

            この報道の読み方に注意。 【帰国意思の無い人】【北朝鮮に家族がいる】と過去に報道済み。 安倍政権時拉致被害者2人の一時帰国拒否との報道「一時帰国の提案」が明らかになるのが初めてと言ってるだけで、田中実氏と金田龍光氏についての報道は過去にありました。 では、どういう事実があったか? 北朝鮮に家族が居り帰国意思の無い田中実・金田龍光両氏2019年の報道時に既に田中実氏が拉致被害者として北朝鮮に居ることが判明しています。 北朝鮮は田中実氏について、最初は「入国していない」

            国葬を「国の儀式」に位置付けた平成12年の政府作成文書(逐条解説)の意味

            9月12日に産経新聞がこの報道をしてますが、内容は9月6日に読売新聞が報じたものと同じです。 この事実の使いどころについて。 国葬を「国の儀式」に位置付けた政府文書の意味これをもって「国葬の法的根拠がある」と言うための根拠とすることを否定するわけではありませんが、もともと国葬は内閣府設置法がなくとも閣議決定で可能だというのが行政法解釈の標準理解なので、そこはあまり重要ではありません。このことは何度も書いています。 そうではなく、国葬を内閣府設置法4条3項33号の「国の儀

            安倍元首相の国葬中止を求める署名:東京新聞「15万」日テレ・東スポ「28万」朝日新聞「40万」について:メディアカルト

            チェンジオルグ、賛同するだけならメールアドレスすら不要な仕様なんですよね。署名の真正性のチェックの無い代物でこんなに騒がれるのはなぜなんでしょうか? そもそも最初から重複を精査して出して提出すべき。 「重複を考慮」の数字を出した東スポの方が朝日新聞よりはマシ。 なお、Twitterアンケートも同様にチェック機能が無いものですが… 一週間の期間のアンケートで、極一時期の反対が多かった時期にだけ報道され(アンケートの存在にとどまらず途中経過を報じるとか言語道断だが)、最終

            「女性へのAEDデマ」報道のその後

            令和4年=2022年6月に「AEDデマ」報道についてまとめましたが、その後、記事掲載メディアについて新たな展開があったので記録します。 「交通事故現場で女性へのAEDで痴漢だと言われた」デマを紹介した記事が削除女性へのAEDデマについては以下のものがありました。 「交通事故現場で女性へのAEDで痴漢だと言われた」デマ 「女性へのAEDで訴えるというアンケート」デマ このうち、前者はデマを発信した本人がTwitterアカウントと個人ブログで虚偽の内容であることを表明し謝罪

            国葬の予備費と警備費用に関する報道の混乱と認識誘導

            国葬の予備費と警備費用に関して報道が混乱してたので記録します。 また、「37億」という数字も独り歩きしてるので出どころを明示します。 「37億」の出所は女性自身記事での「社会部記者の想像安倍元首相の国葬に2億円も警備費は含まれず…“吉田茂”超えで高まる血税37億円投入の公算 記事投稿日:2022/08/25 11:00 最終更新日:2022/08/25 11:00 『女性自身』編集部 ①複数報道から予備費2億円とは別に警備費 ②「社会部記者」が昭和天皇の大喪の礼の際の警備

            ブルーリボンバッジ訴訟とレペタ事件

            ブルーリボンバッジ訴訟=裁判官が法廷警察権の行使としてブルーリボンバッジの着用を禁止したことを違法として国を訴えた事案について。 9月中旬をめどに「裁判官の直接の説明を求める署名」と「拉致被害者救出のため強い覚悟をもって ブルーリボンバッジを着用する共同声明への署名」が募集されていますが、この訴訟の展開についての予測と私見について補足をします。 ブルーリボンバッジ訴訟の経緯ブルーリボンバッジ訴訟の経緯は上掲記事でも書いていますが、改めて。 ※「フジ住宅裁判」と「ブルーリボ

            統一教会の名称変更の顛末まとめ⇒前川喜平ら文化庁の違法行政が適正化された事案

            ここと紐づく記事で全部書いてますが、改めてnoteでも。 統一教会の名称変更の顛末まとめ①1997年前川喜平が宗務課課長時代に統一教会の名称変更申請を受理せず ②この時の不受理(門前払い)理由は本来は違法 ③ただ、統一教会もしぶしぶ従っていた模様(行政指導として)なので違法の問題が生じなかった ④2015年に統一教会が行政の対応は違法との意見書提出  ※おそらく行政手続法36条の2の新設が後押しした ⑤当時の担当部署等が受理せざるを得ないと判断 ⑥要するに行政の違法が行政に