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美しすぎる街で過ごした日々

ちょうど一年程前、ニュージーランドの『クィーンズタウン』で語学留学をしていた。私は高卒ですぐ上京して働いたので「留学」にずっと憧れていた。

「私より年上の学生はいないだろう」と思っていたらわんさかいた。南米、ヨーロッパ、アジア、様々な国の老若男女と一緒に勉強し、ゲームをしたりして過ごした。

当時日本では『ダイヤモンド・プリンセス』で既にコロナの恐怖は話題になっていたが、ここの人たちはもちろんマスクなどせず「くしゃみや咳をするときは上着の袖に顔をつけましょうね~」と呑気に先生が言っていた。

ところが一人目の感染者が出てから、あっという間のロックダウン。私達は一旦南太平洋の島に出かけ、ニュージーランドから直行便で帰国予定だったのだが、突然の空港閉鎖で戻れなくなってしまった。でもNZ航空や現地ホテル側の対応は驚くほどスムーズで思いやりに溢れたものだった。

「自然現象に対する畏怖」と「人が自然と共存するための知恵と合理性」のバランスが見事で、何故あの国があれほど美しいのか少し理解できたような気がした。

滞在中はワカティプ湖畔のアパートメントから、毎日変化する空の色を眺めていた。季節が廻った今もきっとあの街は「息を飲む色彩」を放っている。でもあの人種を超え楽しく過ごした日々が戻るのはいつになるのかな?

これから私は「美しさ」のために何ができるのであろう。




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