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#海外ベンチャーキャピタル

アンドリーセン・ホロウィッツのAmerican Dynamism Fundが技キャピタリスト育成講座を創設

アンドリーセン・ホロウィッツのAmerican Dynamism Fundが技キャピタリスト育成講座を創設

かつて、というか10年前まで、ベンチャーキャピタル及びテクノロジー系のスタートアップは権力を持つ為政者に対する挑戦者であった。

明確な法律やルールが出来ていない領域で事業を展開し、民意(顧客のニーズ)を味方につけ、その後の法律やルール作りを主導していた。

創業当時のUberは未だライドシェアに関するルール、ドライバーを個人事業主とみなすべきか社員と明確なルールがない中で事業を開始し、その後国に

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AI関連スタートアップの売上高マルチプルはおおよそ25倍である、というレポート

AI関連スタートアップの売上高マルチプルはおおよそ25倍である、というレポート

2022年のOpenAIによるChat GPTのリリース以降、急速にその市場を拡大させつつあるAI関連スタートアップ。

AI関連スタートアップの資金調達の件数・調達額が共に拡大傾向にある現在、ポーランドのワルシャワにあるM&A助言会社であるAventis Advisorsが上述のレポートを公表している。

ChatGPTをはじめとする革新的な生成AIモデルの発表は世界に衝撃を与えた。生成AIの登

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ベンチャーキャピタルの仕事は「外れ値」に投資をすること by マーク・アンドリーセン

ベンチャーキャピタルの仕事は「外れ値」に投資をすること by マーク・アンドリーセン

以上はシリコンバレーの大手ベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツの創業者であるマーク・アンドリーセンがその昔、スタンフォード大学で行った講演の一部抜粋である。

なぜ、「チェックボックスが全て埋まった企業は凡庸な企業」になるのか。おそらく、チェックリスト方式のスクリーニングは「損をしない」企業を探すためには有効だが、「10倍、20倍に成長する」企業を探すためにはあまり役に立たないからだ

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2023年に最もスタートアップに投資を行ったベンチャーキャピタルは

2023年に最もスタートアップに投資を行ったベンチャーキャピタルは

上記Crunchbaseの記事の題名の通り、2023年に最も投資件数を積み上げたのはアンドリーセン・ホロウィッツだった。ただし、これはシードラウンド以降の3百万米ドル以上の資金調達(つまり大まかにいうとシリーズA以降)におけるランキングである。2年前まではこのランキング上位を独占していたTiger GlobalやSequoia Capitalが消えてしまったことは特筆すべき事項だろう。

アンドリ

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セコイア・キャピタルのファンドパフォーマンスについて

セコイア・キャピタルのファンドパフォーマンスについて

1972年に設立され、これまでApple、Cisco Systems、PayPayl、YouTube等のシリコンバレーの企業の黎明期に投資を行いその成長を支えてきた超名門ベンチャーキャピタルの一つ、Sequoia Capital(セコイア・キャピタル)。

そのファンドパフォーマンスについて詳細が明かされることは少ないが、この度その一端が明かされた記事を発見した。それが冒頭のBusiness In

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Tiger Global Managementの足元のファンドパフォーマンスについて

Tiger Global Managementの足元のファンドパフォーマンスについて

2021年に340件以上の投資を行いユニコーンステータスとなった未上場スタートアップのほぼ全てを投資対象として「安くて、速くて、好条件のカネ」(「ベンチャー・キャピタリスト」のTiger Globalに関する記述より)多額のマネーを投下してきたTiger Globalが2021年10月に立ち上げた15号ファンドにおけるファンドの評価額が、2022年12月末時点で前年対比20%減少したこと、及び主要

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欧州のVCは年間平均851件の案件を受け付け、そのうち投資まで至る案件は6%

欧州のVCは年間平均851件の案件を受け付け、そのうち投資まで至る案件は6%

欧州VC市場の概観のわかる記事(上記リンクご参照)と、その大元となるレポートを見つけた(こちらのリンクご参照)ので、以下に概要を記載しておきたい。欧州VCにLP出資している・もしくはこれから出資しようとしている方々は、下記の数字を念頭におきながら検討を進めるのが良いかと思う。

なお、本レポートは、885の欧州のVCにアンケートを行い、集計した結果をまとめたものとのこと。

1.エグゼクティブサマ

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2023年は米国VCにとって冬の時代であったことがわかる記事一覧

2023年は米国VCにとって冬の時代であったことがわかる記事一覧

一般的にベンチャーキャピタルファンドは運用期間が10年に定められており、10年目の期限到来の時点までに保有する投資先の株式を売却し、LP投資家に出資金及びキャピタルゲインの一部を分配する必要がある。

一方で現在のようにIPOまたはM&A市況が悪化し、投資先企業の株式の売却が難しい場合、ベンチャーキャピタルを運用するファンドマネージャーとして取りうる選択肢は大きく以下の通りである。

ファンド存続

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