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10代の若者に読んでほしい「一歩踏み出すこと」についての話

この話の結論を先に書いてしまうと、「一歩踏み出した先は大して面白くなくても、一歩踏み出すことを習慣にした先は面白いんじゃないかという話」です。

前提からちょっとだけ書いてみます。

「一歩踏み出すこと」。私たち教員は、そのきっかけを作ろうと日々必死です。
・イベントに参加してみること
・出会ったことのない大人と話してみること
・行ったことのない場所に行ってみること
などなど、「一歩踏み出すこと」の例は挙げ始めたらキリがないほどありますが、どれだけたくさんあっても、どれだけ必死に届けても、「一歩踏み出せる」中高生は少数派です。

多くの中高生や大学生はなぜ小さな一歩が踏み出せないのか、ここしばらく考えを巡らせていました。

今までの私の仮説は、
・自己肯定感が低い
・伴走者がいない
・知的好奇心が低い
・非認知能力が低い
などなど、the教育学的な考え方。

ところが最近になって、話はもっと単純なんじゃないかと思うようになりました。
それは、「面白いと思っていないから来ていない」というもの。
なんとも身も蓋もない結論ですが、実際生徒たちの話を聞いていたり、誘った時のリアクションを見ていると、
この企画は自分とはあまり関係なさそうだから
この大人のキャリアにはそんなに興味がないから
などの言葉を聞くことが多いのです。

そして、確かにそれらはその通りかもしれない。
そのイベントは、その大人の話は、みんなの人生にあまり関係ないかもしれないし、大して面白くなさそうかもしれないし、実際行ってみても大して面白くなかったかもしれない。

けど、そういう一見しても「よくわからないもの」や「意味がなさそうに見えるもの」でも、経験したことのないもの・出会ったことのない大人がそこにいるのであれば、まずは「とりあえず小さく一歩踏み出してみる」ことを積み重ねていると、いつしかそれが習慣になってきます。
そして、それが習慣になるまで「小さな一歩」を積み重ねていると、一歩の積み重ねが数百メートルになり、数キロになり、遥か遠くに行けるように、いつしか自分の見たこともない景色が目の前に広がっているのです。

このように、「小さな一歩を踏み出す」=「自分のコンフォートゾーン/普段の生活圏」から一歩だけ外に出ることを繰り返していくと、想像もしなかった未来に出会えるのではないか。そう思うのです。

だから、この記事を読んでくれているかもしれない中高生や大学生には声を大にして言いたい。
たとえその「小さな一歩」の先が大して面白くなさそうに見えても、「小さな一歩を踏み出すことを習慣化した先」にはきっと面白い未来が待っているのではないかと。

だから、「その一歩の先が面白そうかどうか」という判断基準は捨ててみませんか?
一歩踏み出すことを習慣にした先に何があるか?」を考えてみませんか?

私自身の人生も思い返すとそんな「小さな一歩」の積み重ねでした。
なんだかよくわからないイベントも、おじさんおばさんしかいないセミナーも、最初は手当たり次第に参加していました。

気がついたら、教員から転職して民間企業にいました。
気がついたら、政治関係や政府関係の仕事を頂くようになっていました。
気がついたら、学校現場に戻って学校経営のお手伝いをするようになっていました。

どれひとつとして、自分が「意図した結果」ではなかったけど、おかげさまで割と楽しい毎日を送っています。
そしてそのどれも、たまたま参加した研修会で一緒になった企業の方や、たまたまポスターをみかけた議員さんや、たまたま紹介されて会ってみた方とのご縁がきっかけでした。
ビジネスの経験や海外経験が、今の仕事につながりました。

小さな一歩を踏み出すことを、習慣にしてみること。
この記事が、10代のみなさんが誰か一人でも、一歩踏み出すきっかけになりますように。

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