「振り返らずに先を切り開く」義無反顧

義に反顧無し
―義無反顧―

[原文](史記 司馬相如列傳)
義無反顧

[書き下し文]
義に反顧(はんこ)無し

[原文の語訳]
道義として過去を振り返ることはない

[解釈]
道義的に振り返ることは「できない」もしくは「しない」。後悔しない(してはいけない)、躊躇しないなどとなります。

道理に従い、志を貫くために躊躇していてはいけません。
自ら決断したのですから選んだことを後悔していてはいけません。その一方、人生は決断と後悔の連続と言われます。ですから後悔しても過去に戻ることはできませんから前へ進みながら修正していくしかありません。
優秀な人からコンビを組まないかと誘われても、すでに別の人とコンビを組んでいれば、今さらコンビ解消だったり天秤に乗せるわけにはいきませんね。
正しい道義を貫くことは、時に極端だと言われるかもしれませんが、周りの声に一喜一憂していてはブレが起きる場合があります。ただし正しいと思っていることが「独善」ではいけません。常に「進んでいる道は正しいか」と自問自答することを忘れないようにしなくてはいけません。

個人であれば「目標」に対してです。「ちょっと無理があったかな」後悔しても、そこで諦めるのではなく、ステップを細かくするなどペースを少し落とすことで前進すること自体を止めてはいけません。
目標を公言することでモチベーションとしていて「今更後に引けない」と思っても「後に引く」わけではなく「無理のないペースに変速する」と考えましょう。その際、周りにもそれを伝えることを忘れないようにしましょう。自分なりにステップを踏んできたが、息切れしてしまい当初のペースではちょっと継続できない。でも目標に向かう意志に変わりはないことを共感してもらえばよいのです。

子が親の背中を見て育ち、その道に進む。親としては自分の苦労を顧みて「もっと他の道もあるのに」と思うかもしれませんが、あなたがその道を歩んできたのですから、その子が続くことは自然の流れなのです。そしてあなたも過去を振り返って我が子を憐れむのではなく、これから子が追ってくる道を先に作っていかなければいけないのです。

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