見出し画像

生きづらさの正体、スキーマを知る

こんにちは、心理士のなべたです。

「生きるのがなんだか辛い」と感じること、ありませんか?
この記事では、そんな生きづらさの背後にある「スキーマ」という心のパターンについてご紹介します。


スキーマとは

スキーマは、私たちがこれまでに経験したことからゆっくりと形成される「思考の型」のようなものです。
自分や世界をどのように見て、どんな行動のルールに従っているのか、それらの根底にあるのがスキーマです。

スキーマはあなたが、自分自身や世の中に対して抱えている最も中心的、絶対的で、核となる考え方を表します。
「私は○○だ」といった比較的短い言葉で、スパッとあなたの本質を表すような言葉として心のなかに存在します。

けれどもそれはあまりにもあなたに馴染み過ぎているため、よくよく目を凝らさないと見えにくいものでもあります。
まるで、空気のように「あって当然」で、「普段はそのことを気にも留めない」けれど、「なければにっちもさっちもいかない」そんなイメージです。

スキーマに挑戦する

スキーマには、いい感じのもの、悪い感じのもの、どちらでもないものがあります。
ポジティブになれるときは、ポジティブなスキーマの影響を受けているし、ネガティブなときはネガティブなスキーマから来ています。
例えば、「挑戦するのが得意」というスキーマを持っている人は新しいことに積極的ですが、「いつも失敗しちゃう」というスキーマを持っている人は、消極的になりがちです。

もし自分がネガティブな考え方になったり、行動が窮屈に感じるなら、それはネガティブなスキーマにがんじがらめになっている証拠です。
そんなときは、その根底にあるスキーマに挑戦してみることが効果的です。ただ、スキーマを完全に消し去るのは現実的ではありません。
それはあなたの人生の長い間に育まれたものだからです。

スキーマに挑戦するとは、自分にとって望ましいスキーマを生み出し、心の中でしっかりと育てていくプロセスを意味します。
自分を厳しく縛るような古いスキーマとは別に、「自分はできる」とか「自分は大丈夫」といった優しいスキーマを育てることで、ネガティブなスキーマの力を弱めることができるのです。

ネガティブなスキーマが手放せない

ネガティブなスキーマがなぜなかなか変わらないのか、それには理由があります。

矛盾することを過小評価してしまう

ネガティブなスキーマを持っていると、ポジティブな出来事を見逃したり、その価値を過小評価してしまいます。
例えば、自分を「ダメな人間」というスキーマを持っていると、他人からの褒め言葉に気づかなかったり、それを大したことないと思ってしまいます。
いいことがあっても「まだ足りない」と自分を責めてしまうと、結局、ポジティブな経験がネガティブなものに感じられてしまいます。

ネガティブなスキーマに注目してしまう

ネガティブなスキーマが変わりにくいもう一つの理由は、そのスキーマを裏づけるような情報に注目しすぎてしまうことです。
例えば、「自分は運が悪い」と思っている人は、その考えを裏付けるような出来事にばかり焦点を当てます。
職場での出世の遅れや、信号が変わるタイミングなど、大きなことも小さなことも、すべてが不運の証拠のように感じられてしまうのです。

希望はある

このようにネガティブなスキーマと矛盾する情報を正しくキャッチできず、ネガティブなスキーマを裏付ける情報に注目しすぎるような態度で生活している限り、「ネガティブなスキーマが心のなかで当たり前になる」というのは、当たり前ですよね。

そう思うと「ネガティブなスキーマなんて変えようがない」と暗い気持ちになってしまいそうですが、実はすでに希望が見えているのです。

このような情報の理解の仕方がネガティブなスキーマを強めるのだとすれば、身の回りの情報の理解の仕方を少しでも変えてみればよいわけです。

どこか生きづらさを感じている人はこのことを頭にいれておくことで、少し生き方が変わるかもしれません。


この記事が気に入ったら、スキ、フォローお願いします。

この記事が参加している募集

QOLあげてみた

最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。 この記事が少しでもあなたの役に立てたのなら、ぜひサポートしてください!