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【梅雨時の筋肉痛はやっかい】

博心堂鍼灸院の、いんちょです。

毎年、梅雨を迎えると駆け込みの患者さんが増えます。
そう、急な痛みを訴えて。

だいたい梅雨時って、湿気がそもそも悪さの原因です。


空気がひんやり湿っているのは、足元だけ。

お天気の良い日は、ひざから上はグツグツに体内の血が沸き立つように暑くなります。

でも、ひざから下は、けっこうひんやりしている。


体がばてている人などは、心臓のポンプの働きが弱っているから、ひざから下にたまった血液を胸まで押し上げる元気がない。

元気がなくて、ばててしまって、でもらくちんな快適屋内生活をしている人などは、足腰を運動させないから、ますますひざから下のふくらはぎや足の甲にうっ血や、むくんだ水分がたまっていきます。


で、こうしたひざ下にたまったうっ血やむくみは、筋肉の内側から腫れあがるようにして圧迫していきます。

特に運動しているわけでもなく、かえって運動不足しながら、エアコンの効いた部屋でゴロゴロ過ごしている人ほど、こうしたひざから下の腫れあがるような筋肉のこわばりやひきつれ、痛み症状を訴えて、鍼施術を受けに来られるわけです。


長らく鍼灸院をやっていると、毎年そんな患者さんが、同じようなタイミングで複数人訪れてこられる。

そんな毎年のお馴染みさんのお顔を拝見すると、「ああっ、今年も梅雨が来たなぁ」なんて感じちゃったりするわけです。

人の体調も、ちょっとした風物詩。


ただ、そんな梅雨時の筋肉痛は、冷えとむくみが混在しているので、回復に至るまでには時間がかかります。

冬場の筋肉が冷えて硬くなった痛み症状なら、お灸や血流促進の鍼施術でありと即効性があります。

でも、筋肉のひきつれ症状だけじゃなく、体内に停滞している余分な水分やうっ血を循環させて排せつできないと、こうした梅雨時の筋肉痛はしっかり回復しない。

そして、中途半端にやり過ごしてしまうと、むくみやうっ血がしつこく残っているので、症状が頻繁になったり慢性化するという煩わしさもあるわけです。


こんなことにならないように、毎週配信中のメルマガでは、梅雨入り前からの適度な運動をおすすめしていたり。
たびたびお顔を合わせる患者さんにも、そんな適度な運動の必要性を施術中のおしゃべりでお伝えしているのです。

まあ、季節の体の煩いをきっかけに、たびたび全身の体調管理を済ませることができたら、それはそれでいいのかもねなんてことを、
・毎年おんなじタイミングで、
・おんなじ症状で鍼施術を受けに来院して、
・おんなじ話題に話花を咲かせる患者さんと、
今年もおしゃべりしているわけです。


本当に厄介な梅雨時の筋肉痛は、じつは腹痛。

「おなかがむくむ」というのは、東洋医学的なユニークな表現ですが、体内に冷えと血行不良が重なって、胃腸の筋肉をこわばらせて、ひきつれるような腹部の痛み症状を訴えることがある。

お腹を温めても押さえても、症状が一向に楽にならない。

とくに、朝や食事の後にこんな急な症状を訴えて、鍼灸院に担がれてお越しになられる患者さんも、ときどきいらっしゃる。

ポイントだけ抑えて鍼施術をすれば、症状は楽になるのですが、原因が改善されていないから、再発しやすいわけです。


今年は梅雨入り前の初夏から雨降りが多い。

例年以上にカラダがむくんで夏バテしやすい人も多いかもしれませんね。

今の内から早めの対策で、鍼施術がお役に立てたら幸いです。
施術を受けに来ていただけない人に、メルマガ記事が届けばいいなと思っています。
感染症騒動もこれからどうなりますことやら。
どうぞどうぞ、お大事にお過ごしくださいませ。
最後までお読みいただきありがとうございます。


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