中山諒一郎

学校法人昭和学院法人事務局長補佐 一般社団法人ゼロイチ代表理事 株式会社ONE教育アド…

中山諒一郎

学校法人昭和学院法人事務局長補佐 一般社団法人ゼロイチ代表理事 株式会社ONE教育アドバイザー  現在下記のようなサービスを提供しています。 https://issyazeroichi.wixsite.com/nexteachers

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    very50として、私が担当して書かせて頂きました! ご一読頂けたら嬉しいです。

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10代の若者に読んでほしい「一歩踏み出すこと」についての話

この話の結論を先に書いてしまうと、「一歩踏み出した先は大して面白くなくても、一歩踏み出すことを習慣にした先は面白いんじゃないかという話」です。 前提からちょっとだけ書いてみます。 「一歩踏み出すこと」。私たち教員は、そのきっかけを作ろうと日々必死です。 ・イベントに参加してみること ・出会ったことのない大人と話してみること ・行ったことのない場所に行ってみること などなど、「一歩踏み出すこと」の例は挙げ始めたらキリがないほどありますが、どれだけたくさんあっても、どれだけ必

    • 警察官職務執行法を読んだことのない警察官と、学習指導要領を読んだことのない先生

      0 はじめに 「お前を逮捕する!」 「なんでですか?」 「なんとなくだ!」 もしあなたが道を歩いていたら突然お巡りさんに逮捕され、こんなことを言われたら・・・ もちろん法治国家である我が国ではそうそう起きえないことだと思いますが、想像するとゾッとします。 警察官は、刑法や警察官職務執行法などの法令に則ってその職務を執行するのであり、基本的にその行動規範・判断基準はこれら関連法規に拠って立つものです。 「ある人の行為が刑法に規定されたこの条文に抵触するので、警察官職務

      • 「中学2年の夏に交わした約束」

        1 はじめに 私の周りには、「枠からちょっとはみ出た生徒たち」が多く集まってきます。 中にはちょっとやんちゃな子たちもいて、周りの大人からはしばしば「よくあんな子たちの面倒を見るね」という冷たい言葉を浴びせられることもあります。 たしかに、ちょっと髪型を変えようが制服を着崩そうがそんなことはどうでもいいとして、中には犯罪に手を出してしまった子、犯罪に巻き込まれてしまった子、退学になりかけていた子、退学になってしまった子などなどバリエーション豊かに揃っていて、「中山の周りはいつ

        • 教師自身に、夢はあるか?

          数日前、私の勤務する学校で離任式が行われ、お辞めになる先生方の発表とスピーチがありました。 その中に、今年60歳の副校長先生のお名前がありました。まだ定年ではなく、早期退職という形です。 お辞めになる最大の理由は「夢を追いかけたい」とのことでした。 その先生の「去り際」を見ていて感じたことを、いくつか書き残したいと思います。 1 夢を追いかけて早期退職した、60歳の副校長 早期退職したのは美術科の教員であり、この数年間は本校で副校長を務めていたS先生。 私は入職からお世話に

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          教師には生徒を「成長させない力」がある

          0 教師は生徒を「殺して」いる 「探究学習」が高校に入ってきました。正式には今は移行期間ですが、多くの高校が先行導入し始めています。 ところが、この「探究」が「探究」になっていない学校が多いのが現状です。 探究という名目の調べ学習になっている学校も多く、教師は生徒に「任せている」と言う名の下なんのフィードバックもせず、放任になっていることも少なくありません。 生徒と共に「探究する」という理想とは程遠い現実です。 その結果、最終的な生徒の成果物も悲惨なことになることが多くみられ

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          「追試制度」の矛盾

          目次 1 【結論】追試制度は要らない 2 【前提】履修主義vs修得主義 3 【論点①】日本の高校は修得主義と言えるのか? 4 【論点②】修得すべきものとは? 5 【論点③】修得すべきものは試験(のみ)で測れるのか? 6 【論点④】追試は何を目的としているのか? 7 【提言】追試の代わりに1on1(面談)を 1 【結論】追試制度は要らない 今年もこの時期がやってきました。そう、「追試」の時期です。 読者の皆様も学生時代、「追試」に頭を悩ませたご経験が一度はあるのではないでしょ

          「追試制度」の矛盾

          【提言】学校改革は本当の意味での「働き方改革」とセットで推進しよう

          こんにちは。私立高校で教員をしている中山です。 教員→民間→教員という往還型のキャリアを歩みつつ、今は私立の中高一貫校に専任教諭として勤務しながら校外でもいくつかのプロジェクトに関わっており、いわゆる「パラレルキャリア」を歩んでいます。 今日は、そんな私が「教育改革/学校改革は単体ではなし得ない=真の働き方改革とセットである」と考える理由をいくつかお伝えしたいと思います。 今、多くの学校が「改革」に取り組んでいることと思いますが、これらをセットでなしえている学校はまだほとん

          【提言】学校改革は本当の意味での「働き方改革」とセットで推進しよう

          投資などの「うまい話」に乗ろうとしている大学生へ 〜具体的・実践的な「危ない話の見分け方」〜

          目次 0 はじめに 1 具体的事例 2 怪しい大人、怪しい話の見分け方 3 では、どうしたらいいのか 拝啓 成長意欲みなぎる大学生の皆さんへ こんにちは。 往還型・パラレルキャリア教員の中山です。 今私は私立の中高一貫校で社会科の専任教諭として勤務しています。 ありがたいことに、多くの卒業生/教え子などの大学生と今も交流が多く、そのため私の元には日々様々な「お悩み」や「相談」が寄せられます。 その内容は「バイトの給料が支払われない」「離婚の危機にある」「進路に悩んで

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          【提言】高校の教科教育において「大学生」を活用してみませんか?

          昨日(2020年5月25日)、私の勤務校である私立高校にて、オンラインで大学生を活用した政治経済の授業を行いました。 内容は「法学部の学生と考える コロナと憲法」と題し、コロナに関連して起こっている諸問題(パチンコ店の店名公表や総理による緊急事態条項に関する検討表明など)を題材にして、私たちの暮らしと憲法のつながりを考える、というものです。 私が今回の授業を企画したのは、「日本の高校生は『外の世界』との出会いが少なすぎる」という危機感と、「日本の(特に文系の)大学生は学びの

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          【提言】Withコロナ時代に教員が最優先ですべきことは「ひたすら1on1」だ

          はじめに 私は千葉県にある私立の中高一貫校で教員をしています。 そして、私の勤務校も含めて、今全国の学校で「映像授業」が始まり、学校現場はてんやわんやです。 また、メディアも盛んに「学習の遅れ」を批判しており、全国の生徒や保護者の皆さんもご不安なことと思います。 しかし、私はそのような言説に触れるにつけ、違和感を禁じ得ませんでした。 そこで、本稿では現場の教員目線から、その違和感について掘り下げて考察するとともに、「教員がyoutuberになる」ことや「iPadに向かってひた

          【提言】Withコロナ時代に教員が最優先ですべきことは「ひたすら1on1」だ

          高校教員が1年間、ベンチャー系の教育NPOに留職してみた

          今勤務しているvery50から、退職に際してこちらの記事を出させて頂きました。 ご一読頂けますと幸いです。 https://note.com/very50/n/n39342307788b

          高校教員が1年間、ベンチャー系の教育NPOに留職してみた

          教育格差について「エリート教育」をしながら考えること

          こちらの記事をvery50から出させて頂きました。 ご一読頂けたら幸いです。

          教育格差について「エリート教育」をしながら考えること

          過去記事③「切り分けることの大切さ」

          こちらの記事を担当させて頂きました。 ご一読頂けたら嬉しいです。

          過去記事③「切り分けることの大切さ」

          過去記事②「越境して学ぶということ(後編)」

          こちらの記事を担当させて頂きました。 ご一読頂けたら嬉しいです。

          過去記事②「越境して学ぶということ(後編)」

          過去の記事①「越境して学ぶということ(前編)」

          こちらの記事を担当させて頂きました。 ご一読頂けたら幸いです。

          過去の記事①「越境して学ぶということ(前編)」

          子供を不幸にしない教育を

          一足遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。 今年も宜しくお願い致します。 今very50のプロジェクトでカンボジアにきており、ご挨拶が遅くなってしまいました。 今帰路の空港にてこの文章を書いております。 個人的には振り返りたいことも新年の展望も多々ありますが、ここでは昨年一年間で私が感じた問題意識と決意表明のみ共有させて頂きたく思います。 昨年一年間で、多くの教え子ないし若者が「問題」に直面しているのを目の当たりにしてきました。 ・マルチ商法にひっかかって

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