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読書感想

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夜と霧を読んで

夜と霧を読んで

例えばこの本を読んで、それらを経験したことのない人間が何を語れるのだろうかと思う。
ハンナ・アーレントが「悪の汎用さ」といったように、世の中に本当の怪物はいないのかもしれない。
希望がなければ、人は辛い出来事を乗り越えられないのだろうと思う。
さて自分は、この本を読んで、実際は何を感じたのかと考えると、多分何も感じられていない。
正確に言えば、その場にいた人と比べるとう条件下で、この文章を読んだだ

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「若きウェルテルの悩み」を読んで

「若きウェルテルの悩み」を読んで

この作品に関してはあまりに有名で多くの方が認知しているだろうからあらすじは避け、単純に私がこれを読んだ感想を残しておく。

何が恐ろしいかってこれをゲーテが発表した時彼はまだ20いくらの年齢だったということだ。どのような人生を送ればその年齢でこのような美しい文章を書けるのだろうと。
それとも生まれてからの月日がそれを作り出すという考えが間違った考えなのかもしれないけれど。
なんともない情景をこれほ

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「学問のすすめ」を読んで

「学問のすすめ」を読んで

おそらくほとんどの日本人が知っているであろう「福沢諭吉」の書いたこれまたほとんどの日本人が知っているのではないだろうか「学問のすすめ」を最近読んだのでそれについての感想などなどを書いていこうかと思う。

知っている方もいるだろうが「学問のすすめ」は1872年に初編が出版され1876年に17編出版を以って一応の完成ということで初編が出版されてもうすでに150年近く経っている。というにも関わらずに今で

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