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なぜ文化を残すのか。つなぐのか。

新潟生まれ新潟育ち、ブランディングプロデューサーの亀山です。

Narashika(ナラシカ)という屋号でフリーランスとして活動しています。

今日のテーマは、「地方の文化」について。

方言などの言葉や伝統工芸などは、地域の文化として扱われています。

で、これらは時代とともに失われてきてます。

それは、人の移動量や情報流通量が増えたことで、地元の文化のファンが減ったということだと思います。

地元の方言や伝統工芸のファンがいっぱいれば失われることはないので。

で、別にファンが減っちゃったということは悪いことだけではなくて、ある意味時代がそうさせてしまったということもあると思っていて、その上で地方の文化にどうやって愛着をもってもらうか。

それが私達に求められていることな気がしてます。

つまりは、先人たちが残してくれたものにリスペクトしつつ、それにあやかって自分たちらしい新しい文化を創っていくこと。

ちょっと長めですが、ぜひ一緒に新潟の文化について考えてみませんか?

方言が失われている?

とあるYouTuberの動画を見ていて、話す時の語尾を返るという罰ゲームをやっていました。

結果的に、「ごわす」とか「だってばよ」とかっていう語尾をどんな時でも使わないといけないっているルールが導入されていました。

その動画時代が微笑ましくてバカバカしくて好きなのですが、ちょっと思うことがあったんです。

「自分はどんな語尾で話しているっけ・・・?」

思い返すと、「〜じゃん」とか「〜やん」とかを多く使ってる気がします。

これって新潟弁ではなく、おそらく東京とか関西の言葉ですよね。

テレビで見ているうちに当たり前のように使うようになった言葉です。

さらに、たしか佐渡には「〜だっちゃ」っていう語尾を使う文化があったはずですが、数ヶ月前に佐渡に行った時に「〜だっちゃ」っていう言葉を一度も聞かなかったことも思い出しました。

つまり、方言が失われているんだと思います。

テレビがなかったり、スマホがない時代は現代のように情報に触れることはなかったわけで、関西弁を日常的に聞くことはありませんでした。

でも、今は毎日のようにテレビで関西弁の芸人さんが出演していたり、You Tubeでも大活躍。

そんな環境にいる私達は、自然と地元で使われてきた方言を使わなくなっているんですよね。

「今更なんだよ」と言わずにもう少しお付き合いください。

地元への誇りがあればなくならないのでは?

新潟弁や佐渡弁が失われている。

つまり、地元の方言を話す人が減っている。

たぶんこれは間違いないことだと思います。

単純に人口が減っているし、県外への流出も半端ないので、就職で東京に行った友達が久しぶりに帰ってきたらちょっと話し方変わってるってあると思います。

じゃあ、関西弁はどうでしょうか。

完全に亀山のイメージですが、関西出身の人が東京に住んでいたとしても、そんなに関西弁が消えることは無いような気がするんです。

メディアに出ている芸能人だったり、個人的に知り合いの人の情報でしかありませんが。

関西弁は失われないけど、新潟弁は失われる。

この違いは何なんだろうと考えたわけです。

たどり着いたのは、地元への誇りがあるかどうか。

つまり、関西出身であることや関西弁を話すことに誇りを持っていれば、たとえ周りが関東の人達でも関西弁を使うはず。

逆に、新潟弁を話すのが田舎っぽいと思われてしまうと感じて、方言を使わないようにすることもあると思います。

「だっけ」「はっけぇ」「よろっと」を封印です。

これは別に悪いことではなくて、自分で選んだ地元とは違うコミュニティの中で暮らすために封印したって良いと思います。

使いたい言葉を使えばいい。

実際に、平安時代や江戸時代、明治時代に使われていた言葉がそれぞれ違うように、言葉は時代とともに変化しているはずで、新しい言葉がどんどん生まれているのも事実。

でもでもでも、そこに新潟出身であることへの誇りや新潟への愛があったら、変わってたのかもしれない。そんなことを思っただけです。

それと、個人的には日本語には、先人がつくってくれた素晴らしい言葉がいっぱいあって、それらを使えたら暮らしがもっと豊かになることも知っているので、学び続けようと思ってます。

無理に文化を残す必要はない?

方言のような言葉も伝統工芸なども、地域ごとの素晴らしい文化です。

で、多くの伝統文化が衰退の危機に陥っていると言われています。

後継者不足だったり、海外の安価な製品に市場を奪われたり。

方言と同様に、伝統工芸もその地域の人達がどれだけ誇りに思えるかってすごい大切だと思うんです。

技術が素晴らしかったり、職人さんがかっこよかったり、とにかく残したいっていう人が多ければ、後継ぎもいるし、応援してくれる人もいる。

つまり、方言も伝統工芸などの文化もファンが減っちゃったっていうことなんじゃないですかね?

テレビやラジオといったマスメディア、GoogleやYahoo!といった検索エンジン、SNSやYou Tubeといった現代のサービスによって、情報が共有さた今、地元のファンでいてくれる人がどれくらいいるか、文化を好きでいてくれる人がどれくらいいるか。

その数が減っちゃったっていうだけな気がしたんです。

膨大な情報に触れて、「あ、あっちのほうがかっこいいじゃん」ってなった人が増えたっていう。

でこれってもしかしたら、ファンが減ったということではなくて、情報がなかったから消去法でファンみたいになっていたっていうだけかもしれませんね。

情報によって、自分の関心ごとに気づいて選択したっていうだけだから。

つまり、メディアやインターネットによって、それぞれの文化が丸裸になった感じ?

要は、ごまかしがきかないし、言い訳できなくなっちゃった。

そんな現代で、新潟らしい文化を創っていくことが私達に与えられた使命のような気がしてます。

先人にあやかってワクワクする文化を創る

新潟には新潟だからこそ面白くなる文化があると思っています。

自然に恵まれていたり、伝統工芸もいっぱりありますし。

でも、個人的には文化をただ残すことにあまり意味を感じてません。

もちろん、先人が残してくれた素晴らしい文化があるわけですが、私達はそっくりそのまま残せばいいということではないと思うんです。

繰り返すのではなく、積み上げることが大事。

方言という言葉の中に含まれている温かみや、伝統工芸を支えてきた技術や想いといった、文化の本質をしっかりと見極めて、現代そして未来のために新しい要素をプラスすることが大切なんじゃないでしょうか。

先人たちが残してくれたものは本当に素晴らしいし、そこへのリスペクトは絶対い忘れちゃいけない。

その上で、私達らしさをプラスして次の世代につなぐ。

そうじゃないと、自分たちの存在した意味が無いように感じちゃう。

現代には現代人なりにワクワクする文化を創ればいいと思うんです。

もちろん、次の世代のことも考えて。

そんなことをやんわり考えながら、歴史を学び、解釈して、亀山エッセンスを加えて表現していこうと思いました。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました!


ブランディングプロデューサー
Narashika
亀山友貴

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