「勝負事は時に非情さを」宋襄仁

宋襄の仁
―宋襄仁―

[原文](十八史略)
宋襄仁。

[書き下し文]
宋襄の仁。

[原文の語訳]
宋の襄公が敵に情けをかけた(そのために負けてしまった)。

[解釈]
準備が整わないうちに勝負を開始する訳にはいかないと、敵に余計な情けをかけたために負けてしまったという故事によるもので、つまらない情けをかけてひどい目に遭うことです。

せっかくこちらが情勢で優っているのに、わざわざ相手に救いの手を差し伸べて、逆にしてやられては本末転倒です。「軒先を貸して母屋を取られる」という言葉もありますね。

ただ「正々堂々と正面から戦う」という気持ちを考えれば、抜け駆けや奇襲というのは義に反する行為ではありますし、「敵に塩を送る」という言葉もあります。敵に情けをかける際は時と場合を考えないといけませんね。

勝負事で勝敗が決したにも関わらず「泣きの一回」で再戦したところ、相手に勝ちを譲ることになってしまうこともありますね。ハンデキャップも時としてそうですね。

トップの判断が組織にとって不利益になる危険性もあります。やみくもに「いい人」では逆に周りに迷惑をかけることになるかもしれません。

勝負事は時に非情にならなくてはいけないのです。

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