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思い通りにならない更年期、折り合いのつけ方

3ヶ月ほど前から、突然滝汗をかくようになった。

「今年は暑いからねえ」と自分の中で誤魔化してきたけれど、
10月になり、いよいよ限界だ。

タオルハンカチでは足りなくて、普通のタオルを持ち歩くようになった。
汗が出るタイミングもまちまちで、話している途中だろうが、授業中だろうが、突然やってくる。

来るタイミングもわからないが、おさまるタイミングもよくわからない。
猛暑の今年は、夏の間ならどんなに汗をかいていても目立たなかったが、
もうそろそろ暑くもないのに、滝汗をかいている私は、側から見てもおかしい。

これが、いわゆる「ホットフラッシュ」なのか…?

ちょっと年上のお姉様たちに相談してみたところ、
「ああ、それね。ホットフラッシュ。」
「市販薬で何とかなったよー。」
「病院で、ホルモン剤を処方してもらっていて、貼るだけだから楽だよ。」など、人によって対処方法も様々だった。

どの辺りで病院に行くかというのは、人それぞれだけれども、
いよいよ我慢ならなくなってきたぞ。

婦人科は予約を取るのも面倒くさいし、行くのも億劫だ。
「こんなんで来たんですかー?」みたいに思われるのも嫌だけど。
でも、この滝汗の不快さが何とかなるのならと、行ってみることに。

診察してくれた医者によると、更年期症状の治療には段階があって、

・漢方薬
・ホルモン剤ではない薬を使った治療
・飲み薬、貼り薬などによるホルモン治療
 
と、段階的に進めていくらしい。

今まで漢方薬は飲んできたけれど、それもあまり効果がなかったこともあり、
「ホルモン治療はどうなんでしょうか?」と私から相談してみた。
結構一般的に使われている治療のように思えたからだ。

医者は、「うーん。」としばらく間を置いてから、
「ホルモン治療は、すぐには勧められないですよ。」と答えた。

以前、ピルを使った治療をしたことがあって、
その時に頻繁に不正出血があったり、体調不良になって治療をストップした経緯も話したところ、
「やっぱり、使わないほうがいいですね。」という結論に。

「僕のおすすめは、この薬ですね。」

まずは、1ヶ月試してみましょう、と言われたのが、
自律神経系の薬。

副作用としては、強い眠気がある。
服用した後、とにかく眠くなるのだ。
これは飲むタイミングを調整する必要がありそうだ。

まず1日分を飲んでみた。
汗が出そうな感じはまだあるけれど、だーっと出る汗はおさまっている。
そして、眠れる。
「夜、眠れていなかったんだなあ・・・。」
今までが、不眠の状態だったとは気づかなかった。

落ち込みがち、イライラしがちだったのが、少しではあるけれど気持ちが上向いてきた。

今まで積もり積もってきた不調が、自覚できていないところまで来ていた。
「これが普通」と思い込んできた状態は、明らかに普通ではなかったことに
私はようやく気付いた。

更年期は、病気ではないのかもしれないけれど、
多種多様な不調の原因につながっている。
こんなくらいで病院に行かなくてもいいのではないかと、
無理をしている人もたくさんいると思う。
私もその一人だったから。

医者と相談しながら、日々の生活を少しでも「ラク」に過ごせるなら
更年期障害も、ちゃんと治療した方がいいはずだ。

さまざまな不調が、仕事や日常生活の質を下げ、辛くなっていたことに
私はようやく気づくことができた。

更年期障害の症状は人それぞれで、いつまで続くかもわからない。
どんな治療が最適なのかというのも、違っていて当たり前。
劇的にすっきりとするなんてことはないのだろうけれど、
自分の体と少しずつ「折り合い」をつけていくのが、更年期の時間なのだと
思うようにしている。

自分にとって「ちょうど良い」塩梅で進むこと、
100点を目指すのではなく、70点でよしとすること。

先を見ると気が滅入りそうになるから、
「今日1日をどう過ごすか。」という命題で日々を過ごしていくことが、
今の自分にとってちょうど良い塩梅なのだろうと思う。

50歳を過ぎると、人生どうなっちゃうんだろうと思ってきたけれど、
意外とどうにもならない、というか、そんなに変わるもんでもない。

そのまま進んでいくしかないのだけれど
自分が思っているより、体は正直で
歳を取らないと思っているココロと、着実に歳をとっているカラダと
どう折り合いをつけていくのか試される時期が、更年期なのかもしれない。

着地点がどこになるかわからないけれど、
ちゃんと自分の身体の声を聞いてあげなければ。

無理させてごめんな、自分。



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