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映画、ドラマの感想

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2024年9月の記事一覧

「ぼくのお日さま」の感想(ネタバレあり)

「ぼくのお日さま」の感想(ネタバレあり)

まさにタイトル通り自然光を生かした場面が印象的で、どのカットも美しい。
特に何度も登場する窓から太陽光が綺麗に入ってくる屋内スケートリンクが、ロケーションとして本当に素晴らしくて、あの場所を見つけられた事でこの映画は勝ちだと思う。
雪国の冬の日差しが、見事に表現されていて、限られた期間の小さな物語の特別さを際立たせていた。

この場所でのタクヤ、荒川、さくらの関係性の変化が、苦さも含めて一つ一つが

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「ぼくが生きてる、ふたつの世界」の感想(ネタバレあり)

「ぼくが生きてる、ふたつの世界」の感想(ネタバレあり)

MOVIX京都にて呉美保監督の舞台挨拶付きバリアフリー字幕付き上映回で鑑賞。

呉美保監督最新作

何と言っても「そこのみにて光輝く」や「君はいい子」等、傑作を生み出してきた呉美保監督の最新作という事でかなり期待して鑑賞したけど、その期待以上の傑作だった。
「君はいい子」でもそうだったけど、ラスト前の映画的な感動の畳み掛け方が素晴らしくて、めちゃくちゃ泣いてしてしまった。

原作は大人になった目線

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「侍タイムスリッパー」の感想(ネタバレあり)

「侍タイムスリッパー」の感想(ネタバレあり)

MOVIX京都の舞台挨拶付きの上映回で鑑賞。
大きめのシアターだったけど、ほぼ満席でギャグの度に笑いが起こるとても良い環境で鑑賞出来た。

待望の安田監督最終作

僕は今は無き立誠シネマで公開されていた安田監督の第一作目の「拳銃と目玉焼」で大好きになって、その次作の「ごはん」の完成試写イベントを観に行ったりしていたので、今作がこうやって全国的に「カメラを止めるな!」の様に口コミで広がりヒットしてい

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「ジャックポット」の感想(ネタバレあり)

「ジャックポット」の感想(ネタバレあり)

Amazonプライム・ビデオオリジナル配信限定作品。
ポール・フェイグ監督最新作でオークワフィナ主演のブラックコメディという事で間違いないだろと思って観たけど、やっぱり期待通りしっかり面白い作品だった。

2030年のアメリカが舞台。
オープニングでも説明がある通り、不景気過ぎて政府や国中の人が自分の利益優先で世知辛くなり、殺人宝くじが合法化されたディストピア。

数時間だけ宝くじ当選者への殺人が

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「ラストマイル」の感想(ネタバレあり)

「ラストマイル」の感想(ネタバレあり)

TBSで放送されていた「アンナチュラル」「MIU404」と、同じ世界線を舞台にした映画作品。
いわゆるユニバースモノの作品にはなるけど、しっかり続編という訳じゃなく、あくまで今回から登場する映画オリジナルのキャラクターをメインにした群像劇的な物語で、沢山の登場人物の中に「アンナチュラル」や「MIU404」のお馴染みのキャラクターが事件の解決の為に混ざって出てくる感じ。
なので、別にこれまでのドラマ

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