働くことを考えるのを辞めなさい〜頑張ることから解放された瞬間〜
大学卒業後、地元に帰り公務員として働いていたものの、職場・地域・家庭のどれにも馴染めず、半年で退職しました。
その後、大学卒業間近の弟のアパートに転がり込み、100万円の貯金を切り崩しての生活が始まりました。
通院先を確保していざハローワークへ。目指すは障害者枠での正社員の求人。
職員の方と話をすると「精神障害トータルサポーター」の方との面談を勧められました。この方との出会いが僕の人生を大きく変えるものとなりました。
精神障害トータルサポーターは、精神障害がある人に対し、仕事や体調、生活全般のこと全てに対し総合的にアドバイスや支援を行ってくれる役割を持ちます。
私の担当の方は精神保健福祉士(以下PSW)の資格を有している方でした。
PSWの方と面談し、3週間に1回面談を行うことになりました。
初めの頃の会話の中心は前職のこと、初診に至るまでのこと、現在の生活のことなどでした。
とても親身に、かつ専門的なアドバイスも含め寄り添ってくれました。
面談が4回目になった頃、PSWの方から衝撃的なことを言われました。
「働くことを考えるのを辞めなさい」
続けてこうも言われました。
「まずは自分の生活を安定して送れるようになるのが先決だ」
この頃の私の生活は1日動いて6日寝込んでる状態でした。
それなのに、週5日働けると思い込んでいたのです。
そしてそのことに自分は気付くことが出来ませんでした。
だからこそ、信頼関係ができている状態でないと耳を貸さなかったでしょう。
だけども、このPSWの方のことを私は信頼しきっていました。だから素直にその言葉を受け入れようと思うことができました。
ここが、私の人生における大きな分岐点だったと思います。
これまでは無理解な周囲の無責任な言葉に振り回され、何がなんでも頑張らないといけない。
休むのは甘えなんだと思っていました。
しかし、このPSWの方との出会いで、人生休むことも正しい選択肢のひとつなんだということを体で学べました。
この記事を読んでいる皆さんやその周りには、当時の私と同じ方々がいるかと思います。
そうした方に対しては、しっかり傾聴し信頼を得て、是非専門家や支援の窓口に繋げて欲しいです。
福祉の支援に繋がることで、人生が大きく変わることがあります。1度ダメでも、今は沢山の場所があります。合う場所が見つかるまで粘り強く支えてあげて欲しいです。