障害者総合支援法の主要サービス利用者数推移(2021年1月分まで)

定点観測として障害者総合支援法の主なサービス利用者数の推移を更新する。

利用したデータは厚生労働省WEBのホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 福祉・介護 > 障害者福祉 > 統計情報
にある「4 障害福祉サービス等の利用状況について」(3)からスプレッドシートをダウンロードして、年平均を算出してある。2021年は1月のデータのみ。

障害者総合支援法利用者数推移.numbers-障害者総合支援法地域系サービス利用者人数推移グラフ_ページ_1

グラフを見ると2020年はそれなりに変化があった。
1)就労継続支援B型が生活介護にほぼ追いつく。
もともと、2015年ぐらいからB型の傾きはキツくなってきていて、生活介護に追いつくのは時間の問題だったのですが、2015年になにかありましたっけ…2017年度にA型の運営が厳しくなってそちらから人が流れたのかもしれません。
A型のグラフはこれまであまり詳しく見てこなかったのですが、A型の運営の厳格化前後分析をそのうちに試してみます。

木下一雄. 2018. 「利用者大量解雇から見えてきた就労継続支援A型事業所に関する一考察 : 補助金依存体質の施設運営脱却後の目指すべき姿」『地域と住民 : コミュニティケア教育研究センター年報 』(2): 47–54.

2)共同生活援助(グループホーム)が施設入所支援を追い抜く。
共同生活援助は3類型(包括型・外部委託型・日中型)の合計です。日中型も順調に増えて、2021年1月現在で3831人です。

3)短期入所ががくんと減る。
これは新型コロナウィルスの影響と見て間違いないです。多くの訪問系は2020年5月にがくんと減って、そこからじわじわ戻っていますが、年平均で戻りきらなかったのは短期入所のみでした。

定点観測所からは以上です。

別件。
こういう定点観測をするにはWEBからデータを自動回収する「スクレイピング」という作業がいるのですが、今回は最近流行ってきたEXCELのPOWER QUERYというツールを試してみました。MAC版はまだなく、わざわざWIN版を引っ張り出しました。
役所がスクレイピングしやすいスプレッドシートを作ってくれるわけはないのですが、それにしても、月ごとのデータを右に伸ばしていって、途中で改行?して下にくっつけるのはやめませんか?印刷することを考えているのでしょうが、それは印刷機能で行うべきであって、データとして「改行?」があると手間が増殖します。

最近、各省庁にもデータサイエンス人材が採用されているようで、こういう素晴らしい仕事をされています。順次改善されていくとは思いますが、たまに「誰が作ったんだこのやろう、責任者出てこい」というスプレッドシートに出くわします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?