小代焼中平窯 西川智成

焼物師・次期窯元。 1994年 熊本県生まれの29歳です。 熊本県荒尾市で父と2人、小…

小代焼中平窯 西川智成

焼物師・次期窯元。 1994年 熊本県生まれの29歳です。 熊本県荒尾市で父と2人、小代焼という伝統的な陶器を作っています。 ・ ・ ・ お問合せは公式ホームページ〚小代焼中平窯 ~熊本の窯元~〛のお問合せフォームよりお願いいたします。

マガジン

  • 柳宗悦氏の美意識

    民芸運動のリーダーであった柳宗悦氏の美意識。 私なりの考察や関連する内容の記事をまとめました。

  • 与太話

    焼き物、美術工芸とは無関係のお話。 ふふっと笑った出来事やYouTubeについて(^^)

  • 私の好きな陶芸家(陶芸関係者)

    小代焼の作り手としてではなく、いち焼き物ファンである西川智成が大好きな陶芸家・陶芸関係者を紹介します。

  • 日々作陶の巻

    西川智成の、日々の制作についての記事です。

  • 西川智成のアタマの中 (陶芸関係)

    私、西川智成(ニシカワトモナリ)の思いつきや普段考えていることについて。

最近の記事

  • 固定された記事

ドキュメンタリーに出ました(報告)

「アットホームPresents 明日への扉~日本の伝統・文化を継承する若者たち~」 という番組に取り上げていただきました! アットホームグループでは、社会貢献活動の一環として2009年5月より「明日への扉~日本の伝統・文化を継承する若者たち~」と題したドキュメンタリー番組を制作・公開されています(^^) 番組に関わって頂きました皆様に感謝しております。 ナレーションの平野義和さんは鉄腕ダッシュや青空レストランなどなど担当されていまして、普段から様々な場面で声をお聴きする

    • 民芸理論は現代社会で実践可能なのか??※ハチャメチャに尖りました…すみません…。

      こちらの記事、わざと有料にしています。 私の本来の考え方では民芸の真髄は「理論ではなく審美眼」であると思っていますが、今回は敢えて理論と思想に全振りしたいと思います。 今回の記事では柳氏の審美眼についての話は一切出ませんので、間違ってお金を払わないでください。 また、過去の記事には柳氏への感謝も「手紙」という形で書いておりますので、ご一読いただけますと幸いです。 民芸は熱心に取り組んでいらっしゃる方々も多く、私なりの敬意を払っております。 言い訳が長くなりますが、こ

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      • フジテレビ【街角パレット】に出演しました

        小代焼中平窯の西川です(^^) 今年の1月のテレビに出演しておりましたのでそのご案内と、小代焼中平窯があります熊本県荒尾市についてご紹介しようと思います。 街角パレット フジテレビ制作の番組で、毎週日曜日11:45~11:50に放送されています。 ユーミンが主題歌のゆったりとした番組でして、その町が持つ色にフォーカスして全国の市町村を紹介しています。 ↓ 出演動画です(^^) ↓ 1月の放送で私が住む熊本県荒尾市が紹介されており、番組後半に私も少しだけ出演していま

        • 辻協氏 ~用の美~

          小代焼中平窯の西川です(^^) 熊本県で小代焼という陶器制作に携わっています。 …何かとバタバタしておりまして、文章を書くことに息切れしておりました(^^; すみません…。 以前のようなペースではありませんが、少しずつ更新を再開できればと思います。 女性陶芸家・辻協氏 今回は私の好きな陶芸家のお一人、辻協氏をご紹介します。 辻協氏は辻清明氏の奥様であり、女性陶芸家です。 旦那様の辻清明氏も大好きな作家のお一人ですので、改めてご紹介できればと思っております。 実は初

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        • 柳宗悦氏の美意識
          7本
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          3本
        • 私の好きな陶芸家(陶芸関係者)
          5本
        • 日々作陶の巻
          12本
        • 西川智成のアタマの中 (陶芸関係)
          7本
        • 小代焼の歴史
          5本

        記事

          父の師匠 【故・成田勝人氏】

          写真は父・西川講生です。 父の師匠である故・成田勝人氏は熊本県最南部にある一勝地焼の10代目でした。 今回は 公式ホームページの焼き物日記に書いた内容を加筆・修正した文章となります(^^) 盗む人 物騒な見出しですが、文字通り“盗む人”つまり万引きについて。 普段の展示場ではめったにありませんが、人がごった返すような合同展や陶器市なんかでは 「あれ?包んだ覚えがないのにぐい呑みが無くなってるな…。」 ということがたまに起きます。 そうです。作品を盗む人がいるのです…!

          父の師匠 【故・成田勝人氏】

          ビームス熊本 ポップアップ

          小代焼中平窯の西川です(^^) 9月29日~10月9日にビームス熊本にて開催されるポップアップに、小代焼中平窯の器も出品されます! お近くの方はどうぞよろしくお願いいたします。 ↓ポップアップ情報・リンクはこちら↓ https://www.beams.co.jp/news/3711/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 『fennica pop-up BEAMS KUMAMOTO』 “デザインとクラフトの橋渡し” をテーマに、ライフスタイル提案型の品揃えを誇る〈fenn

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          ドキュメンタリーに出ます(宣伝)

          小代焼中平窯の西川です(^^) 今月末にCS放送のドキュメンタリー番組に出演します! 多くの方が見れるという意味ではYouTube配信が主になるかと思います。 放送はCS放送ディスカバリーチャンネルにて ・9月21日(木)の19:30~20:00 ・10月1日(日)の8:30~9:00 YouTubeでの配信は ・9月25日(月)の10:00以降 お時間ありましたら、 皆様にも映像をご覧いただけますと嬉しく思います(*^^)v どうぞ、今後ともよろしくお願いいたしま

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          16代・樂吉左衛門氏 講演会

          本日は千家十職 16代当主・樂吉左衛門氏のお話を聞きに行きました(*^^)v 予定時間を過ぎても一人一人の質問に丁寧に対応されていて、とても良いお話が聴けました。 また、講演中は真面目なお話が主役ではありましたが、 笑いを交えて様々なお話をされており、人前で話すことの勉強にもなりました。(自分が実践できるかは置いといて) ・襲名にあたり戸籍ごと正式に変えるため、家庭裁判所での手続きが大変だったお話。 ・窯焚き中に2人が倒れて救急車を呼び、あと一人倒れたら「行政指導が入

          16代・樂吉左衛門氏 講演会

          焼物師 【牝小路源七】について

          小代焼中平窯の西川です(^^) 以前、公式ホームページの『やきもの日記』に書いていた内容を改めてご紹介します。 小代焼は牝小路家初代と葛城家初代が細川家のお国替えに伴い、福岡から熊本へ移住したことに始まります。 この時の移住した焼物師(幼い跡継ぎを含む)は2人ではなく、4人でした。 牝小路家初代・源七は自身の子供&孫と共に移住しているのです。 松本雅明氏によりますと、 葛城家初代・八左衛門の移住時の年齢は30代くらいであろうと推測されていますので、移住した焼物師集団の最

          焼物師 【牝小路源七】について

          本は良き友であり、詐欺師でもある

          小代焼中平窯の西川です(^^) 私は本を読むことや歴史を知ることが好きです。 まぁ歴史に関しては一部に特化していて、世界史や日本史の全体像を把握しているわけではありませんが…。 好きなテレビ番組(クレイジージャーニーとかマツコの知らない世界とか)もあるにはあるんですが、優先順位としては本の方が上です。 しかし、本を読む際に 気を付けなければならないポイントがあるな~とは 常々考えております。 まぁ、端的に言うと「全てを鵜呑みにしないように」ってだけの話なんですけどね。

          本は良き友であり、詐欺師でもある

          小山富士夫氏 理想の作陶姿勢

          小代焼中平窯の西川です(^^) 今回は陶磁器研究者・文部技官・陶芸家である小山富士夫氏についてご紹介します。 小山氏の経歴 小山氏は、なかなか波乱万丈な人生を送っていらっしゃいました。 ここでは簡単にまとめます。 若い頃は社会主義運動に共鳴し、労働者となるためカムチャツカ行きの蟹工船へ乗り込みます。 この時期の小山氏は腕っぷしが強く、腕相撲ではロシア人の大男も相手にならなかったという逸話があります。 また、生涯 酒を愛した人物でした。 その後は近衛連隊へ入隊し、その時

          小山富士夫氏 理想の作陶姿勢

          土作り

          先日からロクロ作業を再開しました(^^) お茶碗をいくつか作ったのですが、今回はその原料となる土(粘土・陶土)についてのお話です。 敷地内から掘った土をベースにする所までは同じですが、それを単体で使ったり、ブレンドしたり、砂を戻したり… 何を作るかや窯のどの場所で焼くかで4種類くらいの土を使い分けています。 今のところ、私の使い分け(登り窯の場合)は以下のような感じです。 また、自家製土は水簸という作業で砂や小石を取り除いたものであるという前提です。 ・自家製土(自宅

          【藁灰釉の白】は【滝の白】

          小代焼中平窯の西川です(^^) 今回は小代焼で釉薬の主体となる『藁灰釉』についてのお話です。 全国的には『藁灰釉』『藁白釉』と呼ばれます。 小代焼での『白小代』、唐津焼での『斑唐津』も同じ種類の釉薬を意味します。 釉薬(ガラス質)に一定量以上の藁灰を入れると白くなるのですが、それがどのような原理なのかというお話です。 実は藁灰釉そのものは透明らしいのですが、 釉原料に藁灰を混ぜることで1000分の2mm程度の細かい気泡を含みやすくなるらしいんです。 この、細かい気泡に

          【藁灰釉の白】は【滝の白】

          タマちゃん (与太話)

          早川いくを氏の著書『へんないきもの』のご紹介です(^^) 小学生の頃に読んでいました。 子供の頃は単純に「色んな面白い生き物がいるな~」 という感じで読んでいましたが、大人になって読むと面白さが10倍くらいになります。 様々な生き物を通して人間社会を皮肉るんですが、 そのさじ加減が絶妙なんですよね~笑 今回はアゴヒゲアザラシの「タマちゃん」に関する文章を引用します。 時間の流れが早いですが、今の子供達に「タマちゃん」って言っても伝わらないんでしょうね…。 『へんない

          タマちゃん (与太話)

          茶碗の王様 『喜左衛門井戸を見る』

          小代焼中平窯の西川です。 今回は失礼を承知で記事を書かせていただきます。 ただし、 批判のための批判ではありません。 井戸茶碗について現時点で分かっていることを、 可能な限り正確にお伝えする試みで、その過程でどうしても批判的な文章になってしまいました。 ご容赦ください。 ちなみに、 タイトルの『喜左衛門井戸』は昨年、京都国立博物館の展覧会でやっと実物を拝見することができ、大変感動しました。 ↓柳氏への関連記事↓ また、分からないことは分からないと書きますし、 今回

          茶碗の王様 『喜左衛門井戸を見る』

          シンプルな釉調合

          小代焼中平窯の西川です。 先日ガス窯を焚きまして、土灰釉の実験を行いました!(^^)! 美しく自然な緑色です。 原料は 自宅から掘った土 長石 土灰 の3つだけのシンプルな調合です。 ちなみに自分で調合せずとも、 調合が終わったものが陶芸原料専門店で購入できますので、趣味で陶芸をされている方はそこからスタートしても良いかと思います。 小代焼中平窯の釉薬に使う原料は2~3種類、 多くても5種類ほどです。 焼き方や釉薬の濃度、温度等でもかなり発色が変わりますので、 そこ