マイクロノベル集 260「あなたが眠れない夜に」
No.1457
健康には睡眠が大切。しかし僕は漫画家だ。夜更かししてしまう日もある。でも、今夜は無事に〆切を乗り越えたからぐっすり眠れるぞ。……妙に寝付きが悪いな。どうしてだっけ? コーヒーを飲み過ぎたのかな。何杯飲んだっけ。ちょっと数えてこよう。
No.1458
カフェインはほどほどに。しかし必要な夜もある。それに、飲んだ量を数えたって眠れるわけじゃない。同じ数えるならヒツジの方がよい。ヒツジが一匹、ヒツジが二匹……どうしてヒツジなんだっけ? ちょっとネットで調べるか。ふーん、ほうほう。なるほどぉ。
No.1459
よし、眠るのはスッパリあきらめたぞ! こういう時に頼れるのは友達だ。ちょっと連絡を取ってみよう。……返事がないな。夜中だもんな。しかし既読マークすらつかないな。こんな時間にもう眠っているのか? 早すぎはしないか? お前たちはお子ちゃまか!?
No.1460
いよいよ眠気がやってきた。『いよぉ、眠れないのか。駅前のラーメン屋から食レポしてやんよ』こんな夜中に迷惑だ! やっと眠れるところだったのに邪魔をしやがって。でもこいつ、美味そうに食うな。少し腹も減ってきた。「僕もそっちへ行っていいかい?」
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