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今日の一言

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「前向き思考で」因敗為成

敗に因って成を為す
―因敗為成―

[原文](謝錄功表 劉琨)
因敗為成。

[書き下し文]
敗に因って成を為す。

[原文の語訳]
失敗を転じて成功とする。

[解釈]
「敗に因りて功を為す」という言葉もあります。失敗は成功の母です。

失敗を「もうダメだ」と簡単に受け入れるだけで諦めるのではなく、原因を追究することはもちろん、そこからでも何かアイデアを見つけることができないか意識してみることが

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「まず自分が正しく」能法之士、必強毅而勁直

能法の士、必ず強毅にして勁直なり
―能法之士、必強毅而勁直―

[原文](韓非子 孤憤篇)
能法之士、必強毅而勁直。不勁直、不能矯姦。

[書き下し文]
能法の士、必ず強毅(きょうき)にして勁直(けいちょく)なり。勁直ならずんば姦(かん)を矯(た)むること能(あた)わず。

[原文の語訳]
法に忠実な人物は、必ず意志が強く曲がったことが嫌いである。そうでなければ悪事を正すことができない。

[解釈

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「幸も不幸も心の持ちよう」皆念想造成

皆念想より造成す
―皆念想造成―

[原文](菜根譚 後集)
人生福境禍區、皆念想造成。

[書き下し文]
人生の福境禍区(ふくきょうかく)は、皆念想(ねんそう)より造成す。

[原文の語訳]
人生における幸不幸の境界は、全て心が作り出している。

[解釈]
幸も不幸もすべて心の持ち方、考え方から捉え方が変わってくるということです。ポジティブかネガティブかで違ってくるということです。

同じ状況で

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「忘れてはいけないことと忘れるべきことがある」而怨則不可不忘

怨みは則ち忘れざるべからず
―而怨則不可不忘―

[原文](菜根譚 前集)
我有功於人不可念、而過則不可不念。人有恩於我不可忘、而怨則不可不忘。

[書き下し文]
我れ人に功あるも念(おも)うべからず。而(しか)るに過ちは則ち念わざるべからず。人我れに恩あらば忘れるべからず、而るに、怨みは則ち忘れざるべからず。

[原文の語訳]
他人に施したと善行は忘れ、しかしかけた迷惑は忘れてはならない。他人か

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「両目両耳で集中する」不若二耳之聴也

二耳の聴くに若かず
―不若二耳之聴也―

[原文](墨子)
一目之視也、不若二目之観也。一耳之聴也、不若二耳之聴也。

[書き下し文]
一目の視るは、二目の観るに若かず。一耳の聴くは、二耳の聴くに若かず。

[原文の語訳]
一つの目だけで視るより、二つの目で観る方がわかる、一つの耳で聴くよりは、二つの耳で聴く方がわかる。

[解釈]
片耳よりも両耳で聴いたほうがよく聴こえるという意味です。

片方

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「陰の言動も露見するもの」不愧于屋漏

尚お屋漏に愧じずに
―尚不愧于屋漏―

[原文](詩経 大雅 抑)
相在爾室、尚不愧于屋漏

[書き下し文]
爾(なんじ)の室に在るを相(み)るに、尚お屋漏に愧じず。

[原文の語訳]
自分の部屋における言動を鑑みて、人目につかない家の一番奥まった所でも恥ずかしいことはしない。

[解釈]
人の目につかない場所でも身を慎み、見られて恥ずかしいような行いをしてはいけないということです。陰でコソコソし

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「自分独自のものに作り変える」点鉄成金

鉄を点じて金と成す
―点鉄成金―

[原文](答洪駒父書)
点鉄成金。

[書き下し文]
鉄を点じて金と成す。

[原文の語訳]
(仙人術を使って)鉄に手を加えて金に変える。

[解釈]
昔の人や他人の作った文章に手を加えて素晴らしい作品にする故事を由来とする四字熟語です。古典を引用して新たな作品を作り出すことなどです。

これまで誰も見向きもしなかった作品が著名人に評価された途端、急に注目を浴び

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「資質が運命を左右する」彊自取柱、柔自取束

彊きは自ら柱を取り、柔は自ら束を取る
―彊自取柱、柔自取束―

[原文](荀子 勧学篇第一)
彊自取柱、柔自取束。火就燥也。水就湿也。

[書き下し文]
彊きは自ら柱を取り、柔は自ら束を取る。火は燥に就く。水は湿に就く。

[原文の語訳]
強い材木は柱として用いられ、弱い材木は束ねた薪として用いられる。火は乾いた材木に燃え付きやすい。水は湿り気の多い方に流れていく

[解釈]
資質があると本人の意

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「思いをはっきり伝えられる関係に」忠焉能勿誨乎

忠にして能く誨うること勿らんや<
―忠焉能勿誨乎―

[原文](論語 憲問第十四)
子曰、愛之能勿勞乎。忠焉能勿誨乎。

[書き下し文]
子曰く、之を愛して能く労することなからんや。忠にして能く誨うること勿(なか)らんや。

[原文の語訳]
孔子が言う、愛するならばどうして労らずにいられよう。思うならばどうして諭さずにいられようか。

[解釈]
「労する」は労る(いたわる)・悩む・働く・苦しむ・助

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「勝負事は時に非情さを」宋襄仁

宋襄の仁
―宋襄仁―

[原文](十八史略)
宋襄仁。

[書き下し文]
宋襄の仁。

[原文の語訳]
宋の襄公が敵に情けをかけた(そのために負けてしまった)。

[解釈]
準備が整わないうちに勝負を開始する訳にはいかないと、敵に余計な情けをかけたために負けてしまったという故事によるもので、つまらない情けをかけてひどい目に遭うことです。

せっかくこちらが情勢で優っているのに、わざわざ相手に救いの

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「誰もが師」聖人無常師

聖人には常の師無し
―聖人無常師―

[原文](韓愈 師說)
聖人無常師。

[書き下し文]
聖人には常の師無し。

[原文の語訳]
聖人には常に師とする人はいない。

[解釈]
できる人は学ぶにあたって、特定の師匠につかずあらゆる人から学んだということです。「君子に常師なし(論語 子張篇第十九)」とあります。

トップは常に現場を足を運んで、声を聞くことで学んだり気付くことをするのです。

人に

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「全体を観る」致數輿無輿

數輿を致さんとすれば輿無し
―致數輿無輿―

[原文](老子)
致數輿無輿。

[書き下し文]
數輿(すうよ)を致さんとすれば輿無し。

[原文の語訳]
車の各部分を詳しく調べても、車全体は見えてこない。

[解釈]
「木を見て森を見ず」です。細かいところばかり気にしてばかりでは全体像は見えてこないということです。

個々の能力が高くても意思疎通がしっかりしていないとチームワークがバラバラとなり組

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「良識ある言動を心がける」至治馨香、感于神明

至治の馨香、神明に感ず
―至治馨香、感于神明―

[原文](書経 君陳編)
我聞曰、至治馨香、感于神明。

[書き下し文]
我れ聞く曰く、至治の馨香、神明に感ず。

[原文の語訳]
私が聞いたところによると、善政徳治の香気は、天地神明をも感動させると。

[解釈]
善政が行き届いていると犯罪なども起こらず、神も感心させると言い伝えられていたということです。

雰囲気の良い施設やお店は細部や外部にま

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