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なぎさなおこと行く〜食のまち八戸vol.1

「ヤマセ」(冷たい北東からの風)がもたらす厳しい気候と豊かな海の恵みが、青森県八戸地方の独特な食文化を育んできたと考えられています。

海の幸・山の幸も豊富な、八戸の街をもっと多くの方に知ってほしい!
食べてほしい!体験してほしい!という思いで今回は、
『地元にもともとあった食べ方や名物料理を深掘りし、より可能性のある食べ物や食材を探す』をテーマに旅を企画しました。

八戸の文化の魅力は大きくわけて3つ。
1、朝市、朝文化
2、横丁、屋台
3、地元の味、文化

これらを漏れなく味わっていただく旅を8月26日−27日に県外からのゲストをお招きしてご案内しました!!

まずは・・・
《なかむらストア》

地域密着型! 地元の方の台所的な人情ストア。朝6時開店なのも、八戸の朝文化の象徴かなと思えます。昭和レトロな雰囲気の中、地元感あふれるコンパクトな店内でお買い物を楽しみました。こじんまりしながらも、店内は人も品数もいっぱい。時にはお客さん同志でぶつかりそうになりながらも、新鮮食材やお惣菜を選ぶ楽しみは随一。

揚げ物、魚介、煮物はもちろん、酢の物や漬物まで八戸かっちゃ(*)の味がたくさん。地元民にはなじみのある惣菜も、県外からのゲストは、えっ、何これ〜?どんな味?どうやって食べるの?など楽しい会話が飛び交います。

(*)かっちゃとは・・・青森地方の方言で、女性特に母のことを表す。

なかむらストアの売り場担当が日々アップしているInstagramも楽しみの一つです。

毎日朝3時から仕込みがスタート。休みなし。大変ですねと話すと、仕事が趣味だからと話す社長さん。毎日売るものが違うから、お客さんが楽しみにしていてくれるから嬉しいんです。って。

レシピはないからその人その人の味だからね〜。おすすめは全部だけど、最近はオムライスとナポリタンがよく売れてるよ。あと、煮魚は他のお店で売ってないから人気かな。とにこにこしながらインタビューに応えてくれました!

地元感満載なレトロなお店ですが、支払い方法の多様さはイマドキ!?

《菜膳 わたすげ》
お次は、八戸の郷土料理をもっと深く知っていただくために、
料理家山本康子先生のわたすげへご案内。

八戸せんべい汁、いちご煮など、今や全国でも知られるようになった郷土料理以外にも四季折々の逸品があるんです!最近では、高齢になったこともあり、通常の料理教室も開催していないですが、今回頼み込んで訪問させていただきました。

青森の郷土料理=しょっぱい、味が濃い というイメージがあると思うのですが、季節の食材を上手に組み合わせることで体に優しいお料理の数々を味わえます。昭和の時代には、当たり前にあった食卓の光景がここにはまだあります。

お昼は、郷土料理のフルコース!
質素よー。といって振る舞ってもらった御膳は現代のわたしたちにとっては
ごちそう。

いかとワタの酢味噌和え
きゅりと焼きサバの和えもの
フキの煮物
ミズのわさびと南蛮和え
ささげと豚肉
生なすと自家製味噌
わさびの葉巻おにぎり
どぶ漬け盛り合わせ
自家製梅干し
ナスの紫蘇巻き
夕顔の煮浸し
豆しとぎ

派手ではないけれど、旬の食材をシンプルに、丁寧にしつらえた1品1品は
どれも秀逸で、、、県外のゲストはもちろん、同行した八戸在住のみなさんも大興奮!

特にみなさんはいろいろな調理法で出てくるナスのおいしさにびっくり!


どぶ漬けも人気で、ごはん何倍でも食べれますね〜と話がはずみました。

康子さんのお話もとても興味深く、話しすぎねと言いながらも食材の選び方や、昔の人の料理の知恵、季節ごとのたしなみなどについても惜しみなくたっぷりとお話してくれますよ。海の食材も山の食材も豊富な八戸の食のポテンシャルってやっぱりすごい!

無くしたくない、無くなってほしくない郷土料理。コロナ渦に作り込んだレシピ本がもうすぐ発刊されるそうです。こちらは、またの機会にご紹介しますね。

《まつりんぐ広場 夕ぐれ市》
お昼のあとは、まつりんぐ広場へ。

7月31日から8月4日までの期間に開催される八戸地方最大の祭り、三社大祭古式ゆかしい神社行列と、豪華絢爛な山車の競演が見もので、2016年12月、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されました。

今年3年ぶりに開催し、この猛暑の中、大盛況に終わったばかり。
青森といえば、ねぶたが有名ですが、八戸の三社大祭の山車の迫力もまたすばらしいのです。祭りを終えた、山車からもその壮大さを感じていただけたはず。地元の大人も子供も一緒になって短い夏を楽しむ、その文化、長く繋いでほしいもののひとつです。

事前に連絡しておくと、山車小屋のシャッターあけてくれるんです!
もちろん無料で見学できますので、祭りを逃した方必見です!!

広場で行われる夕暮れ市も、地元の方の憩いの場として賑わいます。軽トラに、無造作に積まれた採れたてのお野菜や花など。
売る人も買う人ものんびり。会話を楽しみながら都会ではなかなかみられない光景だったり。そして、とにかくお安いんです!!


《福真》
街中に移動して、、、八戸市民が大好きな魚屋さんへ。

えっ?魚屋にシフォンケーキ?

最初はびっくりしますが、奥様の手作りバナナシフォンケーキが店頭に並んだ老舗のお魚やさんです。この雑多な感じが八戸の街の面白さかなと思ってとてもほっとしますよね。100年以上、この地に根付く〈福真〉は、街の食卓を支えていて、中心街にある料理店や、お寿司屋さんが食材を仕入れにくるのも日常のことです。安くて新鮮、他で買えないお魚もいっぱい。揚げ物やお惣菜も。

お魚を好みのサイズにカットしてくれたり、美味しい食べ方も教えてくれるコミュニケーションも買い物の楽しいポイント。

スタッフ皆さん物ごしやわらかで、バナナシフォンを作っている奥様も
はずかしながら写真撮らせてくれました!

このシフォンケーキ、とってもふわふわでホールで買っても1000円以下。お買い得すぎません??


《はやし青果》
お次は、購入した魚介を持って、お向かいにある、はやし青果さんへ
ご案内。

農家や市場直送の新鮮な果物野菜はもちろん、ランチもできる、ちょい飲みできる青果やさん。地元の美味しい食材をより美味しく素敵にサーブしてくれる頼れるお店で、八戸の珍味“ほや”の捌き方、食べ方講座を。

苦手な方も多い食材ですが、そのおいしさに感激していただきました。
ぷるぷるとろり。
津軽びいどろに入れた”ほや水”も味わっていただけけてよかったです。
これ、和え物の味付けに使っても魚介の旨みたっぷりで極上なんです。

そのほかにも、江戸時代からの伝統野菜、糠塚きゅうり”や
シャキッとした歯応えの後に、とろっとした舌触りがおいしい、
みずのこぶもご紹介。

旅行中、知らない街でみかけても食べ方分からず購入できない食材っていっぱいありませんか?
ゲストのかゆいところに手が届く、なぎさツアーです!!

日替わりのフルウツサンドももちろん超おすすめ♡

1日目夜編は、<vol.2>へ続きます→→→→








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