ムリ、初めてのひとり旅
小学校3年生の女の子が、初めてひとりで電車に乗ってイトコの家に行くという。
大好きなイトコ。1歳と3歳。可愛くて仕方がないから勇気を出してひとりで電車に乗って行くことに決めたと。
それは京都の田舎町から始まり、兵庫県明石方面まで。
乗り換えとか大丈夫?と聞くと、『ムリ』と即答。
え?一人で行くんでしょ?
『でも、、行きたいから。ムリだけどやるしか、、、』
お。えらいなあ。決断したわけか。
その女の子、ぶっきらぼうに話しているが、相当緊張しているようだった。
もう一度、『乗り換えとか、行けそう?』と聴くと、『ムリ』と即答。
え、、、、あなた、これから一人で行くんだよね、、、?
『わからなかったら、誰かに嫌だけど聴くしかない。ここまで来たら』
なるほど。腹はくくってるわけか。
ガンバレ!応援してるぞ!!
、、その子、無事に辿り着けたかなあ、、?
長い長い線路を見ると、ふと思い出す。
無事にイトコ宅に辿り着いて願い通り一緒に遊べたかなあ。
自分も初めて電車にひとりで乗ったのは四年生か五年生の頃だった。
でもそれは何度か乗った経験のある単線の電車で、ある程度感覚的に風景や駅名に親しみを感じてからのことだ。
駅名や風景。
そういうものに親しんでいく経験は、ひとりで電車やバスに乗ってみないと覚える意識に繋がらない。よほど鉄オタだったりバス好きでないと。
頑張れ少女!
たくさんのお土産が、小さい身体を引っ張りながらそれでもたまに、その小さい身体がたくさんのお土産に負けじと引っ張り返しながら階段を登って行く彼女に、すてきな経験出来てるよ!と励ます気持ちを心で唱えながら。
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