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2021年11月の記事一覧

2021年11月に読んだ本まとめ

先月から読んでいた『スター』を読み終わりました。章ごとに止まって自分自身の考えをまとめるというのは思った以上におもしろく、特定の本については、これからもそういった読み方をしてみようと思います。 読み終わった本『スター』 10月に読んで色々と考えながら読んでみたくなったので、11月に章ごとに考えをまとめながら読んでみました。関連の記事を以下に貼っておきます。 『笑いのカイブツ』 華々しく楽しそうに見える笑いの世界、その地獄の面を描きながらも、全く関係ない私でも不思議と心

人材確保のための待遇改善と、在留期限を無くす件について

仕事を「手順化可能な仕事」と、「手順化できない仕事」に分けて考えると、上記の記事では「手順化可能な仕事」について、人材の取り合いになっていて待遇が改善されていると書かれています。 待遇を改善しないと働き手がいない状態と言うのは、そもそも待遇が悪すぎることが考えられるので、こういった変化は労働者にとっては良いことです。まぁ、体力のない企業の経営者からするとつらい状態だとは思いますが。 先日、「特定技能」という在留資格について在留期限を無くす方向で調整しているという報道があり

給付金詐欺の動機を妄想する

家賃が月50万円程度とされる高層マンションに住み、高級外車を複数台所有する。そんな生活のために、新型コロナウイルス禍で苦しむ事業者を救済するはずだった給付金がだまし取られた。逮捕された若手官僚が取り調べで放ったひと言に、警視庁の担当者は驚いたという。「国が金をばらまく制度。もらえるものはもらっておく」。国の統治を支える官僚のモラルは微塵(みじん)もなかった。(上記記事冒頭部分抜粋) 経産省官僚が給付金詐欺で捕まった件について、官僚のモラルは微塵もなかったと書かれているんです

AI投稿監視、「グレー」に苦慮に思う

不適切なユーザー投稿を人工知能(AI)で削除する動きがネット企業の間で広がっている。ヤフーはニュースサイトで他人への誹謗(ひぼう)中傷などが相次いだ場合、投稿欄を自動で非表示にする仕組みを導入した。米テック大手が取り組みで先行するが、違反か判別しづらい「グレー」投稿の摘発に苦慮している。表現の自由を優先してきたネット企業だが社会的責任とのバランスが新たな課題となっている。(上記記事より抜粋) 以前読んだ『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』という本で、AIは文章の意味

良いコラボだった。

毎日のように観ている、「兄者弟者」のチャンネルに、毎日のように聴いているサカナクションの山口一郎氏が出るとのことで驚きました。 明日、明後日のライブの告知が目的?なのかもしれないですが、ワイワイガヤガヤ楽しい動画です。 同じくワイワイしてて好きな「兄者弟者」の動画は「New スーパーマリオブラザーズ U デラックス」です。なんやかんや言って3人そろってる動画がバランス良くて面白いと思います。 サカナクションの楽曲では「忘れられないの」が好きです。

若林 正恭著『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』キューバを読んで思った、本を読む理由

20代前半ぐらいまでは、本を読む理由といえば物語を楽しむためでした。けれども、20代の中盤ぐらいに、自分がもやっとなんとなく思っていることが、本で言語化されていることがあって、それから本を読む理由の半分ぐらいは、そういった本に出会うためになりました。 そういった本を読むと、変な表現ですが、その概念を応用することができるようになるので、ストックを溜めておくと何かが起こった時に色々な方法で出来事を解釈することができるようになります。 なので、知ることは動悸を鎮めるという表現は

投信販売、楽天証券が初の首位に思う

個人投資家の資産形成を担う投資信託で販売会社の勢力図が変わり始めている。2021年7~9月の個人向けの販売額はネット専業の楽天証券が、野村証券など対面大手を含む主要10社で初の首位となった。若年層が低コストの投信を積み立てで購入する動きが顕著だ。中高年層の投信の短期売買は影を潜め、ネットを通じた若年層の長期投資が主流になっている。(上記記事より) ECはどちらかと言うと、YodobashiとかAmazonとかを利用しているのですが、積立投信は楽天証券でやってます。どうせ積み

朝井リョウ著『スター』の感想

と言うことで、章ごとに感想を書きだして読んでみました。完全に小説の読み方じゃない気がしますが、自分の中ではこれまで以上に小説を楽しみつつ、色々と考えることが出来て非常に良い読み方だなぁと思いました。特に印象に残った箇所を紹介していこうと思います。 これは、特にクリエイターに限った話ではなくって、正解や正道が無くなった世界で、他人の正解を否定するってのはアホっぽいので気を付けたいところ。ただ、人類が今まで積み上げてきたものの上に成り立っている科学は例外だと思うけど。 モノづ

「痛みを伴う」のキャッチーさが嫌い

個人的には「痛みを伴う改革」と言う言葉は嫌いです。「痛い」わけですし、文字面がキャッチーなので「痛さ」にフォーカスして、これだけ「痛み」を感じたんだから良くなるはずという、謎理論に浮かされる人も出てくるからです。 「痛み」を伴う改革は、やらないと未来に更なる「痛み」が来ると予想されるからやるわけで、別に「痛みを伴う」とか付けんくてもええやん、と思うわけです。 そんなことはどうでもいいんですが、上記の記事で気になったのは以下の部分です。 ところがその間(アベノミクス下:2

朝井リョウ著『スター』13の感想

泉曰く、可処分時間をコンテンツの消費に使うのではなく、自分が人生をかけて為したいことなどの、有意義なことに使いたいと考えた人がオンラインサロンに入会して活動しているのだそうだ。 泉は、お金を払って体験を買っていることからコト消費と言う風にオンラインサロンを捉えているんだけど、おそらくそこはメインではなくって、同じ趣味の人と交流が出来るコミュニティーにお金を払っていると捉えたほうが上手くいきそうではある。 私は時間の過ごし方に貴賎は無いと思っているので、そういう風に感じるの

「新しい資本主義」提言案に思う

賃上げを促す税制は第2次安倍晋三政権下の13年度に導入されて以来、見直しが繰り返されてきた。当初は企業規模にかかわらず給与総額が増えれば優遇税制を適用したが、18~20年度は働き続ける人の賃上げに力点を置き、継続雇用している人の給与総額を増やした場合に税額控除すると明確にした。(上記記事より抜粋) 賃上げを促す税制は13年度から導入されているのですが、いまいち効果が出ていない政策です。そこに対して優遇する賃金の支払い方を変更する今回の対応はあまり意味がないのではないでしょう

若者が保守政党に投票する理由

2012年以降、自民を支持する若者に増加傾向がみられる。17年の衆院選でピークを迎え、その後もおおむね横ばいで推移していると分析する。 最大の要因は野党が政党名や構成員を次々と変えたことにある。4年間で政党自体が何度も変わる野党の混乱ぶりについていけない若者は相当数いる。 (上記記事より抜粋) 衆院選で不思議だったのは、保守政党(自民党)に投票した若者が多かった点なんですが、上記の記事によると最大の要因は野党の混乱で、次に自民党の改革力に期待したためだと書かれていました。

朝井リョウ著『スター』11の感想

Youtuberのマネジメントと、動画配信サービスをやっている会社で働く紘は社長からやらせを持ちかけられる。と言う話。 誰もが発信できる世の中になったということは、発信者目線で語られがちだと思うんですが、この章は消費者目線で考えるきっかけになりました。 消費者目線で考えると、誰もが発信できるようになったことで出会えるコンテンツが豊富になりました。コンテンツが豊富と言うことは自分の好みに合ったコンテンツを見られる時間が増えるという良い面があります。 自分が好きなゲームのプ

朝井リョウ著『スター』8の感想

作品の質を高めることよりも、クリエイターが有名になることの方が、作品を多くの人に届けられるということが書かれています。 これは、インターネットの発展などにより個人の発信力が高まったため、有名になってしまえば、多くの人に作品をおすすめすることが可能になったことと、多くのコンテンツがコンシューマーの可処分時間を奪い合っている現代において定義の安定しない質の高い作品よりも、知っているあの人が作った作品の方がより選ばれることが原因です。 そんなこんなで、現代のクリエイターは作品の