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引っ越した家に誰か?がいたけど、一週間ほどでピタッと消えた話

怖さ:★☆☆ 

職場の友人が子どものころ、引っ越ししたばかりの家で体験したお話です。

彼女がその家に越したのは今から10年少し前。彼女がまだ小学5年生の頃でした。今も暮らしているというその家は、4階建ての二世帯住宅で、3・4階が彼女の家で、1・2階にはほかの家族が住んでいます。

その時の彼女の家は、3階にリビングなどがあり、階段を上って4階に彼女と妹の部屋と寝室がありました。初めて子ども部屋を与えられた彼女は、とても嬉しかったそうです。

家は少し不思議な雰囲気がありました。普通のきれいな家なのですが、何となく人の気配がするというか。足音が聞こえたり、家族以外の誰かが家の中にいるような感じがするのです。

ただ、引っ越したばかりということもあるので、足音が聞こえても「下の階の人の足音かね?」というように、環境が変わったせいでそんな風に感じるのだろう、くらいに考えていました。特に生活に支障があるわけでもないし、あまり気にはしていなかったようです。

彼女がその家に引っ越してきて、1週間くらい経った日のことです。子ども部屋にいた彼女は、何をするというわけでもなく、床に寝そべってぼんやりしていました。

子ども部屋の扉の外には階段の踊り場のような小さなスペースがあって、寝室の扉があります。その時はすべての扉が開いていて、子ども部屋から階段のところの小さなスペースが見えました。

その時、寝室の方から階段の方に向かって、髪の長い、白い女の人がふーっと通っていきました。

3階のリビングで家族が集まった時に、白い女の人が通った話をしたところ、彼女のお母さんも「すごいリアルな足音がしたから、子どもたちが帰って来たのかと思って『おかえり』って声掛けたら、誰もいなかった」と話してくれました。お父さんも「誰かしらいるよね」と、家族全員なんとなく不思議な雰囲気は察していて、きっと家族以外の何かがいるんだろうと言っていました。

ところが、家族でこの話をした日から、足音が聞こえたり、誰かがいるような気配がしたりという不思議な現象は、パタッと消えてしまったそうです。

話し手:20代 女性
採取時期:2020年10月
採取場所:東京都内

「家」と、なんか怖い話


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