Takahito

娘と猫を愛する薬剤師。小説やアニメの感想を。

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最近の記事

【読書感想】一度読んだら絶対に忘れない国語の教科書(著:辻孝宗)

最近、後輩がこのシリーズの日本史を読んで勉強しているのが楽しそうで。 自分も何か勉強してみようかな、となった時に思い浮かんだのが国語。 学生時代はこの教科が苦手だった。 読書はけっこうしてたと思うけど、成績には結びつかず。 社会人を読者対象にもしてるから単純な受験テクニックの羅列ではなさそうだし、読解力がつけば小説もより楽しめるかなと思って読んでみることに。 現代文の読解だけを詳しくかと思ったけど、古文漢文の知識を織り交ぜての読解。 著者が提唱するのが『現代文と古文漢文を

    • 【アニメ感想】響け!ユーフォニアム(2周目)

      4月に1周目を終え、3期に追いついてリアタイしている今日この頃。 同じように一気見した後輩と感想戦をしたのだけど、後輩が気になるポイントとして挙げたシーンの記憶が曖昧でろくに考察できず…。 自分も気になってきたので再視聴することに。 ちょうど総集編映画も観たいと思ってたし。 ただの再編集かと思ってたけど、新規カットの追加や再アフレコも行われたと知ってしまったので。 後輩が気になった点として挙げてくれたのが以下。 ①あすか宅での勉強会に向かう前、香織があすかの靴紐を結ぶシー

      • 【雑記】誕生日

        先日の同僚(30代♂ラブライバー)とのやりとり。 緊張しすぎて失敗した握手会レポみたいや…。 下手くそな誘導尋問で誕生日公表させられて祝われるなんて、こんな辱めを受けることはそうそう無い。 心からお祝いしてくれてる可能性ももちろんあるけど、このやりとりがそもそもキツい。30代男性しか登場してないし…。 昨年、妻からの誕プレとして『ラブライブ!サンシャイン!!』の聖地である沼津旅行に行ったから、同僚は私の誕生日を覚えててくれてたんだと思われる。 知ってるからには誕生日に触れ

        • 【小説感想】コンビニ人間(著:村田沙耶香)

          今さら感…。 言わずと知れた芥川賞受賞作。 『生命式』『殺人出産』は読んだけど、著者の代表作(って言っていいのかな?)は未読だった。 既読の二作品は世界設定で釣られたけど、今作はあらすじにそこまで惹かれないってのがね…。 ただ、既読の作品は非常に興味深く面白かったし、逆にこの著者がコンビニ店員でどういう話を書くのか興味もあった。 ページ数が少ない(約160ページ)ってのも読み始めやすい要因の一つだったかも。 冒頭は主人公のコンビニ店員が働いている様子のリアルな描写。 店

        【読書感想】一度読んだら絶対に忘れない国語の教科書(著:辻孝宗)

          【アニメ感想】BLUE GIANT

          後輩から「とにかく黙って観てください」と勧められた。 ジャズか…。 そんなによく知らない。 おしゃれなバーで流れてるやつってイメージ。 ジブリのジャズアレンジアルバム聴くくらい。 つい最近『響け!ユーフォニアム』を観たので、管楽器へのハードルはかなり低い。 仙台からの上京とか、自分との境遇も似てる。 …ということでとりあえず観てみた。 シナリオがしんどい。 雪祈の実家のピアノ教室に通ってたお姉さんが夜逃げて…。 楽しそうにピアノを弾く姿とのギャップに心が痛む。 JASSの

          【アニメ感想】BLUE GIANT

          【アニメ感想】響け!ユーフォニアム 1期〜アンサンブルコンテスト

          『けいおん!』『聲の形』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』など数々の名作で衝撃と感動を与えてくれた京都アニメーション。 そして『ラブライブ!』『Steins;Gate』『宇宙よりも遠い場所』でシリーズ構成と脚本を手掛けた花田十輝氏。 この組み合わせは一定のクオリティを確約されたような作品なんだけど、なかなか手を付けられず。 吹奏楽ってのがね…。 姉が中学の時に吹奏楽部に入ってたくらいで、自分とはほぼ無縁の世界。 「ていえん」が庭園じゃなくて定期演奏会だってのは知ってる。

          【アニメ感想】響け!ユーフォニアム 1期〜アンサンブルコンテスト

          【ドラマ感想】GTOリバイバル

          自分の人格形成に多大な影響を与えたと言っても過言ではないこのドラマ。 DVDーBOXは幾度かの引越しを経ても手元に保持。 放映当時は中学生だったな…。 たくさんの心に響く名言を授けてくれた伝説のドラマ。 元生徒たちも出演するとのことで楽しみにしてた。 序盤で大人になった元生徒たちが早々に登場したのだが、やはり窪塚洋介が抜群にカッコいい。 役どころもカッコよかったしなぁ。 一部演者の演技が拙く見える。 コメディっぽさも気になる。 当時もコメディ要素は多かったけど、シリアスな

          【ドラマ感想】GTOリバイバル

          【アニメ感想】ようこそ実力至上主義の教室へ season1〜3

          年明けに『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を視聴して以来、アニメの頂点を観た衝撃と余韻から他のアニメを観る気が起きない日々。 …娘とプリキュアは観てたけど。 2ヶ月たってその衝撃も落ち着いてきたところで、後輩が今期楽しみに観てるアニメと聞いて気になったのがこの作品。 第1話からポイント制やクラス制度の設定でめっちゃ興味を引かれる。 そして個性豊かで魅力的な登場人物達が繰り広げていく頭脳戦。 なにこれ。めっちゃ面白っ。 ただ、1期は無駄なサービスカットが多くてうざい。

          【アニメ感想】ようこそ実力至上主義の教室へ season1〜3

          【小説感想】嘘つきな私たちと、紫の瞳(著:神戸遥真)

          書店で"幕張が舞台の小説"と紹介されていた。 サイン本だったのもあって、なんとなく惹かれて購入。 著者も初めてだし、"ことのは文庫"というレーベルの作品も初めて。 このレーベル、オトナ女性向けらしい。 なるほど確かに少女漫画っぽかった。 十代しか罹らず、左目が紫色になり次第に死に至る病“ヴァイオレット・アイ”。 それを軸に青春物語が繰り広げられていく。 主人公の紀田咲織が奇病で失った友人の気持ちを知るためにカラコンで詐病をしている。 やってることの的外れ感が思春期っぽくて

          【小説感想】嘘つきな私たちと、紫の瞳(著:神戸遥真)

          【小説感想】透明カメレオン(著:道尾秀介)

          読書系YouTubeチャンネル「ほんタメ」で知った。 ええ声だけど冴えない容姿のラジオパーソナリティが行きつけのバーに、突如現れた美女が謎の言葉を残して去っていく。 あらすじを聞いて惹かれたのもあるけど、眼球サハラ砂漠と言われる滅多に泣かないたくみが"泣ける小説"として紹介していたので気になった。 "殺害計画"にバーの常連とともに巻き込まれていくのだけど、コメディなシーンもちょくちょくあるのでどこか緊迫感に欠けながら進んでいく。 個性豊かな常連達とチームのようになって何かを

          【小説感想】透明カメレオン(著:道尾秀介)

          【アニメ感想】映画ドラえもん のび太の地球交響楽

          テレビCMが流れるたびに「観にいきたい」と5歳の娘にせがまれ続けてた。 最近テレビ放映のドラえもんを観るようになったくらいで、そこまで思い入れの強い作品ではなさそうなのに…。 劇場で映画を観るというのも経験になるし、いろんな作品に触れて欲しいという想いで観にいくことに。 自分自身、ドラえもんの映画を劇場で観るのは初めて。 小学校低学年の時に行っていた学童クラブに漫画があってそれはよく読んでいたけど、アニメはテレ朝系列のない地方にいたから観れなかったし、自分にとってもそこまで

          【アニメ感想】映画ドラえもん のび太の地球交響楽

          【小説感想】ハケンアニメ!(著:辻村深月)

          積読から。 実写映画化された時の装丁なので、2年くらい前に購入したのかな。 著者の作品が好きで読み漁った時期もあったけど、それでもまだ半分くらいしか読めてないかも。 上下巻あったり分厚かったりね…。 この作品もまぁまぁ分厚いので読み始めるタイミングが掴めずズルズルと。 この約2年間で名作と称されるアニメをはじめ、一気に20作品くらい視聴したので、ついに読むべき時が来たな、と。 辻村作品に基本的にハズレはないので読み始めてしまえばもうあとはその世界に浸るだけ。 今作も安定のク

          【小説感想】ハケンアニメ!(著:辻村深月)

          【小説感想】アルテミスの涙(著:下村敦史)

          帯に書かれていた「全てのまばたきが伏線。」に目が止まって、あらすじに惹かれて購入。 閉じ込め症候群で寝たきりの入院患者に妊娠が発覚。誰に妊娠させられたのかの犯人探し。そして真相の先で人間の尊厳と命の倫理について考えさせられるミステリー。 著者の作品は『闇に香る嘘』以来。 こいつ怪しいな〜と思っていた高森医師が中盤であっさり犯人として捕まるけど、どうも様子がおかしい。 愛華の出産の意思が硬い。 心中相手が同じ病院に入院していることが発覚した辺りでようやく、もしかして…と。

          【小説感想】アルテミスの涙(著:下村敦史)

          【小説感想】#柚莉愛とかくれんぼ(著:真下みこと)

          読書系YouTubeチャンネル「ほんタメ!」のメフィスト賞受賞作紹介動画で知って、あらすじに惹かれて購入。 売れないアイドルが炎上していくSNSサスペンス、そして"かくれんぼ"って面白そうだな、と。 メフィスト賞ということでいろいろ覚悟して読み始めたけど、口語体の文章でサクサク読めるし、語り手にも合っている。 情景描写が分かりにくいということもなく読めた。 アイドルの生配信中のドッキリ企画が原因で炎上が起きていく。 炎上を引き起こす側の視点で描かれていて面白い。 過程がす

          【小説感想】#柚莉愛とかくれんぼ(著:真下みこと)

          【雑記】噛みあわない会話と、IQについて

          昨夜、高校時代からの友人とのグループLINEにおいて。 彼のスコアは118だったけど、どうやら奥様の方が20以上上だったらしい…。 20違うと会話が成立しないって面白いなぁと思って、サイトのリンクが貼られていたのでドキドキしながらも測定してみた。 結果は117…。 よかった〜。20以上離れてなくて。 今朝になって他2人の友人も測定してみたようで、126、111と結果が判明。 みんな「子どもの世話しながらだったし」とか「寝起きだったし」とか「本気出してお前らと20以上離れた

          【雑記】噛みあわない会話と、IQについて

          【小説感想】過ぎる十七の春(著:小野不由美)

          本屋で帯に惹かれて購入。 著者の作品は『残穢』、『ゴーストハント』シリーズ、『営繕かるかや怪異譚』を読了済。 ホラーとミステリーの両方を高水準で満たしてくれる印象。 冒頭から風景描写が細かく、しかもそれが名前しか知らない植物だったり、日本家屋や庭園の用語が多すぎて戸惑う。 でも、舞台が美しい自然の中にある古い集落ということが分かればなんとかなった。一つ一つの言葉を調べて読めば情景が鮮明になってより楽しめるかもしれないけど、めっちゃ時間がかかりそう…。 これって新人作家がやっ

          【小説感想】過ぎる十七の春(著:小野不由美)