2018年 8冊目『ヒトは「いじめ」をやめられない』
なかなか衝撃的な本でした。
ざっくりいうと
いじめは種を残すため、脳に組み込まれた機能で、かつて集団にとって制裁行動は必要な行為だったというのです。
裏切り者を見つけないと、集団がなまけもの集団になる可能性があります。
ですので、裏切り者を見つけて、裏切り者を排除するというメカニズムが必要になります。
いわば「裏切り者検出モジュール」とでもいうべきものがあり、それを脳内物質セロトニンが担っています。
そして、一般的には愛情ホルモンといわれるオキトシンと快楽ホルモンのドーパミンがいじめを助長します。
特にセロトニンが強い割合が日本人が多いそうです。
他国が40%程度の割合なのに、日本では80%だそうです。
1%の変化が1世代で起きうるというので、40世代、江戸時代が起源だそうです。
いじめられやすいのは、身体的弱者→反撃されないから。
1人だけ得をしている人、異質な存在と思われる人。
そして小学校高学年から中学2年生が脳の成長によりいじめを起こしやすく、時期は脳内物質の活動により6月と11月が多いそうです。
女性はグループを作り、男性は派閥を作り、それ以外をいじめます。
男性の制裁行動(サンクション)は過激化し、女性のは(体力がないので、反撃されにくいように)巧妙化する。
学校では、いじめをゼロにしろというので、発見をしなくなる。
では、どうすればいじめを回避できるのか。
・プロに見せる(ちがうことが分からせる)
・自虐ネタの達人になる(悪いことをしないように見せる)
・強い関係を作らない
・率直に話す力をつける
子供の場合
・6月、11月に注意する
・人間関係を薄くする
・ももクロのように、一人一人に異なる役割を与える
・学校を休むと、実はいじめは酷くならなくなる
・カメラなどを入れて、第三者の目を入れ、死角をなくす
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