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2020年7月の記事一覧

『釜石の風』照井翠の思索から

『釜石の風』照井翠の思索から



   Ⅰ

「あなたに俳句があってよかった。俳句にあなたがあってよかった」
 句集『龍宮』を上梓した後、照井翠の元にはたくさんの感謝の書状が寄せられたという。その中で照井がハッとさせられたのがこの詩のように書かれていた言葉だという。
 その後に続く文を照井翠エッセイ集『釜石の風』(コールサック社二〇一九年三月十一日)より以下に摘録する。
    ※
 「あなたに俳句があってよかった」の意味はよ

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進むべき道に迷ったとき、生きがいを見失ったとき、自らを支える言葉と出会う「7つの授業」――若松英輔『14歳の教室 どう読みどう生きるか』より〔前編〕

進むべき道に迷ったとき、生きがいを見失ったとき、自らを支える言葉と出会う「7つの授業」――若松英輔『14歳の教室 どう読みどう生きるか』より〔前編〕

 気鋭の批評家であり随筆家の若松英輔さんが、中学生たちに7回にわたって行った講義を基に編み上げた『14歳の教室 どう読みどう生きるか』が7月27日に発売されます。本書では、「おもう」「考える」「読む」「対話する」など、素朴な動詞の意味を問いながら大切な言葉との出会いへと導いていきます。2020年で生誕60周年を迎える哲学者・池田晶子さんの傑作『14歳の君へ どう考えどう生きるか』へのオマージュを込

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