naruhisa nakane

自転車・社会保障関係のつぶやき。公立大学にて障害福祉政策研究(特に #重度訪問介護)、…

naruhisa nakane

自転車・社会保障関係のつぶやき。公立大学にて障害福祉政策研究(特に #重度訪問介護)、ケアする家族の研究、社会福祉実習教育、福祉事業所の #DX 支援などに従事しています。趣味はゆっくり長く走る方の #ロードバイク 、#サウナ、#kintone 。#焚き火 はじめました。

最近の記事

カンセイの法則に逆らう

私は役所に勤めている。正確には、役所が親会社の大学に勤めている。運営は役所の基準で行われる。 役所×大学という組み合わせは、業務改善にとってはあまりよろしくない組み合わせである。 大学と役所は、毎年同じスケジュールで動く。学年歴があり、予算折衝があり、外部資金の獲得(政府の外郭団体に申請して研究費を得る)などがある。 問題は、これらのイベントが基本的に「年一回」という点である。 そのイベントが「Excel方眼紙に長文を入力して、プリンタで紙に印刷して、ハンコを押して、

    • 社会を変え続けるソーシャルワークのために

      ※このエントリは2022年度の京都府立大学社会福祉実習報告書に教員原稿として掲載されたものです。実習を終えた学生たちに教員からの贈る言葉、みたいなものです。 いつの時代も「頑張っているのに報われない」人々は不満を持つ。特にそれが社会的に意義のある役割を果たしたのに、その恩恵を得られなかった場合は顕著だ。 平安時代の中頃から時代が江戸から明治に変わる頃まで、ながらく「武士」と呼ばれる集団が日本には存在していた。ほとんど世襲であったが、江戸の長い泰平の時代は生産性とは無縁で、

      • キャリアを複線化するきっかけ

        変化は突然おこるわけではない 2022年は私にとって大きな転換期になった。でも、ちいさな転換は随分前から始まっていた。 2006年から大学で研究者として働くことになった。専門は社会学で、家族や障害に関することの調査をしていた。じっくりフィールドに入って、人の話を聞くのが研究スタイルだった。 研究者は自分の研究に加えて、講義もしなければならない。教室に行って、Keynoteのスライドをなぜか紙で印刷して配ってプロジェクタに出力して話をしていた。講義の感想やテストを学生にそ

        • 障害者虐待防止法の通報件数と認定率の年次推移

          日本には、児童虐待防止法、高齢者虐待防止法、障害者虐待防止法、DV防止法などありますが、基本的には年々通報件数は増えます。それは現象の変化というよりも、人々の認識の変化が大きいわけです。同じ現象を見ても「虐待」という言葉を知っているだけで通報へのハードルは下がります。 ですので、「過去最悪」というのは毎年言われているので、この事自体は「私達の社会は虐待や暴力を許さない良い社会になっている」ということでいいかと思います。 一方で、虐待防止法は「通報」と「認定」を分けて調べる

        カンセイの法則に逆らう

          2023年度専門演習Ⅰ・Ⅱガイダンス

          このエントリは京都府立大学公共政策学部中根ゼミの学生向けです。 テーマ:「福祉社会をデータで捉える」2023年度の中根ゼミは「福祉社会をデータで捉える」をテーマにしようと思います。COVID-19は、社会のデジタル化を一気にすすめ、働き方を多様にしました。いっぽうで少子高齢化はもう必然の要件であり、慢性的な人手不足・財源不足にどのフィールドも悩まされています。このゼミでは「人や予算の効果的な配置」を目指して、福祉社会を統計的なデータを使って考察します。 近年、データサイエ

          2023年度専門演習Ⅰ・Ⅱガイダンス

          Microsoft TEAMSのチャットで「送信予約」っぽいことをする。

          「勤務時間外のチャットはパワハラ誘発要因」というアドバイスをいただいたので、思いついたらすぐチャット!脳の自分ができる対応としては「送信予約」を使いこなす、だと思う。 gmailとSlackは目立つところに送信予約があるので問題なく設定できそうだが、Microsoft TEAMSはディフォルトでは搭載されていないのでひと手間いる。 1 アプリから「Power automate」をいれる。 2 TEAMSテンプレートから「メッセージに遅延応答する」というテンプレートを入れ

          Microsoft TEAMSのチャットで「送信予約」っぽいことをする。

          障害者総合支援法の主要サービス利用者数推移(2021年10月分まで)

          定点観測として障害者総合支援法の主なサービス利用者数の推移を更新する。 利用したデータは厚生労働省WEBのホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 福祉・介護 > 障害者福祉 > 統計情報 にある「4 障害福祉サービス等の利用状況について」(3)からスプレッドシートをダウンロードして、年平均を算出してある。2021年は10月分までのデータのみ。 2021年の傾向は前回と比較してもそれほど変化はない。増えない増えないと言われているグループホームも着実に増えているし

          障害者総合支援法の主要サービス利用者数推移(2021年10月分まで)

          障害者総合支援法の主要サービス利用者数推移(2021年1月分まで)

          定点観測として障害者総合支援法の主なサービス利用者数の推移を更新する。 利用したデータは厚生労働省WEBのホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 福祉・介護 > 障害者福祉 > 統計情報 にある「4 障害福祉サービス等の利用状況について」(3)からスプレッドシートをダウンロードして、年平均を算出してある。2021年は1月のデータのみ。 グラフを見ると2020年はそれなりに変化があった。 1)就労継続支援B型が生活介護にほぼ追いつく。 もともと、2015年ぐらい

          障害者総合支援法の主要サービス利用者数推移(2021年1月分まで)

          kintoneで実習運営テンプレートを作ってみた。

          (2022年5月現在アップデート中なので公開停止中) 社会福祉士の国家試験受験資格取得のためには、養成課程において最低180時間の実習が必要である(2021年度入学生からは、最低240時間になる予定である)。 学生を施設・機関・地域・各種団体に送り出す、というのはそれなりにマネジメントが必要な作業である。誰が、いつ、どこに、どれだけの期間実習に行っているかを把握しておかねばならないし、現地で教員が指導をするルールもあるので(これを巡回指導といい、週に1回がノルマ)、そのス

          kintoneで実習運営テンプレートを作ってみた。

          大学の公募人事に関しての一石

          最近、ある公募人事の募集要項作成に携わった。 ようやくその人事に決着がついたのでいろいろメモをしておこうと思う。このメモを見て、参考にしてくれる大学部局や組織が出てくればありがたい。 大学の公募人事に関して、前々から気になっていたことがあった。 どうしていきなり全員に業績の現物(コピー可)を3点とか5点とか提出させるの? 正直、全員の業績の現物、見てないでしょ? 履歴書と業績一覧見て、これはと思った3人とか5人とかの業績を初めてじっくり読むでしょ? 一生懸命、本や抜き刷り

          大学の公募人事に関しての一石

          障害者総合支援法の主要サービス利用者数推移(2018年9月分まで)

          定期的にアップデートしている障害者総合支援法の主要メニューの利用者数の推移。2018年9月分のデータまで。 統計不正が散々指摘されているが、このデータの作られ方は国保連の請求データの集計なので、それなりに信頼していいと思います。もちろん以下のリンクから私がエクセルでぽちぽちして集計しているので、私のミスはもちろんありうると思います。 このデータをどうやって集計したか、どう読んだらいいのかは、すでに論文があるのでそっちをどうぞ。 中根成寿 (2017) 「「通所施設中心生

          障害者総合支援法の主要サービス利用者数推移(2018年9月分まで)

          MAVIC OPENPRO UST導入メモ

          ようやくMAVICのチューブレスリム、OPENPRO USTが組み上がった。手組ホイールの情報は少ないので、後に続く人のためにもいろいろ苦労した点をメモに記しておく。 OPENPRO USTはまだまだ日本に入荷が少ないらしく(2017年12月現在)、代理店契約があるところでもなかなか回ってこないらしい。今回も正規代理店でリムだけ買って、お世話になっているVelo stand Kyotoさんに持ち込むという方法を取った。 MAVIC商法で、「純正で固めろ」というお達しらしい

          MAVIC OPENPRO UST導入メモ

          BRM227松阪300メモ

          長いこと自転車に乗っていると、「ああ、今日1つまた壁を超えたな」と思う節目があると言う。 私の中で「壁」を超えたな、と思ったのは2013年のTANTANロングライドで初めて100kmを超えたとき。 次の壁は、2014年のグランフォンド吉野の試走会で豪雨の中、足の郷と行者還のトンネルを登ったとき。 ブルベで200kmをクリアしても、それほど壁を超えたという実感はなかった。ロングライドでも200kmぐらいならいくらでもあるからだと思う。 BRM227松阪300kmは、久々

          BRM227松阪300メモ

          ロジスティクスの思い出

          日本語で兵站とも訳される、軍事用語のロジスティクスは、しばしば物流と同一視されがちだが、どうやらもうちょっと広い概念らしい。 湯浅和夫2009『物流とロジスティクスの基本 この1冊ですべてわかる』日本実業出版社 実は私の父母の家業は、青果仲卸売業である。そして祖父母の仕事は、昭和の田舎によくあった野菜、肉、煙草、塩、乾物、魚、菓子、雑誌、文具等を全部扱う小規模総合小売業であった。私は12歳ぐらいまで、その店舗兼住居(やおしん)で生活していた。 父母は私が6歳の時に独立し

          ロジスティクスの思い出

          対―個人、対―社会

          怒涛の卒論・修論口頭試問週間が終わった。この時期は、自分が指導した人とそうでない人もひっくるめて、たくさんの学部生、院生の論文を読むのだが、所属している学部学科の「公共政策―福祉社会」ラインはやはり市民参加、地域福祉、ソーシャルワークの論文が多い。 (ちなみにうちのゼミは、全然福祉してない。学生には「うち社会学ゼミだから」と伝えてある。) 調査をしてくれる学生、院生が多いのだけれど、取り上げる「事例」がことごとく「個人」のケースなんだよね。Aくんの事例、Bさんの事例。これ

          対―個人、対―社会

          DT SwissのRWSスキュワーを導入してみた。

          昨年末にラレーのカールトン・レコードのフレームを導入してから、ずっと悩まされていたことがある。それは… 発進の時にリアホイールがずれて、ホイールがロックする、という現象。これは結構怖い。坂道発進とかだとほぼ確実にずれる。最初はクイックの締め付けがゆるいからだと思っていたが、どんなにきつく締めてもずれる時はずれる。だからビクビクしながら発進しなければならない。 原因は、早めにわかった。フレームのリアエンドの形状が「ロードエンド」と呼ばれる形状だと、どうしてもズレやすくなるら

          DT SwissのRWSスキュワーを導入してみた。