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【アニメ感想】ようこそ実力至上主義の教室へ season1〜3

年明けに『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を視聴して以来、アニメの頂点を観た衝撃と余韻から他のアニメを観る気が起きない日々。
…娘とプリキュアは観てたけど。

2ヶ月たってその衝撃も落ち着いてきたところで、後輩が今期楽しみに観てるアニメと聞いて気になったのがこの作品。

第1話からポイント制やクラス制度の設定でめっちゃ興味を引かれる。
そして個性豊かで魅力的な登場人物達が繰り広げていく頭脳戦。
なにこれ。めっちゃ面白っ。

ただ、1期は無駄なサービスカットが多くてうざい。
このおっぱいのカット要る?ってシーンがたくさん。
ヒットするかどうか分からないから苦肉の策だったのかしら。

2期からは明らかにそういうカットが減り、頭脳戦に集中してくれて大変良き。
2日で1期のペースで視聴して、3期最終話に追いついた。


主人公綾小路清隆が最強なのが良い。
頭脳明晰、運動神経抜群で喧嘩も強い。
相手の性格や心理分析をして意のままに動かす能力、相手の策を読んでさらに上の策を弄する力がとにかくすごい。
どんなに周りが策を練っていても、結局綾小路の手のひらで踊らされている。
龍園との直接対決さえも軽井沢を確たる手駒にするために利用するとは…。
駆け引きが上手すぎて恋愛楽しめなさそう。
3期最終話のラストシーンでの未来が想定外になることを願うようなセリフが意外で、少し人間味が見えた気がした。

1期の堀北鈴音は好き。
頭脳明晰でハッキリした物言い(Sっ気)。
最終話でのデレもたまらん。
でも2期に入ると逆にうざったく感じた。
綾小路や堀北学のような上位互換の存在が近くにいると、どうしても能力が見劣りしてしまう。
綾小路の引き立て役のような…。
体育祭で龍園に追い詰められた時も彼女の策はあっさり返されて、結局綾小路に救われてたし。
ただ、それは成長過程だったから仕方のないこと。
兄を目標としていた彼女が見劣りするのは当然。
堀北学の卒業の際に、兄の呪縛から解き放たれた彼女はとても魅力的に見えた(ショートカットが好きなわけではない)。
…というか不覚にもあのシーンで泣いてしまった。
このアニメで涙を流すことがあるとは思ってなかった。

櫛田桔梗の"みんな友達"はクソうざかった。
猫かぶってんじゃねーぞと思ってたら本当にかぶってた(笑)
裏の顔が出てきたシーンはゾクゾクして、むしろ「待ってました!!」って感じ。
以降は裏の顔がいつ出てくるのかと期待しながら観てた。
2期に入ると龍園と組んで裏切り者になるし、過去の事件も明かされて"承認欲求モンスター"とかいうものすごいキャラになる素晴らしさ。
鈴音に敗北してからは出番が減ってちょっと寂しい…。
3期での「誹謗中傷事件」ではちゃっかり綾小路と裏取引して活躍していて良き。

1期の軽井沢恵はただの頭の悪そうなギャル。
クラスの中心人物と交際していることでしかカースト上位を維持できない。
…それが2期で激変する。
軽井沢が"寄生"する"宿主"が綾小路という優秀な人間になることで存在価値が高まった。
綾小路の手駒になったことで優秀なエージェントに見える。
The女子って感じのノリも全然ウザくないし、だんだん綾小路に惹かれていく様もめちゃくちゃかわいい。
ツンデレも◎。
3期最終話でのラストシーンも最高にかわいかった…。
1期からの印象の激変ぶりがとにかくすごくて、それもこのアニメの面白さの一つだと思う。

謎の男、高円寺六助
1期では無人島で散々自然を楽しんで早々にリタイアするし、あいつマジでなんだったの…と。
2期以降も相変わらずの唯我独尊ぶり。
相変わらず過ぎてもう笑っちゃう。憎めないというかむしろ好き。
龍園にちょっかい出されても動じないし、綾小路ですら動かせない。
自由でいるためには力(この学校では学力と身体能力)と確固たる意志が必要であることを教えてくれる存在。
そういう意味では憧れに近いかも。
何もしなさすぎて、最後にどデカいことをやってくれそうな期待が高い。

3期での山内春樹にはマジでイラついた。
クラウメイトの噂が拡散された時の立ち振る舞いが心底不快。
坂柳有栖に呼び出されて何を吹き込まれたのかは知らんがマジで許さん。
…と思ってたら退学になってスッキリ。

龍園翔は一貫性があって好き。
クラスを暴力で支配するインテリヤクザ。
恐怖を知らない彼が綾小路に恐怖を教えられる。
…うん、あの綾小路は怖かった。
綾小路に敗北後もまだ牙が抜けていなくて嬉しい。
2期でさんざん聴いた「すずね〜」を聴く機会が減って少し寂しいけど。

一之瀬帆波が最推し。
1期では明るくてサバサバしてそうで、太陽のような魅力を感じてた。
大量のポイントを持っていて何か裏がありそうだと思ってたら、まさかクラス全員のポイントを預かるほどの信頼を得ていたとは。
3期で明かされた万引きの過去。
理由も含めて聞いたらむしろ好感度爆上がりですけど…。
綾小路にバレンタインチョコを渡すシーンが至高。
不慣れが故の奥ゆかしさ。
カバンをゴソゴソと漁りながら絶対頬を赤らめてるのに、なかなか顔を映してくれないもどかしい演出。
アラフォーおっさんが思わず「かわいい…」と呟いてしまうレベル。
綾小路の前では落ち込んでいる姿を見せるようになったけど、それもまた魅力的。
太陽のような彼女の他人には見せない姿。
あ〜綾小路が羨ましい。

ラスボス感漂う坂柳有栖に高まっていった期待。
3期でようやく絡んできたけど、側近を万引きで強請って手駒にしてて意外とゲスい。
杖を蹴飛ばして転ばされたという理由で山内を退学させるくらいだしな。
見た目が白っぽいのに黒いことしてるのがなかなか良い。

生徒会長堀北学は最後までカッコ良かった。
能力のあるものが権力を持つって理想的。
綾小路との信頼関係が良い。
そして橘茜を救うシーンで垣間見えた仲間想いのところ。
さらに卒業時に見せた妹への愛。
いやお前もツンデレかっ。
最高でした。

しっかりキャラが立ってて魅力的な登場人物が本当に多い。
佐藤麻耶は普通にかわいいし、椎名ひよりとは趣味が合いそうだし佇まいが好き。
橘茜とか伊吹澪もかわいかった。


各クラスのリーダーの支配方法が面白い。
龍園のように暴力(恐怖)で押さえつける者。
一之瀬のように献身で人望を集める者。
綾小路のように個々の性質を把握してピンポイントで落としていく者。
坂柳のように弱みを握って人を動かす者。
もちろん各々この方法だけではないと思うし、加えてこの高校では類稀なる頭脳(能力)が必須条件。
実社会でも人を動かす時は大体これらの組み合わせだよなぁ。
龍園や坂柳スタイルは裏切られる可能性が高いけど手っ取り早い。
綾小路スタイルは確実性があるけど鋭い洞察力が必要だし時間がかかる。
一之瀬スタイルを自然とできれば楽だけど、性格的に合わないと精神が削られる。
理想は自然な一之瀬スタイルで人を惹きつけておいて、要所要所で綾小路スタイルかな。
…「スタイル」って文字がゲシュタルト崩壊してきた。

絶対的な天才である綾小路がどう采配するのかと毎回ワクワクしながら観てた。
こういう頭脳戦を描くのって本当に大変そう。
登場人物が多いほど複雑だろうし。
続きが気になるけど、原作を読むのはちょっとためらう。
このキャラデザと声で楽しみたいって気持ちが大きいから。
2年生編がアニメ化されることに期待。

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