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LINEの一文を見ただけで「この人はこう思っている」と決めつける心理
相手の言葉や仕草や、LINEの一文を見聞きしただけで、
この人はこう思っている、
この人はこういう人だ、
と決めてしまう人は少なくありません。
得てして、そういった感覚に陥る人は、
自分は人を見抜く能力に長けている、とか、真実を感じ取る力がある、
と、思っていたりします。
自分の、決めつけ、を特殊能力であるかの様に錯覚している場合がとても多い、と感じています。
その錯覚に執らわれている人は、大半の場合、生きづらいですし、人生がハードモードであるのが常です。
そして、胡散臭い儲け話や、高額セミナーや高額商材、悪質なカルト教団などに引っかかり易い、という特徴も多く見受けられます。
痛い目にあって尚、自分の、特殊能力、に薄っすらとした自信めいた感覚を持ったまま、生きる人は沢山居ます。
痛い目にあっていない場合であっても、決めつける心理は、円滑な人間関係を阻害する大きな要因です。
周りの他人からしてみれば、何気ないLINEの一文をもって、この人はこう思っている、などど決めつけられては、たまったものでは無い訳です。
何気ない言葉や仕草で、この人はこんな人、と判断されては、困ってしまいます。
周りの他人は、そんな人とは関わり合いたく無い、と距離を置く様になってしまいます。
距離を置かれることで、その決めつける人は、
ほらやっぱりそんな人だと思った、と自分の、特殊能力、に自信を深めます。
悲劇的なのは、その、特殊能力、は、多くの場合に於いて、ズレています。
勝手に決めつけ、勝手に思い込んで、独り相撲を取っている事に、その人は気づきません。
その独り相撲は、関わる他者の視点からは、試し行為、に見える事が多い様に思います。
自分を試す相手と、親密な関係性を築こう、とは健康的な心理状態の人は思う筈も無く、距離を置かれる事になります。
試す、の前提は、疑う、という事です。
疑っているから、試す、のです。
相手からしてみれば、
痛くもない腹を探られている様な、
自分の気持ちを決めつけられている様な、
いづれにしても、心地良くない状況に置かれます。
他者を勝手に祀り上げて痛い目を見るのも、
他者を疑って孤立してしまうのも、
生きる上で大変重い荷物を背負っている、と言えるでしょう。
では、どうして他者を、決めつけて、しまう心理に陥るのでしょうか。
おそらく、その人の親との関係が、その人の心情を親が決めつける関係性だったものと思われます。
本来、心はその人だけの領域の筈ですが、その親子関係に於いては、親がその人の心の中にズカズカと入り込む状態であった為に、
その人は、自分と他人の感情を分ける心理的境界線が曖昧になってしまったものと思われます。
その人が、特殊能力、だと思っている感覚は、心理的境界線が曖昧な為に感じる感覚なのだと思います。
自分と他人の感情が地続きに感じられる感覚です。
地続きに感じられるから、自分が想像する相手の感情を、あたかも相手の感情であると思い込んでしまいます。
だから、LINEの一文を読んだだけで、この人はこう思っている、この人はこんな人だ、と決め込んでしまいます。
そして、その想像は多くの場合、当たっていませんから、相手は、詮索されているとも、決めつけられているとも、コントロールしようとしているとも受け取り、不快感をつのらせます。
健康的な心理状態の人にとって、他者からの感情についての詮索や、決めつけは、心理的領域を侵害する事に他ならず、結果、不快に感じます。
自分で気がつく事の難易度は低くはないと思いますが、
もしも、他者の感情を詮索したり、決めつけたりしているかも知れないと、微かにでも思い当たるならば、
現在の思考の癖を注意深く見ると共に、
幼少期の親子関係に於いて、
お前はこう思っている、
と理不尽に決めつけられることが無かったか、思い起こしてみて欲しいのです。
自分が想像した他者の感情を、他者の感情であると信じ込んでしまう心理は、
コミュニケーションを難しくします。
特殊能力、では無く、感情が他者と地続きである事によって陥る感覚です。
その後ろには、
確かな【自分】という意識の未発達、
自他の感情を分ける心理的境界線の曖昧さ、
無価値であるという思い込み、などが潜んでおり、
気がつく事が出来たなら、
生きづらさを手放すことは、
一気に、展開します。
自分の心の傾向を、
つぶさに拾い上げることが、
自分と向き合う、入口だと思っています。
読んで頂いてありがとうございます。
感謝致します。
伴走者ノゾム
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