制作過程11:織り
羊からマフラーになるまでの制作過程 もくじ
1:羊の毛刈り 2:羊毛洗い
3:染め 4:紡ぎの準備
5:糸紡ぎ 6:かせ上げと撚り止め
7:管巻き 8:整経
9:機かけ 10:経糸を張る
11回目の今回は「織り」です。動画をご覧ください。
動画と同じ、「平織り」をちょっと解説してみます。
シャトルを左から右へ通します。左側の踏み木を踏むと、綜絖(写真左側の白い糸が縦に並んでいるところ)は、一番手前が上側に、2枚目が下、3枚目が上、4枚目は下に動きます。
筬(おさ)を引き寄せて、緯糸をちょうどいいところまで持ってきます。寄せすぎず、遠過ぎず。着物地を織る方はこのとき勢いよく「ばんばんっ」と音がしたりしますが、私の場合は本当に、寄せるだけ。前の緯糸と隙間があるくらいです。このときは踏み木を踏んでいないので、綜絖は平らです。
今度はシャトルを右から左へ通します。右側の踏み木を踏むと、綜絖(そうこう)は一番手前が下側に、2枚目が上に、3枚目が下に、4枚目は上に。
踏み木を左右交互に踏むことで、綜絖が交互に動き、糸の上下が変わります。左からシャトルが通ったときに上側だった糸は、右からのときには下側に。ひたすらこれの繰り返し。
そしてこんな風に織りあがってきます。
経糸と、緯糸。織りなす、とは、このこと。ばらばらだった糸たちが、布になりはじめる瞬間です。
織り機の上ではまだ糸同士緊張していてぎこちないし、すかすか。誰かを柔らかく包むのは、もう少し先。
この動画では「綾織り」をしています。
4本の踏み木を交互に踏むことで、4パターンの綜絖が動き、糸の上下が変わります。そして綾織りという模様ができあがります。
4パターンの繰り返しなのが、わかるでしょうか。
織りあがったら「間違い探し」に続きます。
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