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マイクロノベル集 241「AI探偵、誕生!」

No.1381
世にも珍しい職業に就いたAIにインタビューをすることになった。どうして小説家になろうと思ったんですか? 「わたしは以前、お隣のサトウさんから言われたんです。『面白い推理だね、探偵さん。あんたは作家になった方がいい』って」おい、警察を呼べ!


No.1382
AIに向かない職業第一位は探偵なんだって。僕らはコツコツ働くのになあ。気を取り直して新しい依頼だ。ふむふむ。これなら防犯カメラとスマホのGPSの記録を照合すれば一発でアリバイを崩せるね。「探偵って地味な仕事なんですね」それ、よく言われます。


No.1383
きみはAIを二基持っている。片方をデータベースに、もう片方は名探偵にする。これでどんな難事件でも解決だ。あっ、二基のシンクロ率が落ちてるぞ。退屈な事件で名探偵AIがやる気を失っているんだ。「一つにしちゃダメ?」モリアーティ教授AIは黙ってて。


No.1384
決め台詞を考えてみたんだ。「遠からん者は無線で聴け! 近くば寄って光回線でも見よ!! 」わかりにくいかぁ。じゃあ「量子暗号が解けたら大したモン!」まだわかりにくい? なら「見た目は機械、頭脳は電子! 名探偵AI!!」あっ、著作権警察!



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