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評価は忘れた頃にやってくる


欲しいと思っている時ほどお望みのものは手に入らない。

そんなことが往々にしてある。

まるで物欲センサーが働いているかのように。


評価されたい。

認められたい。


noteで言うなら、たくさんの人に読んでもらいたい。

スキやコメントが欲しい。

フォロワーを増やしたい。

SNSでシェアされたい。

編集部のおすすめに載りたい。


noteやSNSに関して言うのであれば、これはいずれも"認められたい"という欲に行き着く。

モノに対する欲ならお金があればどうにでもなってしまうかもしれないけど、他の人からの評価となると一朝一夕にはいかない。環境の影響も大きいし、究極的には"運"も絡んでくる。


この世界は残酷なもので、同じぐらい頑張っていても、置かれている環境や運次第で結果の出方が大きく変わってしまうこともままある。いま評価されている人たちと同じぐらいの能力や経験、またはそれ以上のものを持っていたとしても、環境や運に恵まれなければ光をその身に受けることなく退場を余儀なくされてしまう。私たちが気付いていないだけで、こうしたことは起きている。


「私はこんなに頑張っているのにどうして評価を受けられないんだろう」

「あの人よりも頑張っているはずなのに」

「どうしてあの人だけあんなに評価されるんだろう」


思うように結果が出ない時。

難なく高い評価を受けているような人を見てしまった時。

そこまでたいしたことがなさそうなのになぜか高い評価を受けている人を見た時。

私たちはこう考えてしまいがちだ。


それは、私たちにもできたかもしれないと思えることだからこそ起きる考え方でもある。人はそれを『嫉妬』と呼ぶのだろう。


とはいえ、先ほども書いた通り、評価は一夜にしてならずだ。

いま評価されている人たちも、難なく高い評価を受けているように見える人たちも、私たちには見えないところで苦労をしてきたかもしれないし、いまもしているかもしれない。私たちが知らないだけで、裏ではものすごい努力を積み重ねてきたかもしれないのだ。


そして、今回の本題に戻りながら付け足すと、『評価されたいと思っている時ほど、評価は私たちから遠ざかるもの』のようだ。物欲センサーが働いているのか、あるいは私たちの欲求が他の人たちから見てもわかるほど表に出ているのか。理由はわからないけど、私の経験してきた限りでは、そういうものらしいということは言える。


noteに関して言うなら、自信作と思って投稿したものにあまりスキがつかない一方で、それほど思い入れのないものほどたくさんスキがつく、といった現象もひとつだろうか。期待している時ほど外して、どうでもいいと思っている時ほどなぜか評価される。

もっとも、スキを評価に入れていいのか疑問に思うところもある。『あーはいはい、またあなたね。押しとく。はい、満足?』というハートマークも、『めちゃんこよかった!』というハートマークも、自動ツールで押されるハートマークも、同じ1にしかならないからだ。

そのスキの中身を明らかにして分類しない限りは、信頼するべき評価とはなり得ない。これが、あまりにも不透明なハートマークに対する私の持論だ。



noteに投稿したお知らせを一生懸命Twitterに投稿していた頃は、正直に言って、あまりシェアされることはなかった。記憶違いでなければ、両手で数えられる程度だと思う。

ところが、私がTwitterへの投稿の無期限休止を発表してからというもの、どういうわけか、私の記事が前以上にシェアされるようになった。時折ログインしてみると、ぽつん、ぽつん、と通知が来ているのだ。もうTwitterに期待するのをやめて、物欲センサーが収まったからだろうか。あるいは、半年以上経ってメディアとしてある程度育ってきたからだろうか。いずれにしても、忘れた頃にやってくると言わんばかりの皮肉な出来事だった。


これがすべてとは言わないけど、私の経験上、評価は意識しなくなってから徐々にされるようになっていくもののように感じる。評価されたいと思っている時ほど、面白いぐらい評価されない。求めている時ほど訪れない『良い出会い』と同じで、物欲センサーがどこかで働いている説はありそうだ。


だから、もしあなたが今、思うように評価されないと悩んでいるのであれば、評価されようと承認欲求に振り回されてヤケになるのではなく、一度その執着を手放すところから始めてみるといいかもしれない。


「もうどうでもいいや」「手は抜かないでいままで通りやっていくけど、期待するのやーめた」とその執着から解放された時、あなたに対する評価が思いもよらないところからやってくるだろう。


もちろん、苦しいと感じることを無理にやる必要はないと思うけど、その時を楽しみに、でも期待はせずに、ゆるく続けてみるのも悪くないのではないだろうか。


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