書き出しで心を掴むには
タイムラインや検索結果に並んでいる記事の中で人に自分の記事を選ばせるには何をするべきか?
ブラウザ版では最初の4行以内にある程度の興味を引くか、タイトルで掴まないといけない。
これがなかなか難しい。
この前買った本にバズる文章の書き方が書かれている。まだ半分ほどしか読めていないけど、その本は著名人のエッセイの書き方を分析して、どう書けば人の心を掴めるのかについてがメインのものになっていた。
例えば自分の好きな歌手である星野源のエッセイの書き出しにこんなものがあった。
『最近洗面台がびしょびしょになるんです』
書き出しでこれ。正直理解が追いつかない。だからいい。
最近の人はせっかちになったもので、「3の法則」の中でしか意識が向けられないらしい。
3秒、3分、3時間、3日
最初の3秒で意識を向けられないとその後興味を持ってもらうことが難しくなってしまう。
そして3秒以内に興味を持ってもらえたら次は3分以内に興味を維持、持続させないといけなくなる。
さらに集中させようとするなら3時間、定着することを意識させるには3日必要。らしい。
そんな3の法則、同じような話でアニメファンの中では「3話切り」という用語がある。
3話で興味を持てなかったらそのタイトルは自分に合わないと考えることを意味する。
1-2話で導入をして人物の紹介などをやり切る。そして3話で話に動きをつけることがセオリーなので大半のアニメでは3話あたり、早ければ2話の途中で話に波がくる。
有名なもので言うなら、今年10周年を迎えた「魔法少女まどかマギカ」の3話で起こった「マミる」という造語だろうか。
ネタバレを極力避けるけど、この3話で初見では放心状態に落ちるほどのかなり衝撃的なイベントが起きる。
1、2話のほのぼのとした作風から打って変わってどシリアスな展開へと突き落とすような構成が今でも語り継がれているのが「3話切り」を意識するきっかけになった人も多いのではないだろうか。
話を戻そう。この3秒、いまや音楽業界でもこの法則が重要視されているらしく、最初のイントロの時間が日に日に短くなってきているそうな。
J-POPやK-POP、世界中で音楽配信サービスが浸透してきたことで自分たちは好きな音楽を聴くのではなく、「選ぶ」ようになっている。
毎日数万曲がアップロードされている中で埋もれずに聴かれるにはどうするか?
そう、最初の数秒で「落とす」しかない。
日本の演歌のように荘厳な1分超え、下手すると2、3分まであるイントロではもう取りこぼしてしまうのかもしれない。
そんなことを意識しながら聴くと面白い。CD時代の2000年代と2010年代のヒット曲はイントロから歌い出しまでの時間が明らかに短くなっている。らしい。
さて、大体ここまで読むと3分くらいになるだろうか?
ここまで「読ませる」ことができたのならもう最後まで読んでもらえるだろう。ここまで読ませる文章をコンスタントに書けるようになりたい。かといってメソッドを作ってしまうとそれからの文章がマンネリ化してしまいそうでそれはそれで怖い。
ちなみに、最近の人は活字離れし動画文化が広まっているせいで何かを集中して見ることができる時間が減っているらしい。そしてサムネイル画像とかで全体の概要を掴んでしまうから全体を見ないことが原因。
Twitterとかも140文字だっけ?の文字数ですらまともに読み切って理解することが難しい人もいるらしい。
事実、文脈ではなく、文節で間違った解釈をしてしまい「クソリプ」と呼ばれる攻撃をする人がいるのがその一例。
ニュースサイトとかもまともに記事を読まずに見出しだけをみてコメントをしてしまう人が多々いるのが以前問題視されていた。
ここまで読んでくれている人へ、今こうして読むことができていることを誇ってください。これめちゃくちゃすごいことです。ほんと。
心理学部生っぽい記事になったのでしょうか。
今日はこの辺で。
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