いじめられてきた理由は、外見だけじゃないと気づいてから。

私は昔からよくいじめられてきた。

小学生の時、「〇〇(男子の名前)は✕✕(私)のことが好きなんだってー！」と、からかいの対象にされた。ジャイアンのような女子には、掃除用具でつつかれたりした。
中学生の時は、物を隠された。友達にもあっけなく裏切られた。友達にとっては、権力のある子との関係が大切だったようだ。隣の席の男子からは叩かれ、物を奪われ、壊された。「やめて」と何度も言ったけど無駄だった。片目だけ一重なのを指摘され、後に整形することになる。
高校の部活では、後輩にバカにされひそひそ笑われた。一方先輩とは喧嘩まがいのことになったこともある。私の態度が気に喰わなかったようだが、私も先輩の態度が気に喰わなかった。クラスメイトの大半は苦手だった。嫌われたくないから、人と会話をするのが怖かった。男子なんてもってのほかで、3年間で異性と話したのはトータルで10分もないと思う。

大学はそこそこのところに行ったおかげか、さすがにいじめはなかった。ただ、科の中では浮いていたし、先生に嫌われていた。「出ていけ」、「もっと勉強しろ」とも言われた。これは私も悪い。中学のときからそうなのだが、私は授業中に寝てしまうのだった。どんなに起きていようとしても、ガクッと落ちる。ちゃんと睡眠をとって、コーヒーを飲んだり、手の甲をつねったりしても無駄だった。
「講義中に寝るなんて信じられない」と、同じ科の子が言っていた。どうやって寝ないことができるの？と疑問だった。私は電車で立ったまま急に寝落ちして、セルフ膝カックンをやったこともある。そのくらい突然寝てしまうのだ。今思うとナルコプレシーだったのかと思うが、社会人になってからは症状はおさまった。なぜかは分からない。

とにかく今までの人生、いじめられ、常に浮いていた。私は醜い外見が原因だと思っていた。外見をからかわれることもあったし、親からも不細工だと言われて育ってきたから。

しかし現在、本当に外見だけがイジメの原因だったのかなと思う。大学生あたりから、異性に好きだと言われることもポツポツあった。それに外見にコンプレックスのある人は、世の中にたくさんいる。でも全員がいじめを経験しているわけじゃない。自分は外見が悪いからいじめられるのが必然だった、とは言い切れないのかもしれない。

じゃあなんだろう。人からそんな仕打ちを受けてきたのには、外見以外にもきっと理由がある。私の何かが不快、気に障るんだ。一年くらい前、摂食障害とうつ病で通っていた診療所で、発達障害の検査をすすめられた。

結果、考えもしなかったが、私はADHDの傾向があるらしかった。特に多動性と衝動性が強い。じっとしてられないのも、つい態度や口調で気持ちを表してしまうのも、そういう理由だったのかもしれない。
それに極端な性格でもあるようだ。「お前はいつも0か100だ。極端で頑固だ」と親に言われてきた。時々大胆な事をするのも自覚している。仕事で納得いかない状況も、まあまあで飲み込んで、ほどほどで頑張って、ダメならちょっと距離をとればよかった。なのに嫌だと思ったら言いたいことを言って、衝動的に辞めてしまう。ほどほどが出来ていたら、仕事をやめることもなかったのに。

最近の再就活がうまく行かないのもそうだ。企業実習に参加した際、先方から能力の評価は高くみてもらえたようだった。でも性格面で、「白黒つけないと気がすまない」「柔軟性に欠ける」と見られたらしい。だから、仕事はできると見てもらったうえでなお、不採用をいただいた。そんな白黒つけるために喧嘩を挑んだ覚えはないし、わがままをいった覚えもない。しかし周りから見た自分は、そんな人に見えるようだ。

特性に気が付いてからは、衝動的な行動は控えるようにしているし、明日できることは明日やろうと、ゆるく考えるようにしているつもり。でもまだまだ普通に振舞えていないのかもしれない。いやそもそも、普通ってなんだろう。

私がおかしな言動をとっていたら、教えてほしい。「それは極端だよ」とか、「考えが飛躍してるよ」「落ち着いて」と、止めてほしい。でもそうはならない。もう大人だから。注意してくれる人なんていないから。
子供の頃に気づいて直してもらえたら、もっと生きやすくなっていたのかな。いじめられることもなかったのかな。

そんなこんなで、大人になった私は、外見だけのせいにできないと気が付いた。ガリガリに痩せても、整形して外見のコンプレックスを少し解消しても、問題は問題のままだった。自分の特性を見つめないといけない。ただ、どうすればいいかはまだわからない。人とちょっとずれていることにやっと気づいた段階だから。

ひとまず過去の自分にお疲れ様と言いたい。今までの自分は、摂食障害に依存していたおかげで、なんとか生きてこれたんだと思う。体重減少は一時的に達成感をくれたから、ある意味生きがいだった。

長々と書いてしまったが、いつかは吐き出したいと思っていたことだから、書けて少しはすっきりした。もう外見のせいにしない。自分と向き合う。

読んでくれた人はありがとうございます。