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koedananafusi
2023年9月11日 20:54
男が二人窓枠から外を眺めるように立つ。一人は窓枠にもたれかかっている。一人は窓から一歩離れている。「で、お前はあの子に何がしてやれるの?」(呆れたような期待したような態度で)窓枠にもたれかかった男が、もう一人にそう問いかける。一呼吸ぶんの間「わからない」(表情は固め。眉根を寄せている)かぶるかかぶらないかのスピードで「わからないって、おまえ…」(若干の苛立ち。窓枠に寄り
2023年9月25日 00:57
短く刈り込まれた芝が青々としている。そこへ可愛らしい模様のタイルが飛び石のように並べられ、中央の噴水へと訪問者を誘う。見たこともない花々が、良い香りを漂わせ手を振ってくる。私は足早に、そこを通り過ぎる。空を見上げると見事な晴天である。自分の濡れたコートが馬鹿みたいに見えるくらいの、清々しい晴天。頭上を鳥のようなものが羽ばたいているが、小さいのでよく見えない。蔦の絡まる白亜の屋敷
2023年9月14日 00:12
「まぁた、失敗したの?」親友は軽い口調で夕日を眺める私に話しかけた。「まぁ、ね」私は夕日を見つめたまま、それだけ返した。「海のことは…すきなんだけどなぁ…」どうして、こうも、上手く行かないのだろうか。波に乗っている時は、まるで、私自身が海みたいで、どんな動きをすれば、どんな風に答えてくれるかわかって、ずっと、そうしてられるかもって、これ以上の好相性は無いって思えるのに。✴