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個別最適な学びについて考える(7)ー東洋,中島章夫(1988)授業技術講座 基礎技術編 2 授業を改善する『授業を改善する授業の分析と評価』ーから

本日は少し新しめの本を読んでみようと思います。と言っても,1980年代ですが(笑)
この授業技術講座,全4巻あるのですが,全部待っといた方がいいと思うほど有能な本です。
1巻は授業設計に関すること,2巻は授業改善に関すること,3巻は授業技術基礎に関すること,4巻は各教科の授業技術に関することです。
大まかに説明しましたが,そんなイメージで用途に合わせて読んでいただけたらなと思う本です。特に4巻はそれぞれの各教科の発問について書かれているので,読んで実践したいという人にはかなり向いていると思います。

その中でも,個別最適な学びのための授業改善に焦点を当てるため,今回は2巻を紹介したいと思います。

改めて本日の本は,「東洋,中島章夫(1988)授業技術講座 基礎技術編2 授業を改善する『授業を改善する授業の分析と評価』.ぎょうせい,東京」になります。それでは,早速中身について色々考えていきましょう。

児童が1人あるいはグループで自学自習している場面が多くなる。また,児童が1人1人独立した学習者であり,学習課題,学習時間,学習材を選択し学習をする。

東洋,中島章夫(1988)授業技術講座 基礎技術編2 授業を改善する『授業を改善する授業の分析と評価』.ぎょうせい,東京

個別最適な学び,特に指導の個別化や学習の個性化における学習の際に,子どもたちの学習環境はこうなると示すように書かれています。

例えば,学習形態も教師が黒板の前に立って説明して学習を進めるというかたちが少なくなってきているのではないかと思います。(ここで注意して欲しいのは無くなるわけではないということ)
子どもたちが主体になればなるほど,1人で学ぶ子もいて当然だし,グループで学ぶ子がいるのは当然な結果だと思います。おそらく,人によって考え方は異なるので,友達と話して頭の整理をしながら学習をする子も,1人で集中して学習をする子と様々なはずです。むしろ,個別最適な学びを考えるのであれば,そこの個性を大事にしてあげたいですね。

もう一点は,学習課題も学習時間も,学習材も異なるということです。表現の仕方も異なるようになるのではと,現在の時代では考えるわけですが,人によって最適は違うため,学習方法が異なってくる環境になるわけです。

しかし,異なった時に力を求められるのは教師の方なのではないでしょうか。子どもたちのスキルを身につけていけば問題なく選択して学習をしていくとは思いますが,これは最初から達成できることではないはずです。まずは,教師の自分たちが子どもたちのスタイルについて考えてあげることが重要なんだろうと読んでいて感じました。

たくさん勉強しないと個別最適な学びには近づかないと感じるばかりです。少しでも有益な情報を届けることができたらと思っています。

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